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    <subtitle>特撮、音楽、プラモ…広く浅くをモットーに。</subtitle>
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    <title>Mission 12「変装はお好き？」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-05-15T11:58:39Z</published>
    <updated>2012-05-15T11:59:50Z</updated>

    <summary>　ヨーコ...というより、小宮有紗さんの魅力を確認するエピソード。 　とにかく二...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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        <category term="各話解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        <![CDATA[<p>　ヨーコ...というより、小宮有紗さんの魅力を確認するエピソード。</p>

<p>　とにかく二役なのもあって、小宮さんの出演尺の長さが突出しており、しかもいわゆるコスプレ回。コスプレ回は「ゴレンジャー」から連綿と続くサービスエピソードの一つですが、次回の「普段着」も含めて、1クール消化前にやってしまう出し惜しみのなさは、特筆モノだと思います。ちなみに、定番の「偽物登場回」でもあります。</p>

<p>　「ゴーカイジャー VS ギャバン」でも、三人の大葉健二さんによる自然な揃い踏みに仰天しましたが、今回も「二人の小宮有紗共演」は実に自然で、人物合成の映像技術は、相当意地悪な粗探し(例えば、後ろ姿が微妙に違う人とか、会話の目線がホントにほんのちょっと外れているとか)をしない限り、ごくごく自然に見えます。</p>

<p>　ただ、見た目が楽しい割にストーリーはガタガタだったように思います。はっきり言ってしまうと、決して「面白いお話」ではないですねぇ...。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　ここで、通常の私ならば「偽物登場回」や「コスプレ回」の前例について語りまくるんですが、ここは「人物合成の想い出」にしておきます(笑)。</p>

<p>　その昔、「ウルトラ」では結構な手間をかけて「人物合成」をしていました。オプチカル合成界における神の手を持つ匠である、中野稔さんが手がけた合成は、派手なものから地味で気付き難い部分まで、多岐に亘ります。「ウルトラ」とはやや外れますが、時系列的に「ウルトラシリーズ」と呼んでも差し支えない「怪奇大作戦」に至っては、神懸かったオプチカル合成が頻出。フィルムを元にマスクを手で描いていた時代の作品ながら、現在の目で見ても、その仕上がりは独特の味も含めて素晴らしいものであると言えます。</p>

<p>　時代は下り、「ウルトラ」のような法外な予算をかけられなかった東映作品群では、「人物合成」が実に楽しい手法で描かれていくわけですが、中でも「直線で分割可能な背景を利用し、その直線でぶった切った別シーンを合成する」という手法は、長らく利用されてきました。「直線で分割可能な背景」とは、例えば階段の手すりとか、窓枠といったもの。固定カメラでそれらを背景とした2シーンを撮り、後から手すり等を継ぎ目として大胆に合体させてしまうわけです。戦隊シリーズでも、「ガオレンジャー」辺りのCG本格導入以前は、概ねこの手法であり、後はその合成に手間をかけているか否かといった感じでした。すなわち、別シーンの色味が手間をかけて調整されているとか、簡易的に東通ECGが使用されているとか、片方は静止画が合成されているとか、分割マスクが巧く隠されているとか、そういった差異です。</p>

<p>　これはこれで実に味のある(嘘っぽいとも言う...)画面が出来上がるわけですが、まぁ、リアルと言うにはほど遠いものだった事も確かです。</p>

<p>　合成のコストを俳優に置き換えたのが、双子キャストを使うという手法。戦隊では「ダイレンジャー」や「ゲキレンジャー」辺りが印象的です。別シリーズだと、「シャリバン」で双子キャストを大量に投入して「コピー家族」をやってしまうという荒技も。</p>

<p>　そして、私が最初に特撮新時代をはっきりと感じたのは、「ウルトラマンティガ」の第49話「ウルトラの星」。V6の長野博さん演ずるダイゴ隊員が、過去の世界で自分そっくりの長野という助監督に遭遇するというくだりがあります。初めは「とても上手なぶった切り合成」と思わせておいて、フッと両者が手前と奥ですれ違うという演出があり、そのあまりの自然さに驚きを与えてくれました。このシーン、マニアでない人にとっては、単に「似た人がすれ違っている」というシーンですが、特撮ファンにとっては、「よくぞ特撮TVドラマでこんなに自然な人物合成をやってくれた！」と拍手したくなるようなシーンでした。地味ですが、ある意味でファンサービスだったのかも知れませんね。この回自体ファンサービス的ですし。</p>

<p>　で、「ゴーカイジャー VS ギャバン」ですよ。大葉さん同士がごく自然に会話したり、肩に手を乗せたりするわけですから、もう「人物合成」にハラハラする事は無くなったと確信するに至ったわけです。</p>

<p>　さて、「ゴーバスターズ」に話を戻しましょう(笑)。</p>

<p>　今回のストーリーの難点は、アンジー・スーの持つクリスタルに関する部分に尽きます。</p>

<p>　まず、クリスタルを巡るアンジー・スーとヨーコの口論では、「夢」というキーワードによって、クリスタルを衆目に晒す事を、ヴァグラスの脅威より優先してしまうという底の浅さが気になります。「ゴーバスターズ」世界の構造的に、日本のみがヴァグラスのターゲットになっていて、諸外国にはその脅威が伝わらないという好意的解釈も出来ますが、基本的にはアンジーの動機はかなり弱いものとして映ると思います。</p>

<p>　続いて、ヨーコがアンジーとして登場するくだりで、わざわざ本物のクリスタルを身につけて出てくるという、作戦の甘さ。イヤリングという外れやすいアクセサリーを付けて戦闘を行うとか、ボンドの失敗でスリルを生む「007」でもお目にかかれないシチュエーションでございます(笑)。元々囮のつもり(しかもアトラクションと言って誤魔化す段取り)だった上、エンターにはクリスタルの真贋を解析する能力もなさそうでしたから、本物である必然性には乏しい。</p>

<p>　そして、クリスタルを片方奪われたにも関わらず、アンジーは「守ってくれた事に感謝」というメールを送ってきた点。明らかにヴァグラスはアンジー自体の命を狙っているわけではなかったわけで、アンジー自体、クリスタルの大切さを懇々と説いた割に、片方失ってもあっけらかんとしている雰囲気には、少々閉口してしまいました。</p>

<p>　つまり、アンジーのクリスタルは、ほぼドラマの中で機能していない事が分かります。ヴァグラスに奪われる事が前提、即ち、来るべきヴァグラス製バスターマシンの材料という前提であり、更にヨーコですり替えるを行うというシチュエーションを加え、そこから逆算してこのような話になったのは分かりますが、それにしても、もう少しクサい精神論を導入してもバチはあたらなかったのではないかと思えるくらい、感情移入し難い話でした。</p>

<p>　一方で、ビジュアルが素晴らしいものであったのは救い。特に女優・小宮有紗の魅せる二面を見られた事は、大きな収穫でしょう。</p>

<p>　ヨーコは、生意気で勝ち気でちょっとおバカな少女というイメージを構築しつつありますが、その中にチラリと悲壮感が漂っている雰囲気が良いキャラクターです。一方で、アンジー・スーは、可憐で、立ち振る舞いがエレガントで、しかも頑固な自我を垣間見せる眼差しを持っているというキャラクターでした。化粧っ気のない健康的なヨーコと、メイク映えするアンジーの対比も見事。同じ素材でこうも別の魅力を引き出せるものかと、驚く事必至なわけです。</p>

<p>　ややステロタイプな役ではありましたが、演じ分けも見事。ヨーコ時はあまり感じさせない「年頃の女性」といった雰囲気が良く、さらにヨーコ時には分かりにくい、意外な頭身の高さも。アンジーは、ヨーコよりも小宮さんの実年齢に近い雰囲気だったのではないでしょうか。</p>

<p>　また、チャイナドレスを身に纏っての、素面アクションも冴えていました。途中のスタンドインも違和感がなく、本人のアクションもキレがあって素晴らしかったと思います。今後もアクション頑張って欲しいですね。</p>

<p>　地味ながら、ヒロムとリュウジも「変装」していました。ヒロムはピエロに扮し、その似合いっぷりに驚愕(笑)。似合いっぷりならば、リュウジのウェイター姿も相当サマになっていましたね。それぞれのキャラクターに合致した配置が秀逸だったと思います。この辺りは、しっかりとスパイものの定石を踏襲していて良かったのではないでしょうか。</p>

<p>　ちなみに、何故かメタロイドの「変装」として、某戦場カメラマン風の男が登場して笑いを誘っていた事も、付記しておきましょう。</p>

<p>　今回の巨大戦は、CB-01をメガゾード対策として配置し、巨大戦と等身大戦を並行させる得意のパターン。既に安定感すら漂うシチュエーションになっています。巨大戦では珍しく、CB-01の偽物も登場。コミカルな中にも迫力があり、演出の巧さが光ります。偽物を見破る為に、ヨーコがRH-03で両方を攻撃するという、「乱暴な」手段も秀逸。ヨーコらしい直線的な行動の裏で、この程度でCB-01はダメージを受けない事を把握しているというプロフェッショナルな感覚がいいですね。</p>

<p>　次回は息抜き編かな？<br />
</p>]]>
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    <title>Mission 11「ねらわれたウイークポイント」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-05-07T11:43:50Z</published>
    <updated>2012-05-10T01:26:57Z</updated>

    <summary>　前回がニック編だったのに続き、今回はゴリサキ編といった処。 　ゴリサキと言えば...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        <![CDATA[<p>　前回がニック編だったのに続き、今回はゴリサキ編といった処。</p>

<p>　ゴリサキと言えば、玄田哲章さんで、コンボイ司令官で、でもゴリラで...といった、トランスフォーマーシリーズのファンとしては、何とも捻りの効いた印象のあるキャラクターです(笑)。バディロイド随一のパワーと気の弱さを兼ね備えた、定番的な設定を持つキャラクターではありますが、ゴーバスターズでは年長者であるリュウジとコンビを組んでいるという構図に、特殊性を感じる事が出来ます。</p>

<p>　ゴリラモチーフで気は優しくて力持ちというキャラクターは、「ギンガマン」のギンガブルー＝ゴウキが、そのものズバリであり、ゴリサキはこのギンガブルーの変形版とも考えられます。ゴウキの特徴は、その爽やかな泣き虫っぷりでしたが、ゴリサキの場合は、心配性で世話焼きという面が強調され、ひと味違ったキャラクターとなっています。</p>

<p>　今回は、ボケとツッコミの関係にあるヒロムとニック、生意気な妹と口うるさい兄貴の関係に近いヨーコとウサダとは異なり、互いにやや遠慮しつつ良好な関係を築いてきたリュウジとゴリサキの関係性が、やや変化するエピソードでした。既に完成されていたように見える二人の関係に、このような発展する余地が残されていた事に驚くと共に、ベースは結構普通の友情物語になっており、安心して見られるものとなっています。</p>

<p>　その上、定番の弱点話にもなっていたり。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　今回のエンターの行動は、これまでのような物資調達よりも、ゴーバスターズ自体を狙ったものとなりました。こういう展開は、大抵パワーアップ譚や、最終局面において多用される傾向にあるのですが、1クール終了前である上に、弱点克服譚でもないという、ある意味異色のエピソードに。古き佳き時代の一話完結形式を手本通りなぞった、出し惜しみしない姿勢は、素直に好感が持てます。</p>

<p>　ただ、いわゆる「ゴーバスターズ」らしさは巨大戦の特撮の充実にとどまり、「特命」に従ってギリギリで動いていくスリリングなアクション編とは、かなりベクトルが異なっていました。つまり、今回は「ゴーバスターズ」らしさが薄いように見受けられるわけです。</p>

<p>　確かに、メガゾードとメタロイドの両面作戦でリュウジを孤立させ、熱暴走を誘発するという「ギリギリのスリル」はあるんですが、エンターの行動がリュウジ攻略というものであるが故に、駆け引きといった部分はほぼ皆無であり、いわゆる「作戦」によって展開する醍醐味はありません。終始、ゴーバスターズ側が防戦を強いられるという意味では、新しい展開を模索した結果とも言えるでしょう。今後は、ここに「ゴーバスターズ」らしさをどう織り込んでいくかが、腕の見せ所といった感じでしょうか。</p>

<p>　スパイアクション的な要素については、極薄味な今回でしたが、いわゆる「バディもの」としては、当然素晴らしいものだったわけで。ただ、ちょっと無理があるような気がしてしまう箇所もありました。</p>

<p>　リュウジがゴリサキと関わるようになったのは、リュウジが15歳の時だという設定。15歳が大人だというゴリサキの認識には、多少疑問はあるものの、ヒロムやヨーコに比べ、年齢的にはるかに自立した精神を持っていたという意味でもあり、リュウジが元来有している生真面目な性格故に、あまり違和感はありません。</p>

<p>　ただ、リアルに15歳の時に関わり始めた人物と、互いに遠慮する仲になるかどうかと言われると、それは少々違うような。ここは、リュウジが多感な時期に人生の激変を体験した事と、ゴリサキの元々の性格によって、微妙な関係になっていったと考えるのが妥当でしょう。ただ、劇中でそれを説明するには明らかに尺不足なので、敢えて説明を簡単にすべく、「大人」という言葉を持ち出したものと思われます。</p>

<p>　今回は、その互いに遠慮する構図から脱却する様子が描かれたわけですが、ゴリサキが危険を顧みずに前線に出て来た事で、それを軽率な行動だとして怒りを露わにしつつ感謝するリュウジの人柄が滲み出ていました。前回は、バディロイドであるニックの人間臭さを強調していましたが、今回はその逆パターンになっているというわけですね。逆転劇としても申し分のないシチュエーションで、メタロイドの特性とゴリサキの特性が巧く機能した、よく計算された展開だったと思います。</p>

<p>　さて、例によって今回も巨大戦関係の特撮が充実。</p>

<p>　CB-01は空中の敵に対する対応力が不足、RH-03は空中戦を得意としつつも絶対的な火力が不足という状況の中、完全に防戦一方の状況となるわけですが、やはりオープンセットの使い方が実に巧く、高い実在感がありました。しかも、RH-03が吹き飛ばされて虚空の彼方に一閃の光を残すという、ベタなギャグカットも挿入され、苦戦の中にユーモアを交えてくる辺りが素晴らしい。それが直後の逆転劇への布石とばかりに、GT-02が発進するカタルシス。安易にゴーバスターオーに合体するのではなく、バスターマシンのコンビネーションによって高空の敵を撃破する爽快感。どれもが巨大戦の完成度を高めるシーンであり、本編の地味な展開との面白いコントラストになっていたと思います。</p>

<p>　というわけで、かなり短い記事になってしまいましたが、ドラマ的にあまり語る要素がなかったのも事実。雑誌等では、次なる展開が間近に迫っている事を示していますので、その前にやや休憩っぽいというか、緩い実験作を挿入して展開感を出しているものと思われます。これが成功しているか否かは、その「新展開」次第かも知れませんね。</p>

<p>　次回は、サービスを含んだヨーコ編になりそう。楽しいエピソードを期待しています。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 10「戦う理由」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-05-02T04:36:11Z</published>
    <updated>2012-05-03T20:23:42Z</updated>

    <summary>　ヒロム編...というより、ニック編。 　ヒロムの姉・リカのニックに対する嫌悪が...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        <![CDATA[<p>　ヒロム編...というより、ニック編。</p>

<p>　ヒロムの姉・リカのニックに対する嫌悪が、1本のエピソードで解消されてしまうのは、やや性急な感もあるものの、練られた構成と感情移入しやすい演出(ヒロムより、スーツキャラであるニックに感情移入しやすいという凄さ！)、爽やかな余韻のあるエピローグ等の要素で、納得させられてしまいます。</p>

<p>　加えて、戦隊シリーズの定石をなぞった随一のアクション編としても成立しています。</p>

<p>　続きでは、その辺りも踏まえて、見所を挙げていきます。記事が短い理由については、察してください(笑)。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　冒頭から素面アクションとスーツアクションの二本立てで、大立ち回りが大充実。ヒロイックな変身シーンも挿入され、一気に従来の戦隊らしさに歩み寄った印象でしたが、土壇場でリュウジの熱暴走が発生。ダーティなファイトによって迅速に事態が収拾していくという、逆にお約束を打ち破る楽しい構成になっていました。ここでのアクションは、絶妙なカット割りを以て成立している、いわゆる「立ち回り」が主体になっており、各人の特殊能力をフィーチュアしつつも、やや泥臭い印象でまとめられています。</p>

<p>　一方で、後半のヒロム VS ダンガンロイドの一戦では、エフェクトを多用した「超高速戦」仕様。このコントラストが素晴らしく、アクションをふんだんに織り込んだエピソードを飽きる事なく見せています。そして、アクションの狭間にヒロムとニック、そしてリカのドラマを挿入する事により、際立たせているのは見事です。</p>

<p>　後半戦についてもう少し。</p>

<p>　レッドバスターが人間故に疲れを見せ、徐々にスピードが落ちてくるという設定がリアルで、ある意味凄絶。そしてそれをカバーする為に武装を放棄、さらに放棄したのが見せかけであり、瞬時に組み立てた戦術で逆転勝利を収める等、ヒーローアクションの枠を軽々と超えてみせる演出が素晴らしすぎました。</p>

<p>　また、この後半戦のメインは、いわゆる等身大戦ですが、GT-02によるメガゾード制止限界が迫るタイムリミットのシチュエーションと、エンターによって操られた人々の安全確保に奮闘するヨーコとで、三つの戦線が並行する形となっており、この立体的な構図が「ゴーバスターズ」ならではとなっています。今回はメガゾード戦をゴーバスターオーで締める必要があるよう仕向けられており、これら三者三様の戦いがゴーバスターオーの活躍に収斂していく様子は、高いカタルシスを与えていました。</p>

<p>　これは、「デルタニウム39」が結果的にエンターによって奪われてしまうという、ある意味特命部にとっては作戦失敗とも言える成績になってしまった事で、カタルシスをスポイルされる状況に対応したものと思われます。また、榊によって「犠牲者を一人も出さない」という特命が強調された事により、件のデルタニウム防衛に代わる「成果」が導出されているのは、興味深い処です。</p>

<p>　要は、ここ数件の特命部の「失態」は、恐らくヴァグラス側の新戦力、ひいてはゴーバスターズ側の新戦力登場への布石となるわけですが、ここはやはり戦隊シリーズであるが故の宿命と申しますか、この辺りの「失態」については巧みに隠されているような気がします。物語自体も、「多少の犠牲を出してでも、戦略的に不利な状況は排除する」という、リアリティのある判断を弱め、「人の命や生き甲斐といったものを最優先にする」という、日本的にヒロイックな展開を重視しているようです。「ゴーバスターズ」はリアルな世界観を強調したシリーズですが、テーマは前述の通り「日本的にヒロイック」であり、今回のサブタイトルにあるヒロムの「戦う理由」も、これ以上人々が離ればなれにならないように...という願いである事が示すように、特命部とヴァグラスの全面戦争という雰囲気を、意図的に避けている節があります。</p>

<p>　この辺りを「ヌルい」と感じている方も大勢いらっしゃるとは思いますが、今回のように、ドロドロした愛憎をスカッと片付けてしまうスピード感自体、戦隊シリーズの伝統美であり、そこを外しているシリーズは基本的に存在しません。キャラクターが大勢登場するシリーズであるが故のスピード感を、「ゴーバスターズ」は巧く踏襲しつつ、新しい要素を積極的に取り入れようとしているのではないでしょうか。</p>

<p>　さて、今回の主役はほぼニックだと言っても過言ではないわけですが、スーツアクターである浅井宏輔さんの「繊細なオーバーアクション」が光っており、無機質な外観の中に、「ヒロムとリカの間の溝をどうにかしたい」という苦悩がちゃんと見えて来るという、素晴らしい演技・演出でした。そして、そこにさらなる命を吹き込む藤原啓治さんの声。もう、この方以外にニックの声は考えられない程ハマっています。ちょっとお節介なキャラといった雰囲気も抜群で、感情表現が下手でぶっきらぼうなヒロムの相棒たる存在感が、1クール消化目前にして完璧な完成度を見せていました。</p>

<p>　方向音痴であるが故にリカのイラスト展に辿り着けない可笑しさ、作戦中にリカを連れて来るという「戦略より人情」なポリシー(ヒロムに叱責されるのがまたイイ)、饒舌でないヒロムに代わって饒舌にリカを説得しようとする様子。全てがヒロムとは良い凸凹コンビたる資格を示しています。赤いチーターとしてリカのイラストに描かれる幕切れも、非常に可愛らしくて良かったと思います。</p>

<p>　巨大戦は、防衛戦がメインとなっている為、かなり新鮮な趣。GT-02がスーツによる奮戦を見せるのは嬉しい限りで、ゴーバスターオーの派手な戦闘と見事なコントラストを示していました。RH-03はオープン撮影が多用されており、屋上で戦闘を展開しているヨーコとの場面的融和が高くなっていました。また、この屋上からの遠景にて、メガゾードとGT-02の戦闘が展開されているという地続き感も抜群。断絶のない等身大戦と巨大戦の醍醐味が堪能出来る名シーンでした。</p>

<p>　次回は、今回のリュウジの熱暴走が伏線となるのか、遂にウイークポイントが狙われる展開！<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 9「ウサダ奪還作戦！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-04-24T13:11:36Z</published>
    <updated>2012-04-26T07:52:30Z</updated>

    <summary>　文句なく面白いエピソードだったと思います。前二話分が、私としては少々物足りない...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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        <![CDATA[<p>　文句なく面白いエピソードだったと思います。前二話分が、私としては少々物足りない印象だったので、溜飲が下がる思いでした。</p>

<p>　ある意味、大局的には「どうでもいい事」が発端となり、それがどんどん事態を悪化させていく様子と、それに頭脳と反射神経で対処していく爽快さが一緒になり、盛り上がっていました。その「どうでもいい事」がヨーコ関連で、しかもエピソードの最初と最後で全く成長も変化もないという、いかにも挿話的なエピソードなのも良い。</p>

<p>　こうした「関係者の誘拐モノ」は、割と多用されるパターンだとは思いますが、あんまり戦隊シリーズでは見ないようにも思います。その辺も含めて続きの方で見所を。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　戦隊シリーズにおける「関係者の誘拐モノ」の白眉は、私の独断と偏見で「ゴレンジャー」の第31話「黒い挑戦状！ 怒れ五つの正義の星」に決定。</p>

<p>　このエピソードで誘拐されるのは、江戸川総司令。黒十字軍には完全に総司令としての正体を隠蔽していて、表向きはスナック・ゴンのマスターであるが故に、ゴレンジャーの駆け引きが見応えたっぷりに描かれます。江戸川総司令のトボケっぷりに加え、あくまで表向きには「ゴンのおっさん」としか扱わないゴレンジャーが可笑しく、しかも凄まじい緊張感が漲っているという、スパイアクションの醍醐味に溢れた傑作エピソードです。</p>

<p>　救出後も、何かと指示を出したがる総司令に、アオレンジャーが釘を刺す等、セリフ回しも痛快そのもの。「ゴーバスターズ」と比べると、アラは色々と目立ちますが、そんな事がお構いなしになる程の勢いが「ゴレンジャー」には存在する為、不思議と気にならなくなってしまいます(笑)。</p>

<p>　他にも「バイオマン」に第7話「つかまったピーボ」という傑作があったりしますが、戦隊シリーズ全体的には、「誘拐モノ」で印象に残っているエピソードは、あまり存在しません。</p>

<p>　今回の「ウサダ奪還作戦！」は、「誘拐モノ」の傑作として挙げて良いのではないでしょうか。事件の発展していく様子や、そこに絡んでくる個々人の事情が巧く機能している上、さらに「作戦」が前面に押し出されているのも高ポイントです。</p>

<p>　また、これまでのエピソードでは、割と使命感やチームワークといったテーマ性がギスギスした感触を作品に与えていましたが、今回はヨーコの高校生らしいプライベートが描かれ、しかも特命部の面々が少しずつ関わっている可笑しさが強調されており、非常にウォームでライトな雰囲気に仕上がっています。こうした雰囲気の開拓は、長期シリーズにとって必ずプラスとなるので、1クール消化前に挿入されたのは賢明だったのではないでしょうか。</p>

<p>　細かい部分で感心したのは、ヨーコが勉強から逃げる為に、日頃からあらゆる策を用いているというウサダ談で、それが今回のメインとなる「作戦」の立案に繋がっている処。学校の成績がイマイチである事が判明したヨーコでしたが、そのヨーコが立案した作戦が採用された処をみると、その作戦が司令官のお眼鏡に適ったという事になり、日頃から学校の勉強以外の部分で作戦立案能力を研鑽しているという結論に至るわけで、実に可笑しいわけです。最も作戦立案に適していると思しきリュウジではなく、ヨーコだという「ずらし」も見事です。</p>

<p>　その「作戦」、内容もさる事ながら、立案シーンが実に素晴らしい。</p>

<p>　年季の入ったスーパー戦隊ファンなら膝を叩かれたのではないかと思いますが、ミニチュアを手で動かして作戦を立てる様子が、「デンジマン」や「サンバルカン」で、敵側が作戦立案する際に用いた手法に酷似していました。この敵側の作戦会議、どこから入手したのか、ポピー(現・バンダイ)の各種トイが使用され、そのミニチュアとしての違和感のなさが、逆に当時の子供達への販促に繋がったのではないかとさえ、今となっては思われるわけです。使用されるミニチュア全てが超合金やDXを冠する商品というわけでもなく、ロボにジャンボマシンダーが使用されたり、マシンにポピニカが使用されたりといった、適材適所なブランド選択が秀逸でした。</p>

<p>　今回は正義側で、しかもミニチュアはタンクローリーとウサダっぽい物体のみでしたが、今後、同様の作戦会議を、しかもトイを使ってやって欲しいものです(笑)。様々な面でハイテク化された特命部に於いて、この極限のアナログ感というか、建造物のハコをわざわざ作った手間暇が想像される可笑しさというか、そういったスパイシーな温かみに、しばしホッとする瞬間でした。</p>

<p>　さて、当初の誘拐犯として、まいど豊さんが出演されていたのが、個人的に印象深かったのですが、何故かと申しますれば、「ウルトラマンメビウス」にマル補佐官秘書役でレギュラー出演されていたからです。「メビウス」は、上官に当たる人物が珍しくギャグ担当だったシリーズですが、マルの鋭いツッコミととぼけた味は、良いムードを作品に与えていました。今回も、その味が遺憾なく発揮されており、当初のウサダ誘拐が、後のエンターによる誘拐行為と抜群のコントラストを成していました。</p>

<p>　エンターは、前回のような出で立ちで可笑しさを誘う演出こそなかったものの、一瞬、「してやられた」と知って激昂するシーンが設けられる等、キャラクターに拡がりを持たせているように見受けられました。しかしながら、その怒りが陳腐なものに堕す事はなく、しっかりと軽口で退場する等、イメージの保全に努められていた事は、特筆しておくべきでしょう。</p>

<p>　ヨーコ立案の作戦においては、オペレータである森下トオルと仲村ミホが、遂に現場に参戦。といっても、それぞれヒロムとヨーコに変装するという役割でした。それでも、二人ともよく本人に似ており、エンターでなくとも騙される事請け合い(ヒロムはわざとバレるのが前提でしたが)。予想外のエンターによるメガゾード起動に際しても、ヒロムの機転により、現場を離脱したと見せかけて、ウサダ救出にギリギリながらも万全を期す辺り、頭脳的で見ていて気持ちが良いです。しかも、バスターマシンの動作自体は、ニックやゴリサキでも何とか行えるとあって、「三人＋相棒三人」の六人体制をケレン味たっぷりに宣言するシーンでは、これぞ戦隊シリーズの「熱さ」といった部分を体現。徐々に、「振り切ったリアル路線」から、従来の戦隊シリーズの雰囲気を導入していく意図が垣間見えます。</p>

<p>　この部分、等身大戦をエンターとのバトル及びウサダの救出に充てる事で、巨大戦をニック達に任せているわけで、その意味では、「ゴレンジャー」における新命＝アオレンジャーと、他のメンバーによる空陸二面作戦のブラッシュアップとも解釈出来ます。またこのくだりでは、ヨーコが泣くシーンも用意されていましたが、以前のリュウジ暴走に対する「泣き」と明らかに異なる泣き方が秀逸で、実に感情移入しやすい名シーンとなっていました。</p>

<p>　巨大戦は、バンクシーンの非常に巧い使い方に加え、新撮部分については主にオープン撮影で制作されており、スピーディな場面転換と相俟って、やはり大充実でした。三体それぞれが活躍する事で十分に事態収拾が可能な場合は、ゴーバスターオーに安易に合体しないという方向性も素晴らしいと思います。</p>

<p>　エピローグは、司令官がヨーコの宿題を「模範解答」でサポートする等、コミカルなシーンで締め括られました。司令官の冷徹なイメージは、初回よりエンディングのダンスで壊れてしまっているわけですが(笑)、劇中でも、少しずつ崩しにかかっているように見受けられます。作戦遂行中と、そうでない時のギャップは、一般的な会社組織なんかでもごくあり得る話で、そういった描写の積み重ねが重層的なキャラクターを生むわけです。ましてや、司令官を演じている榊さんの演技力は素晴らしいわけですから、言わずもがなといった処ではないでしょうか。</p>

<p>　次回は、ヒロムの姉が再登場。ヒロムのプライベートが、どう変化するのか、楽しみですね。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 8「マシン設計図を守れ！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-04-16T10:08:48Z</published>
    <updated>2012-04-21T10:07:25Z</updated>

    <summary>　シンプルな設計図防衛を軸に、リュウジの過去に関する要素を散りばめ、さらに「裏切...</summary>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        <![CDATA[<p>　シンプルな設計図防衛を軸に、リュウジの過去に関する要素を散りばめ、さらに「裏切り」を持ち込んだ良作。</p>

<p>　しかし、アラもやけに多い。</p>

<p>　自称「下っ端エンジニア」が、ハードディスクに重要情報を簡単にコピーできるセキュリティの甘さや、ハードディスクの扱いが非常に乱暴ながら、中のデータに支障がなさそうな描写(もしかしたらSSDかも)、結果的にカズヤはエンターにデータを渡しており、その背信行為に全く咎がない...等々。</p>

<p>　ドリルゾードが地下に転送されて来たり、密室に迫るドリルロイドがスリリングだったり、等身大戦を片付けない限り巨大戦の決着が付けられない構成だったりと、ゴーバスターズに迫るタイムリミットの妙味は素晴らしかったのですが、どうも上記に挙げたアラの部分でドラマ部分に感情移入出来ない感が残りました。</p>

<p>　続きの方、今回も辛口になりそうです。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　辛口の前に、まずは、今回の秀逸な面から。</p>

<p>　リュウジが年齢にある種のコンプレックスを抱いている事は、初回より度々スパイス的に描写されてきましたが、精神的な面もさることながら、幼少期より訓練されてきた他の二人と異なり、丁度思春期辺りから訓練を受ける事になった彼は、戦力的な面(というより、戦闘技術の面)で劣っていると感じている事が明確になりました。</p>

<p>　従来も、年長者に設定されるメンバーは、頭脳派ではあるものの、バトルにおける中心になる事が少なかったり、その逆があったり、そもそもレッドが最年長である事も多く、その戦力的な面での扱いは一定しません。しかしながら、「ゴレンジャー」における最年長キャラである新命明＝アオレンジャーが、類い稀なる戦闘テクニックの持ち主であったように、必ずしも優劣において「劣」とされるキャラクターではなかったように思います。</p>

<p>　その意味で、リュウジのポジションは非常に興味深いと思います。発想の元としては、ある競技において、個々のメンバーがその競技を開始する年齢の差により、チーム内に優劣が生じるといった事なのだと思いますが、妙にリアルな感触がありますし、年長の努力家という面が浮き彫りにされる事で、天才としてのヒロムに尊敬や信頼感といった感情を芽生えさせる意図もあるように思います。</p>

<p>　また、エンターの描写も秀逸でした。</p>

<p>　エンターには、愉快犯的な側面があり、それが前面に押し出されているようですが、今回はそれをさらに推進していました。ビジュアル的に、白いゴーグルだけでエンターと識別させる演出能力の高さ。全く違和感のない変装の中で、その白いゴーグルがちらりと見える事で、強烈な違和感を抱かせる辺り、キレが非常に良かったと思います。リュウジ譚を除けば、エンター編とでも云うべき程に、見せ場がありました。以前の格納庫の一件もそうでしたが、今回も設計図を管理する機密室の一歩手前まで易々と侵入しており、従来の敵幹部のような派手なビジュアルによる奇抜さがない代わりに、恐ろしく不気味な手練のエージェントとしての存在感がすこぶる大きく、ヴァグラスの特殊性を際立たせています。</p>

<p>　私個人としては、素面の俳優が悪の幹部を演ずる事には大賛成であり、近年のスーツ幹部には、やや食傷気味だったのですが、エンターは理想的な悪役だと思っています。やはり表情の見える素面の幹部は不気味で恐ろしいものであり、逆に表情の見えないボスや怪人の威圧的な恐ろしさを底上げするのではないでしょうか。</p>

<p>　話は脱線しますが、「ゴレンジャー」では当初、黒十字軍の全てのキャラクターが「仮面」を被っていました。やがて、ボスの黒十字総統のみが顔出しへと変化(安藤三男さんの狂気を感じさせる表情が実に恐ろしい)。黒十字総統は途中で八名信夫さん(「仮面ライダーフォーゼ」に弦太朗の祖父役で出演！！)に代わり、多分に親分肌の「棟梁」といった感じに変化しますが、それは番組の雰囲気に合致していたように思います。</p>

<p>　その後、「ジャッカー」では実質的な首領である鉄の爪が、石橋雅史さんの顔出しを伴うキャラクターとなり、「バトルフィーバー」に至っては、その石橋雅史さん(当初は潮建志さん)演ずるヘッダー指揮官が邪宗の僧侶といった出で立ちで登場し、途中よりスーパー戦隊初の女幹部であるサロメが、マキ上田さんのキャスティングにて登場します。その衣装は、マキ上田さんが女子プロレス出身である事を意識したかのようなデザインで、実にシンプルかつスマート。後期になると、エゴスのエンブレムをあしらったカチューシャ以外は一般的なトップス＋ボトムスになる(カチューシャすらないエピソードもある)等、正義側の派手な出で立ちとのコントラストを狙っている感がありました。「バトルフィーバー」が大人の雰囲気なのは、こういった処に依る部分が大きいと思います。</p>

<p>　続く「デンジマン」では、ベーダー一族全員が顔出し出演。それぞれのデザインもスマートでカッコ良く、その傾向は「サンバルカン」にも継承されます。「サンバルカン」では、ボスのヘルサターン以外全員女性で、しかも顔出しという構成。後の「シャイダー」のギャル軍団の原形とも云うべきゼロガールズや、前作から続投するヘドリアン女王、途中参加の賀川雪絵さん演ずる孤高の女戦士・アマゾンキラー(その慇懃な言動があまりにもカッコいい)といった、スーパー戦隊最高の女系組織でした。</p>

<p>　その後、悪の幹部はデザイン性がより追求されるようになり、ほぼ全員が素面キャストだった「バイオマン」を最後に、次第に顔出し出演が減っていくわけですが、私の独断と偏見によれば、顔出し幹部のピークはその後四度訪れています。まずは「ライブマン」。武装頭脳軍ボルトは基本的に素面キャラで占められており、主人公側との対比をドラマの中心に据えていた為。続いて「ジェットマン」。バイラムは、ロボットキャラのグレイ以外は全員素面。しかも、人間に変装する機会が多く、皆美形。次に「ダイレンジャー」。ゴーマ幹部はレギュラーであろうとゲストであろうと素面キャラクター。最後に「ゲキレンジャー」。正義側の「師匠」が全員スーツキャラであるのに対し、悪側レギュラー(師匠を除く)は全員素面キャラという、異例中の異例な構成でした。</p>

<p>　脱線の方が長くなってしまいましたが(笑)、今回の巨大戦も素晴らしい構成でした。</p>

<p>　GT-02のCG、オープン撮影、スタジオ撮影を取り混ぜた豪勢な画面作りもさることながら、主にオープン撮影されたRH-03の実在感があまりにも素晴らしい。ゴーバスターオーでしか対処できない地中の敵というシチュエーションにより、CB-01エースを防衛戦に停滞させるというのもいいですね。ここで無理矢理スーパー戦隊の基本フォーマットを意識してみると、エースが1号ロボで、ゴーバスターオーがパワーアップ合体なんですよね。ゴーバスターオーが、1号ロボとしてはややまとまりがなく、スーパー合体然としているのは、シリーズ構成の意図に忠実なのかも知れません。やりますね〜。</p>

<p>　リュウジの過去描写や、カズヤに関する演出・演技もすこぶる高い水準だったと思います。カズヤの「常に何かを我慢している」ような表情、言葉の端々に浮かぶ棘、リュウジだけには容赦を願いたいと思っているような小癪な雰囲気...等々、素晴らしい点は枚挙に暇がない程でした。それだけに、冒頭に示した構成の甘さが...。</p>

<p>　今回の「データを奪われる」という結末が、例えば「ヴァグラスの新メガゾードがバスターマシンに転用される(寝返る)」ような展開への伏線である事は、ある程度想像出来ますが、そうであるにしても、カズヤの行動とその後の処遇があまりにも大甘でしょう。</p>

<p>　カズヤの行動は断罪に値し、わざわざ昭和の東映特撮テレビドラマを引き合いに出すのもあざといとは思いますが、昭和ならば確実に「死ぬキャラクター」です。あのライダーマンでさえ、一度はデストロンに加担したとあって、少なくとも「V3」では青空に散る「末路」を辿っています。家族を人質に取られて脅迫され、仕方なく加担した場合は容赦されますが、いわゆる「魔が差した」状況であれば、ほぼ間違いなく死を与えられます。それは昭和ライダーの平山プロデューサーが仰る処の「みそぎ」であり、断罪なのです。</p>

<p>　現在に至っては、そういった「断罪による死」という展開が時代性にそぐわないわけですが、それでも人気ドラマ「相棒」で繰り返されているように、「魔が差した」者に対しては厳しい法の裁きが待っていて然るべきであり、子供向け番組としても、道徳的にマズいのはいかがなものかと思います。小林脚本にしては、やけにツメが甘いのが疑問ですね。元々年長者の苦悩を背負っているリュウジのエピソードとしては、重すぎてしまうと判断されて現場で改変されてしまったのか、はたまた制作ブレーンの判断なのかは分かりませんが、せめてリュウジが漏洩の事実を隠蔽してカズヤを赦すくだりがあったり、ヒロムと対立する等のシーンがあれば、また違った説得力があったのではないかと思います。</p>

<p>　あとは、やっぱりセキュリティの甘さですね。エンターに侵入されるのはともかく、責任者でもない一般エンジニアが、容易にトップシークレットの複製を持ち歩けるというのがダメダメです。ハードディスク(玄人志向というブランドのHDDケースに酷似してましたが・笑)のぞんざいな扱いは許容出来るとしても、コピーして簡単に持ち出せるようであれば、あの部屋がクローズドな空間である必要が全くないわけで...。クローズドと云えば、あの携帯による偽装通話のくだりも、分かり易すぎて引いてしまいました。</p>

<p>　2クール辺りの新ガジェットなり新メンバー登場なりで、恐らく最初のクライマックスが到来しますが、それまでの段取りがやや悪いような。キャラクターの描写は非常に良いので、ドラマ面でのクォリティ底上げに期待したい処です。</p>]]>
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    <title>Mission 7「エース整備不良？！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-04-11T12:31:25Z</published>
    <updated>2012-04-14T15:37:15Z</updated>

    <summary>　スーパー戦隊シリーズでは、ある種のタブーとも言うべき、「メカの整備班」にスポッ...</summary>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
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        <![CDATA[<p>　スーパー戦隊シリーズでは、ある種のタブーとも言うべき、「メカの整備班」にスポットを当てたお話。</p>

<p>　「ゴーバスターズ」のこれまでのエピソードの特徴としては、地味なトピックを取り上げて、それをスリリングなアクション編に仕立てるという事があげられると思いますが、今回は正にその極北とも云うべきものでしょう。</p>

<p>　ただ、これまで天井知らずな完成度を示していた「ゴーバスターズ」でしたが、今回は地味な題材に引っ張られて、やや地味な完成度に落ち着いていたような気もします。その原因は、各キャラクターの言動の不徹底(ヒロムの「ヨーコ」という呼び方etc.)と、整備班自体の描写にあるように思いますが...。</p>

<p>　その辺りを続きの方で言及してみようと思います。すみません、忙しいのでちょっと短めです。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　その前に、整備班がタブーだという話について、少々言い訳をしておこうと思います。</p>

<p>　「ゴレンジャー」、「チェンジマン」等では、イーグル隊員、地球守備隊の隊員といった、レギュラー陣以外の人員が多数登場するシーンが存在します。その中には、開発チームや整備チームといった人員もまま見られるわけですが、全体的にスーパー戦隊シリーズはそういう面を殆ど重視する事はありません。</p>

<p>　そもそもレギュラー自体が、司令官等を含めると6〜7人程度居るわけで、「縁の下」を重視すると、ストーリーが停滞する危険性が強まってしまいます。また、戦隊メカには基本的に無敵である事が求められ、手痛いダメージを受けて破壊されるような事があっても、基本的に翌週には真っ新の状態でそびえ立たなければならないわけで...。</p>

<p>　それ以前に、戦隊ロボにはシステマティックなアクチュアリティ(要するに合理的で説得力のある変形合体機構)は必要であっても、メカとしてのリアリティは必要ないと、私は思います。少なくとも「ゴーバスターズ」より前は。なので、整備されている姿自体が想像し難いとも言えるでしょう。</p>

<p>　「ゴーバスターズ」では、敢えてその辺りにスポットを当てており、ある意味、アクチュアリティ以上にリアリティを求めている、つまり、戦隊のタブーに挑戦しているのではないか...と思った次第です。</p>

<p>　しかしながら、この「挑戦」は大成功とは言い難いのではないか、と思います。というのも、新人整備士がエースというフラッグシップ機の、しかも最も重要なエネルギー機構に関する整備を「一人で」、しかも「単独で」任されている事に、少々違和感を禁じ得ないのです。また、一つのチェックスイッチを入れ忘れただけで、エネトロンのオーバーロードを引き起こすという、フェールセーフを大幅に欠いた設計思想にも大いに疑問でした。</p>

<p>　同様の整備不良話で印象的なのは、「バイオマン」において、グリーンツー＝高杉真吾が整備ボックスの上にスパナを置き忘れた影響で、バイオロボが機能不良に陥るというエピソード。レギュラー陣自ら整備を行うという発想の転換に加え、スパナ程度で影響を及ぼすロボット内部のデリケートさが鮮烈でした。このバイオロボの話では、整備の手順を間違えた事による不具合ではなく、本来そこに有ってはならない物体によって引き起こされた不具合という事で、正にフェールセーフを欠いた機構を露呈してます。しかし、真にこのエピソードが価値を示すのは、責任を感じた高杉が、自らの身体をエネルギー伝達ケーブルの代わりにするというシーンでしょう。つまり、このエピソードは、主役メンバー自身がの自覚を促すエピソードであって、メカの機構云々、整備が云々という話ではないわけです。</p>

<p>　ウルトラシリーズの方に話を拡げると、整備系技術者がはっきりとドラマにフィーチュアされたのは、意外にも「帰ってきたウルトラマン」と「ウルトラマンメビウス」くらい。前者は、石橋雅史さん(！)演ずる近藤班長が、郷秀樹と共にマットアローの整備を急ぐシーンが印象的。後者は、綿引勝彦さん(！)演ずるアライソ整備長が、職人気質の頑固親父を好演し、都合三話の出演となりました。両者に共通するのは、いかにも手練な雰囲気。整備班としてドラマに絡める人物像としては、こういったキャラクターが適していると思います。いかにも「縁の下」であり、足下がふらつかない。主人公が乗るメカを、安心して任せられる。そんな感覚です。</p>

<p>　故に、今回の「人選」は考えの古い私にとって少々違和感の残るものでした。あと、前掲のグリーンツーのくだりが印象的だったので、ドライバーを置き忘れた時に、「こっちが原因だったらいいのに」と思ってしまった事を、正直に申し上げておきます(笑)。</p>

<p>　こうした「整備に関するリアリティ」はやや及第点を下回っていますが、ドラマ的には実に爽やかで良かったのではないかと思います。新米整備士・小山の雰囲気、演技も抜群でしたし。ドラマの流れとしては、新米じゃないとダメなわけで、そのポジションをよく理解した演出だったと思います。</p>

<p>　今回のメインはヒロムなので、如何にして「天才」の成長物語を作るかという点で、非常に示唆に富んでいたのではないでしょうか。今回、ヒロムは風見鶏を見てフリーズするという笑撃シーン以外は、戦術的に悪い処が一切なく、主に周囲との関わり方に関する成長を重視していました。つまり、当面戦闘力としては完成形にあるヒロムは、主にその性格面を改善(？)していく物語を作っていく事で、成長ストーリーを巧く紡いでいく方針のようですね。</p>

<p>　いわば、孤高の天才から、周囲に支えられる天才への変化といった処でしょうか。</p>

<p>　今回巧いと思ったのは、CB-01が出動不能の間、GT-02、RH-03の大活躍がフィーチュアされた処。CB-01復活後は、すぐにゴーバスターオーに合体するという、まぁいわば普通の戦隊の展開となったわけですが、それまでの他の二体の動かし方が非常に巧く、ピンチの連続というシチュエーションでありながら、ミニチュアワークとオープン撮影＋見事なスタジオワークによって、各メカの魅力が最大限に引き出されていたと思います。GT-02のアニマルモードの活躍も、嬉しいポイントでしたね。</p>

<p>　デンシャロイドとデンシャゾードは、戦隊における「コミカル怪人」の典型でした。ただ、デンシャロイドの方は良いとしても、デンシャゾードについては今回のスリリングで硬質なドラマには、やや不似合いだったかも知れません。攻撃方法はコミカルではありませんでしたが、背景を効果で処理する等、割とアニメ風な演出が目立っており、ゴーバスターオーの「あまりに戦隊ロボらしい」演出と相まって、「ゴーバスターズ」で期待する巨大戦とは少しベクトルが異なっているかなぁ...と。</p>

<p>　というわけで、ちょっと辛口になりましたが、次回は設計図にスポットが当たる！ 「ゴレンジャー」や「バトルフィーバー」等で展開されたあの「定番」が帰ってきます！ 楽しみですね。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 6「合体！ゴーバスターオー」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <id>tag:www.sirmiles.com,2012:/go-bus//4.63</id>

    <published>2012-04-04T13:46:57Z</published>
    <updated>2012-04-06T02:13:26Z</updated>

    <summary>　いやぁ、実に面白い！ 　「ゴーバスターズ」は、正に「見たい戦隊」を体現してくれ...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　いやぁ、実に面白い！</p>

<p>　「ゴーバスターズ」は、正に「見たい戦隊」を体現してくれるシリーズだという事が分かりました。今回は、「ロボの合体」というテーマを最大限にイベントとして扱いつつ、そこに骨太なドラマを加味しており、非常に満足度の高い一編に仕上がっていました。</p>

<p>　本当の処、戦隊ロボの合体に理屈もドラマも必要なく、完全に「当たり前の事」として処理されても良いのですが、「ゴーバスターズ」は敢えてここにスポットを当ててきたわけで、やはり様々な面で挑戦的だといえるのではないでしょうか。</p>

<p>　一応、メインはヒロムとなっており、これまた戦隊では極めて珍しい「天才であるが故の無理解」というテーマを体現しています。本来は、このテの役目はレッド以外のキャラクターが負ったりしていたわけですが、レッドであるヒロムが体現する事により、一種独特の雰囲気をレッドバスターに与える事が出来たようです。</p>

<p>　続きの方では、ロボの扱い等々について。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　戦隊で初めてロボが登場したのは、言わずと知れた「バトルフィーバー」ですが、バトルフィーバーロボは非変形ロボであり、戦艦に搭載されて来るという、振り返ればある意味極めてシステマティックなロボでした。</p>

<p>　次作「デンジマン」では、変形ロボのダイデンジンが登場。実は、このダイデンジンの飛行形態であるデンジファイター、驚くべき事に、その飛行形態を生かして爆撃、あるいは空中戦を行うといった描写が皆無であり、ロボ戦以外の特撮による戦闘の描写は、その母艦であるデンジタイガーが担っていました。</p>

<p>　更に次の「サンバルカン」では、遂に戦隊初の合体ロボであるサンバルカンロボが登場するわけですが、そのサンバルカンロボを構成する戦闘機・コズモバルカンと重戦車・ブルバルカンは、個々の活躍が特撮パイロット回(つまり初期数話)に限定されていました。なお、最初期の戦隊にして、合体訓練の描写があったのは特筆すべき点ですね。</p>

<p>　これらの事から明らかなように、基本的に戦隊ロボの変形・合体は、いわゆる発進シーンとほぼ等価であり、巨大戦の露払いとしての機能が主です。後に、「バイオマン」で五人揃って操縦する事が不可欠なロボというエクスキューズが付いたりする事があっても、それを含めて基本的にロボは合体後がすべて。後に、「ジュウレンジャー」、「ガオレンジャー」や「アバレンジャー」といったシリーズにおいて、合体前の「ゾロメカ」にドラマを生じさせる試みがあり、それらは一定の成功を見ていますが、それが直後の作品に直接踏襲される事は殆どなく、これがメインストリームではない事が分かります。</p>

<p>　今回、ゴーバスターオーで提示されたのは、ギリギリまで各バスターマシンで粘り、切り札として合体を果たすという方針でした。勿論、リュウジとヨーコが脱出するまで、そもそも合体自体不可能なシチュエーションではありましたが、その前に、ゴーバスターオーがエネトロンを大量消費するという前提や、合体を「コンバインオペレーション」という、一種の「処理」として定義する等、非常に硬派な設定を提示しており、ロボの合体プロセスが、「掛け声一つで完了する」ようなものではない事を強調していました。これからの扱いはまだ予測が付きませんけれども、しばらくゴーバスターオーをあくまで「切り札」として扱ってくれると良いですね。</p>

<p>　この辺りの設定は、「ゴーバスターズ」のトイ展開とも密接に結びついているように思います。今回、CB-01は商品名・ゴーバスターエースとして単独販売されており、GT-02とRH-03をセットにしての販売となっています。CB-01を4段変形、他二体を3段変形とする意欲的な内容と相まって、いかに今回単体メカを重視しているかが分かります。バスターズとバディロイドが揃って操縦に関わる事で、性能を最大限に発揮する設定になっているのも、単体メカの活躍を描いていく意気込みに溢れており、「巨大戦＝合体後のロボ戦」ではなく、その前の等身大戦すらも含めた、「メガゾードのシャットダウンに至るプロセス」を丁寧に描いていく事が念頭にあるようです。私個人としては、非常に歓迎すべき傾向です。</p>

<p>　ちょっと残念だったのは、ここに至って「切り札」のゴーバスターオー合体プロセスが、雰囲気的にかなり「バンク的」だった事でしょうか。シミュレーションにおける描写が非常に格好良かったのは良いのですが、それがそのまま現実空間での合体プロセスに(映像的に)流用されていたのでビックリ。エネトロンによるフィールド内での合体という描写になっているのは理解出来るのですが、背景が黒ベタになってしまい、バンクっぽさ全開だったのは、これまでの徹底振りからすると、やや不満です。また、あらゆるタイムリミットを駆使したドラマの盛り上がりとは裏腹に、コンバインオペレーション本番の描写がかなり弱くて、ヒロムがリュウジとヨーコに敵の迎撃を任せたように見え難かったのも残念な点でした。些細な点かも知れませんが...。</p>

<p>　何はともあれ、「敵前でわざわざロボットに合体させる」という、実はナンセンスな行為を、長年にわたって疑問すら喚起されないまま繰り返してきたシリーズに、風穴を開けてみせたのは凄い事ですね。</p>

<p>　さて、ヒロムのドラマにスポットを当ててみましょう。</p>

<p>　今回は、ヒロムが幼少の頃から負けず嫌いだった事を描いていました。この事から、ヒロムは単なる「天才」ではなく、常に自分が優れた能力を手に入れるべく研鑽している事を匂わせています。故に、ヒロムは「思い上がり」による失敗ではなく、自分が研鑽に関わっていない他人の能力に頼る事が出来ずに失敗したわけで、そこに孤独な天才のエゴといった暗さのない爽やかさが漂っているのが、新しい感覚でした。</p>

<p>　一方、リュウジはヒロムに対し、それを正面切って指摘するのではなく、敢えて一旦突き放してみせたわけですが、これは周囲の者達が云うように、正に「年の功」といった感じでした。年の差をポジティヴに活かしていく作劇は、戦隊としては異質ですが、これが「ゴーバスターズ」の独特の雰囲気を作っている要因の一つである事は、まず間違いないでしょう。</p>

<p>　また今回は、ヒロムのメンタルやポリシーにおける弱点をあぶり出すストーリーだったためか、ウイークポイントが登場しませんでした(各々「予防」はしていましたが)。メガゾード転送タイムリミットもそうですが、定番化させやすい要素を「お約束」にせず、常に新鮮みのある作劇を探っていく姿勢は、最大限に評価したい処です。</p>

<p>　そういえば、今回は「敵の侵入話」でもありました。中盤、あるいはラスト近くの盛り上げに欠かせない定番ストーリーですが、「ゴーバスターズ」では、それを序盤にやってしまったわけで、面白さへの貪欲さここに極まれりといった印象でした。同時に、エンターの仕掛けてくる頭脳的な作戦を、ギリギリで対処しなければならないというスリル。武力だけでない攻防戦の見応えある展開に、制作の本気を見ました。</p>

<p>　次回は、整備班にスポットが当たる！ 実にウルトラ的な発想を戦隊的にどう描写するか、楽しみです。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 5「キケンな熱暴走！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-03-27T12:35:55Z</published>
    <updated>2012-03-29T02:14:19Z</updated>

    <summary>　ヒロムのフリーズ、ヨーコのエネルギー切れに続き、リュウジのウイークポイントが描...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　ヒロムのフリーズ、ヨーコのエネルギー切れに続き、リュウジのウイークポイントが描かれ、これで全員のウイークポイントが出揃いました。</p>

<p>　そして、熱暴走の当事者であるリュウジがメインになるかと思いきや、何と実質的なメインはヨーコ。「ゴーバスターズ」では、この「テーマずらし」の手法が非常に巧く使われており、サブタイトルでは「題材」としてキャラを立てておき、本編ではその「題材」に関わるキャラクターをメインに据えるという構成をとって、ドラマの充実度とスリルの生み出す高いテンションとを両立させています。</p>

<p>　今回を見ると、ヒロムのウイークポイントであるニワトリフリーズは、ある意味、局面を大きく悪化させる恐ろしいものでありながら、コミカルな面が強調されていて、ドラマのアクセント、あるいはアクションの流れに変化をつける要素として扱われているようです。一方、ヨーコの場合は、ヒロムと同様のアクセントとして用いられながらも、よりヨーコの少女っぽさ、可愛らしさを強調する要素として用いられている気がします。エネルギー源が「お菓子」なのは、その最たる物証でしょう。</p>

<p>　リュウジの場合は、今回描かれたように、単純に身体が熱を発するという事ではなく、精神にも影響を及ぼし、文字通り「暴走」してしまいます。長い付き合いのヨーコに対して、ひた隠しにしてきた事が示すように、ヒロムやヨーコのウイークポイントに比べると、劇中での印象は格段に深刻です。</p>

<p>　このアンバランスさ、各人の年齢にも関係しているような気がしますが...。この辺りを続きにて。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　設定上、リュウジ、ヒロム、ヨーコの年齢順であるゴーバスターズ。ヒロム役の鈴木勝大さんとリュウジ役の馬場良馬さんは実年齢が少し下、ヨーコ役の小宮有紗さんは実年齢が少し上といった差異こそありますが、概ね劇中通りの年齢順・年齢差とあって、雰囲気は正に兄弟のようです。年齢差をつけている戦隊シリーズ、実は結構あり、中にはズバリ兄弟姉妹となっているものも存在しますが、殆どのシリーズが年齢差はあれど同格扱い。「ゴレンジャー」や「ゴーグルファイブ」〜「バイオマン」のように、年長者を敬称付きで呼んだりする事はあっても、そこに年齢差を感じさせる演出は殆どなかったと言っても良いでしょう。</p>

<p>　「ゴーバスターズ」の場合、年齢差を非常に意識して脚本や演出に組み込んでいるのが分かります。よって、ヒロムはリュウジに敬語を使うし、ヨーコはリュウジを兄、あるいは極端な話、父性の持ち主として捉えているわけです。これは「シンケンジャー」において、レッドと他のメンバーの間に地位的断絶を敷いたのと同じくらい、戦隊シリーズにおいて画期的な出来事かも知れません。</p>

<p>　前述したウイークポイントと年齢の関係としては、以下のように読み解けるでしょう。</p>

<p>　真ん中に位置するヒロムは、その20歳という、ある意味微妙な年齢の天才が持つ「危うさ」を、ニワトリでフリーズという荒唐無稽極まる「奇抜な面白さ」に託して、深刻になり過ぎない描写とし、戦隊のレッドたる安定感とエッジの効いた存在感を両立させています。</p>

<p>　最も年下となるヨーコは、自信家の面と幼さ故の思慮の不足を、「お菓子に頼らないと動けなくなる」という設定を持ち込む事で強調。甘党の自信家というキャラクターは数多く存在しますが、単なる甘党でなく、命綱にまで先鋭化している処が素晴らしい。先鋭化する事で、ヨーコ自体の可愛らしさがグンと強調される辺り、その効果の面白さは抜群です。</p>

<p>　最年長で、しかも他の二人とかなり年が離れているリュウジ。彼に与えられたウイークポイントは、冒頭に示した通り、格別に深刻に見えるように配慮されています。年長者の持つ思慮深さがもたらす慎重さ。それはある意味、このテのキャラクターの典型ですが、そこを軽く打ち破ってしまうウイークポイントが与えられた事によって、彼に二面性を付加。しかも、その二面性はウイークポイントという「外的要因」がもたらすという構造によって、リュウジ自身の本質でないという担保付き。</p>

<p>　「突如豹変する可能性のある、底抜けに優しいお兄さん」という、悪く言えば安っぽいラノベのような設定が、これだけ厚みを持つ存在となっているのは、他の二人に比べて深刻であるというギャップが光る設定の巧さ。これに尽きるでしょう。意外性を設定レベルで支える手法のお手本ですね。</p>

<p>　さて、その暴走っぷりは、異様なまでの充実度を以て描かれる事となります。</p>

<p>　タイヤロイドという、おしゃべりな由緒正しき戦隊怪人たるメタロイドが登場。徐々にメタロイドを中心に戦隊らしさを導入してきてますね。このタイヤロイド、何と暴走したリュウジに完膚無きまでに叩きのめされ、ダーティ極まるファイトスタイルの餌食となり、遂にはリュウジ単独で等身大戦を早々に終えてしまうという、前代未聞の事態にまで到達してしまうのです。</p>

<p>　タイヤロイドがおしゃべりなキャラクターだった事で、その哀れさが際立ち、一瞬同情を引く辺りが秀逸なプロット。それだけに、リュウジが凶悪なファイターに見える辺り、かなりの戦慄を伴うシーンとなっていました。今回、最も盛り上がるのはRH-03の活躍シーンなので、巨大戦に比重を置く為の措置としても優秀です。</p>

<p>　そして、ダメ押しとばかりに、ヨーコの存在を完全に忘れた上で、凄まじい鉄拳を振るい、ヨーコを脅すというシーンが用意されました。ここでのヨーコは、泣き方の演技があまりにも秀逸であり、少女性をアピールして余りある存在感でした。その後、リュウジの熱暴走にショックを受けたヨーコと、これまで何とか隠し通してきた暴走後の姿を見られてしまったリュウジが、それまでの時間とこれからの時間のターニングポイントを確認する展開となるわけですが、この展開は非常に面白いと思いました。</p>

<p>　というのも、実戦経験こそ浅いとは言え、厳しい訓練を受けたプロフェッショナルとしての戦闘チームとして成立しているゴーバスターズに、精神的な成長の余地が残されていた事が分かったからです。ヨーコに少しだけ優しくなれたヒロムしかり、自分を覆っていたベールを剥がしたリュウジしかり。特にヨーコはこの傾向が強く出ており、最年少ならではのポジションとなっています。ある時点から、戦隊シリーズに「成長」の二文字は不可欠なものとなっているので、「戦隊らしさ」の要素として、正当なのではないでしょうか。</p>

<p>　さらには、基本的にリュウジとヨーコのドラマである一方、ヒロムの見せ場がちゃんと用意されていたのが凄い処。エネトロン輸送車の護衛という、「ゴレンジャー」を思わせる作戦内容もさることながら、輸送車に仕掛けられた罠を破壊すべく、各種ガジェットを使って対処、ライディングしながらの射撃と、アクションが非常に充実。スパイアクション映画の雰囲気を、これでもかと詰め込んだ、素晴らしいシーンとなっていました。テンションは上がりっぱなしです。</p>

<p>　巨大戦では、前述の通り、RH-03の活躍をメインに据えています。ミニチュア、CGを縦横無尽にフィーチュアした画作りは、挑戦的なCB-01の描写とはやや異なり、割と近年の戦隊シリーズに近い雰囲気でまとめられていました。それはやはり、ラビット形態の愛らしさに起因するものでしょう。しかしながら、その巨大戦アクションにドラマを発生させる手法は、やはり「ゴーバスターズ」の独壇場。苦戦、無謀、逆転。常にヨーコの心情を反映させていて、充実していました。</p>

<p>　次回は、ロボットの合体というシークェンスそのものがドラマになるようです。楽しみですね！<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 4「特命と決意」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-03-20T06:59:36Z</published>
    <updated>2012-03-26T03:47:53Z</updated>

    <summary>　大丈夫かと思うくらい、ハードなエピソード。 　司令官・黒木の冷徹なまでの使命感...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　大丈夫かと思うくらい、ハードなエピソード。</p>

<p>　司令官・黒木の冷徹なまでの使命感と、それを探るように無茶な行動に出るヒロム。そんなヒロムの行動をすぐには理解出来ない「先輩」のリュウジとヨーコ。二重三重に重ねられた思惑が重厚なドラマを紡ぎあげています。</p>

<p>　「無茶な行動」をとるヒロムのドラマを盛り上げる為、アクションも超ハードになっており、その意味で見せ場の多いヒロムですが、実際はヒロム編というより黒木編になっているのがポイント。この黒木の言動をどう捉えるかによって、本編の雰囲気が変わってくると思います。</p>

<p>　どちらにしても、エンディングで一生懸命踊っている黒木を見ると、そんな事どうでも良くなったりするんですけどね(笑)。</p>

<p>　今回は、ある特徴が顕著なのですが...。その辺りを続きの方で。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　ある特徴、それは、事件・事象そのものがドラマとして進行するという特徴です。これまでのシリーズもそうではないかと思われる向きがあるでしょうが、そこには概ね「日本的ヒーローの美徳」が盛り込まれていた事に注目しなければなりません。</p>

<p>　あまりに慣れ親しみすぎて気付き難いのですが、ウルトラシリーズでは「帰ってきたウルトラマン」から、仮面ライダーシリーズでは「仮面ライダー」の2クール目(一文字編)から、そしてスーパー戦隊シリーズでは「バトルフィーバー」から、「日本的ヒーローの美徳」が顕著になります。それは、「身近な者が虐げられる事に怒る」という展開。敵の作戦の規模がどうであれ、そこには「守る者と守られる者」の顕著な関係があり、その上、その両者には前提となる束の間あるいは深い交流があります。</p>

<p>　その構造は、多分に時代劇的であり、多分に刑事ドラマ的でしょう。つまり、日本のドラマ構造の典型を前提に持つ事で、日本人の精神性にアピールしていた事になるわけです。</p>

<p>　逆に、ウルトラにおける「マン」〜「セブン」は、被害者は多くの場合「名も無き多くの人々」であり、ドラマはレギュラー陣の葛藤や怪獣・宇宙人対策の面白さを主軸としていました。ライダーの1クール目は、ショッカーの理不尽かつ奇っ怪な「犯罪」に孤独な戦いを挑む一人の青年の話。「ゴレンジャー」はイーグル VS 黒十字軍の全面戦争をライトな作風で描いており、民間人が巻き込まれる印象はかなり薄い。「ジャッカー」ともなると、そらにその傾向が強まります。俯瞰すると、どれも海外ドラマをかなり意識した企画に端を発しているコンテンツです。</p>

<p>　「ゴーバスターズ」、特に今回は「日本的ヒーローの美徳」が薄い傾向にあると思います。基本テーマとして、エネトロン奪取に対する抵抗がありつつ、今回語られたように、亜空間に転送されてしまった人々の救出というテーマも内包するわけですが、前者は正に「日本的」である必要のないテーマ。辛うじて後者に「日本的」な動機付けが感じられますが、表層ではそれを(ブレーンである黒木が)否定し、ヒーローが内に秘めて戦う動機としているのが巧い。</p>

<p>　この構造を示した事で、「日本的ヒーローの典型を排した上で、日本的ヒーローのメンタリズムを保持する」という、アクロバティックな感覚で新風を吹き込む事に成功していると言えるでしょう。</p>

<p>　難しいのは、この「変化」を視聴者側が受け入れられるか否かですね。特に、黒木の冷徹なまでのクールさに、従来の司令官像と比べた際の違和感を禁じ得ない向きは多いのではないかと思います。</p>

<p>　本編ラストでは、黒木の姿勢に反感を覚え、思わず熱い拳を振るおうとするリュウジ、それを止めて黒木の本気に安堵したヒロム、立ち去る黒木に敬礼する三人...というシーンを繋いで、特命戦隊の鉄則を描いて見せ、より一層のクールさを描くと共に、そこに葛藤の余地を挟ませない安定感を醸しだしていました。しかし、ここにはそれだけではないものがあったと思います。</p>

<p>　これは、黒木役・榊英雄さんの力量によるものでもありますが、「生存者はいない」、「ゴーバスターズは囮」という、およそ子供向けヒーロー番組らしからぬ言動の裏に、ヒロム達に対する全幅の信頼があるように見受けられます。それを示すかのように、厳しい言を放つ黒木の眼光は、鋭いながらも憂いがありました。</p>

<p>　さらに、ストーリー展開そのものからも、信頼感は読み取れます。何しろ、ゴーバスターズは切り札であり、代替不可。それを囮に使うという事は、即ち勝算がなければならない事であるのは自明です。黒木が、本当に生存者が皆無だと考えているかどうかは不明ですが、少なくとも、ヴァグラスの本拠を特定する事が、メサイアのシャットダウンだけでなく、生存者救出に繋がらないとは言えないわけで、黒木が完全なる冷血漢であるという事は、ここで否定しておいて良いでしょう。ヒロム達への「親心」に似た感情も、以前のエピソードで描かれている事を付記しておきたい処です。</p>

<p>　さて、戦隊らしからぬ感覚は、転送誤差3キロメートルを利用した作戦という、子供には少々難解な展開にも見られます。ここから、「ゴーバスターズ」はやはり相当に海外ドラマを意識しているのではないかと思われます。アメリカ産のTVSFドラマは、基本的に大人(ファミリー)がターゲットになりつつ、ガジェットやキャラクターの魅力で子供向けのマーチャンダイジングが可能といった二重構造になっています。「ゴーバスターズ」も、ストーリーの部分では、メインターゲットを高学年以上に設定し、日用品や身近なものをモチーフとしたメタロイド、メガゾードといった「親しみ易さ」と、各種メカのカッコ良さで、低年齢層にアピールしているようです。</p>

<p>　この方向性が、このまま継続されると凄い事になりそうな予感がしますね。中途半端でない力強さが感じられるので、是非成功させて欲しい処です。</p>

<p>　今回はあまり特撮に言及していませんが、勿論凄味を感じさせるシーンが幾つもありました。アクチュアリティ溢れるオープン撮影の醍醐味と、セット撮影による精緻な描写がしっかりと使い分けられていたと思います。そして、何と言ってもヒロムの「肉を斬らせて骨を断つ」戦法のシーンが凄い。斬りつけられるCB-01の胸部、コクピットに達する巨大なカッターがヒロムに迫り、暗いコクピットに陽光が射す。さながら劇場大作のようなこのシーンの凄さには、思わず息を飲みました。通常回でロボットがダメージを受けても、大抵は表面弾着に続いて、コクピット内弾着という流れが殆どだったスーパー戦隊シリーズにあって、遂にここまでやったかという印象でした。</p>

<p>　また、このCB-01のダメージ表現が、黒木の言う処の「バスターマシンの戦力アップ」への布石にもなっていて、段取りの良さも光っていますね。</p>

<p>　私の個人的な予想では、この高いクォリティを備えた海外ドラマ風の雰囲気に、従来のスーパー戦隊シリーズの雰囲気を少しずつ導入していくのではないかと思っています。そうあると面白いだろうと思う一方、それをいい意味で裏切って欲しいと思う面もあり...。色々な意味で楽しみなシリーズです。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 3「GT-02アニマル、出撃！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-03-12T10:36:24Z</published>
    <updated>2012-03-15T01:16:30Z</updated>

    <summary>　「ゴーバスターズ」、早くも三話目という事で、それとなくムードも安定してきたよう...</summary>
    <author>
        <name>SirMiles</name>
        <uri>http://www.sirmiles.com/</uri>
    </author>
    
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　「ゴーバスターズ」、早くも三話目という事で、それとなくムードも安定してきたように思います。</p>

<p>　サブタイトルから、リュウジ編かと思いきや、実際はヒロムとヨーコの間にある溝を埋めるストーリー。しかし、同時にGT-02を中心としたエネトロン輸送ミッションにフォーカスする事で、リュウジ活躍編としてもまとめられており、バランスの良さが美点となっています。</p>

<p>　私は毎回、「特撮が！特撮が！」と連呼していますが、今回も夕暮れからナイトシーンに至る流れを巨大戦で描いており、時間の流れを美しく描写。また、巨大戦移行へのカウントダウンとは完全に趣向を変え、とある病院のエネトロンが尽きるというタイムリミットを用意する事で、三話目にして早くもマンネリ回避の布石を打っていました。やりますなぁ...。</p>

<p>　続きの方では、「三話目の工夫」が垣間見えましたので、その辺りを。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　大した事ではないですが、垣間見えた「三話目の工夫」は、今後の展開に影響を及ぼすものと言えるでしょう。それは、「場所の限定」です。</p>

<p>　いきなり遠い話に飛んで申し訳ないのですが、アメリカ制作のTVドラマに、「新スタートレック」というコンテンツがありました。日本ではローカル枠や深夜放送、CS放送に限られていたので(というより、海外ドラマ自体、近年はこういう扱い)、一般的な浸透度は低いかも知れませんが、これが実に素晴らしいシリーズで、劇場映画もかくやといった壮大かつリアルな映像表現に目を奪われます。しかしながら、一方で宇宙船内、しかも殆どバーの中だけで話が進むようなエピソードがあったり、戦闘描写が、艦長の指示やオペレーターの報告、カメラが揺れて俳優が揺れる演技をするだけで表現されたりと、明らかに「お金がかかっていない」エピソードがあったりするわけです。</p>

<p>　これが何を意味するかというと、特殊効果にお金をかけたいエピソードとそうでないエピソードをきっちりと切り分け、シリーズ構成上に組み込んで、効率的に予算を回していくという方針であった事を意味します。</p>

<p>　これを踏まえて、今回を視聴すると、あらゆるシーンが病院という場所で起こっている事が分かります。今回のストーリーはそこから逆算しており、ヴァグラスが人間を苦しめた上で支配するという、もうひとつの目的を提示し、病院という閉鎖空間をその実験場とする展開となっています。つまりは、限定空間にする事で派手な特撮を盛り込む余地を少なくしておき、それを活かすストーリー作りをしていたわけです。</p>

<p>　三話目にして、この手法が試行された事により、特撮面での見せ場は前回までと比べてやや減りましたが、ドラマ面や等身大戦の見せ場は逆に増えており、また、戦隊シリーズならではのギャグ描写やライトな感覚、少々ほのぼのタッチな面なんかも微増していて、長年の戦隊ファンを安心させる完成度だったと思います。今後も「経費削減」エピソードはそれなりの本数で制作されると考えられますが、今回のように優れたバランスであるならば、全く問題なくテンションを維持出来るのではないでしょうか。</p>

<p>　また、前述の通り、ヴァグラスがエネトロン奪取のみに目的を限定しなくなった事で、ハードになり過ぎない、古き良き東映ヒーローの香りを漂わせる事が可能になりました。今回のように、病院を乗っ取って人々を操るといった、「地道で小規模」な作戦も展開可能となり、しかも、それがほぼエンターの独断、即ち愉快犯的である点も魅力です。いわゆる悪の組織が、大仰な目的意識を持って「地道で小規模」な暗躍をする事(例えば世界征服を企むショッカーが幼稚園バスを襲うといった、使い古されたツッコミ)に関しては、これまでも様々なエクスキューズでカバーしようと試みられましたが、私が知る限り、最も効果的だったのは「シャイダー」のフーマの設定(フーマは地球に「還りたい」が故に、地球人を蹂躙せずに支配しようとしている)。「ゴーバスターズ」では、エネトロン奪取という大命題と、実際に行動できる唯一の人物たるエンターの愉快犯的性格をある程度分離させる事により、バラエティ豊かな暗躍が期待出来そうです。</p>

<p>　等身大戦では、ヒロムとヨーコがかなりのシーンで素面アクションを披露。実践格闘技の動きを導入したアクションは、その見せ方の巧さによって、実践的でありながら、しっかり派手さを演出しており、その完成度には唸らされました。近年のハリウッド系映画のアクションも、ジョン・ウー的なワイヤーアクションのド派手な演出よりも、「シャーロック・ホームズ」やダニエル・クレイグ版「007」のように、「実際に可能(でありそう)な超絶アクション」が好まれる傾向にあるようで、「ゴーバスターズ」のこの方向性は非常に面白いのではないでしょうか。</p>

<p>　アクションの途中で、今回のテーマである「ヒロムの中で止まっている時間を進める」という展開が挿入されたのも、意外にテンポが良かったと思います。しかも、そのアクションというのが、病院の廊下をひたすら引きずられる(ヨーコの美脚を堪能出来る・笑)というもので、いわば中断の余地がないものだったにも関わらずです。実に巧いのは、途中で持ちこたえる場面を作り、そこで次の攻撃に転ずる「タメ」を用意する傍ら、ヒロムとヨーコの関係に一つの決着を付けて、メンタルとフィジカル双方で形勢逆転の因子を作り出すという、脚本と演出の意図の合致。このシーンこそが、今回の等身大戦の白眉でしょう。</p>

<p>　巨大戦は、冒頭にて述べたとおり、夕暮れ時のライティングの素晴らしさやナイトシーンの光量の的確さが秀逸。GT-02は、CGとスーツによる活躍でしたが、正に適材適所。この辺りは、積み上げられてきた技術を惜しげもなく投入している様子が伝わってきます。全体的にやっている事はハード路線なのですが、ゴリラの発射する弾丸がバナナ型(しかも、皮が滑る！)だったり、「ゴレンジャー」から継承されている特撮のコミカルな部分が息づいていて、嬉しいシーンでしたね。</p>

<p>　私、メガゾードはGT-02で片付けてしまうのかと思っていましたが、GT-02はエネトロンを輸送する事に専念、ギリギリでCB-01が駆けつけて撃破という流れでした。あくまで格闘戦はCB-01の独壇場という、設定の徹底が実に素晴らしいと思います。</p>

<p>　次回はピザカッターのメタロイドだとか...(笑)。今回の注射針といい、日用品モチーフの怪人は大好物なので、嬉しい限りです。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 2「13年前の約束」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <id>tag:www.sirmiles.com,2012:/go-bus//4.59</id>

    <published>2012-03-05T08:47:19Z</published>
    <updated>2012-03-08T01:26:43Z</updated>

    <summary>　2話目という事で、順当な設定編に。しかしながら、設定編にありがちな冗長さが全く...</summary>
    <author>
        <name>SirMiles</name>
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    </author>
    
        <category term="各話解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　2話目という事で、順当な設定編に。しかしながら、設定編にありがちな冗長さが全く感じられないのは凄い。やっぱり相当飛ばしてます。</p>

<p>　見所も多すぎて書ききれないくらい。特に、特撮面は素晴らしく、前回に引き続いてオープンセットによるカットが沢山あり、巨大感、実在感の演出が半端ではありません。前回絶賛した「バンクでない変形」は、見事省略されていましたが(笑)、一旦ビル群に隠れて変形後が出てくるという、あの処理ならOKだと思います。</p>

<p>　GT-02、RH-03の活躍シーンもふんだんにあり、しかも、「新メカ」ではなく、元々運用しているといった感覚なのが新鮮です。勿体つけるような演出ではなく、災害救助活動等に「運用」される様子は、同様の救助シーンを生んだ「ゴーゴーファイブ」でも、そしてレスキューポリスシリーズでも成立していない、「現場を描く事で生じるヒロイックな面」を強調しており、非常にリアリティのあるシーンとなっていました。</p>

<p>　この辺りについては山ほど書きたい事があるのですが、少々抑えつつ、冷静に綴ります(笑)。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　まず、よく肝に銘じておきたいのは、まだ2話目なので、ここで浮かれてしまってはいけないという事。</p>

<p>　スーパー戦隊シリーズの制作手法として、特撮は初期話数でなるべく使い回せるバンクショットを用意しておき、その後は手間のかかる追加シーン以外、なるべく特撮に割く制作費を抑制するというものが伝統的に採用されています。それは、贅沢な特撮カットを実現する一方、パターンに陥りがちでやや変化に乏しい特撮シーンを生み出すというデメリットもあります。これは、商品サイクルが短くなった現在でも同様で、極端に言えば、単にバンク撮影がそのサイクルに合わせた制作スケジュールで動いているに過ぎません。</p>

<p>　それを踏まえ、「ゴーバスターズ」の初回及び今回を見てみると、どうもバンクショットになりそうなものが少ない。という事は、つまりあと数話でこのクォリティも尻すぼみとなってしまい、この迫力を後々まで楽しむ事は困難...という事になってしまいます。浮かれてはいけないというのは、そういう事です。</p>

<p>　しかし、それでは「ゴーバスターズ」が目指す「変革」は達成出来ません。では、このままクォリティを落とさずに突っ走るにはどうすれば良いか、という事になります。</p>

<p>　一つは、潤沢過ぎる制作費をつぎ込む事ですが、これは現実的ではないので冗談の範疇に留めておくべきでしょう。もう一つは、工夫です。</p>

<p>　よーく見てみると、「ゴーバスターズ」の特撮には、随所に工夫が見られます。</p>

<p>　まず、ハイライトを「巨大戦」とし、あくまでメインをロボットスーツによるアクションとしている事。これは、オープンセットによる撮影という高いハードルこそあるものの、使い回しの効く精巧な建造物のミニチュア等を効果的に配置する事で、一定以上のクォリティで見せる事が出来ます。アオリ気味のカットが多いのも特徴的で、映り込むミニチュアが少なくて良いという点、ある程度容易に巨大感が出せるという点において、効率と画の完成度を両立出来る手法です。低予算の特撮映画等では、割と重宝される手法なので、かなり気を付けないとチープに移ってしまう可能性があり、その意味では諸刃の剣なのですが、現時点では、さすがのクォリティを保っていると思います。</p>

<p>　続いて、発進シーンのように、ミニチュアの動きや精度が求められるシーンは、バンクとして活用出来るようにしている事。発進シーン自体の完成度は非常に高く、そしてリアリティに溢れており、バンク使用されても何の問題もありません(この辺りは「バトルフィーバー」のバトルシャーク発進シーンや、「サンバルカン」のジャガーバルカン発進シーンが、シリーズ初期にして既に証明しています)。「ゴーバスターズ」ではダメ押し的に、前回と今回とで、CB-01がビークル形態とメガゾード形態というパターン違いの発進シーンを披露しており、何パターンかのシーンをバンクしておく事で、バンク使用によるマンネリ感を払拭しようとしているように見受けられます。この手法は「バイオマン」のバイオロボが嚆矢で、母艦であるバイオドラゴンに搭載されず、そのまま発進するシーンがありましたね。</p>

<p>　もう一つは、流用可能なCGパターンを作成している事。特にバスタービークルの変形シーンには、CGが効果的に使われており、別撮影した背景等と合成する事により、「バンクでない変形シーン」が、都度撮影するより低コストで実現出来そうです。従来も、CGによる変形シーンや活躍シーンを演出に加えられた巨大戦は沢山ありましたが、突如背景含めたイメージシーンにカットチェンジする手法が大半でした。「ゴーバスターズ」では、恐らく前後のシーンに配慮した背景描画等に腐心していく方針なのではないでしょうか。それにより、CGパターン自体の陳腐化を回避し、巨大戦におけるタイムラインの自然さが担保されるものと思います。</p>

<p>　まだまだ特撮に関して話を進めていきますが、今回最大の関心事は、GT-02とRH-03の災害救助シーン。</p>

<p>　スーパー戦隊シリーズの、いわゆる「ゾロメカ」には、色々なモチーフがあり、トレーラーやヘリコプターといった乗り物に関しては、初期より登場していますが、それらはむしろ「こんな形のメカがロボットに合体するんだ」という驚きを演出する方に主眼が置かれ、いわば「合体シーンがハイライト」の扱い。それはコンテンツビルダであるバンダイにとっては当然の要求なわけで、DXトイの主眼は合体後のアクションではなく、その合体ギミックにウェイトを置いているのです。</p>

<p>　したがって、その「ゾロメカ」が活躍するシーンは、殆どが前述のバンク撮影時に限られてしまい、その傾向は前作の「ゴーカイジャー」において、ガレオン以外単なる合体用メカという、究極の状態で映像化されてしまいました。</p>

<p>　この「ゾロメカ」活躍シーンは、私が思うに「ゴーバスターズ」であっても、今後常態的には描かれないのではないかと思います。バンクでは相当厳しいですし、逆にシチュエーションが登場する度に撮影するのは、非常に困難なのではないかと思えます。</p>

<p>　この部分ばかりは、本当に「浮かれてはいけない」のではないでしょうか。勿論、この予想を裏切ってくれる事を願ってますが、それ程、開始早々の瓦礫撤去シーンと、後半の車両非難シーンは素晴らしかったです。例え初期編のみであるとしても、これだけの特撮を見られたのは幸せ以外の何物でもないですね。</p>

<p>　さて、今回は設定編らしく、主役三人の過去にスポットが当てられました。</p>

<p>　エネトロンや、人体にも投与(？)出来るコンピューターウイルス(メタウィルス)のワクチンという、高度な「ウソ」が、劇中の様々な約束事を解決する辺りは、「ガンダム」の「ミノフスキー粒子」に匹敵する鮮やかさ。このような「根幹を成すウソ」のリアリティこそが、作品世界を左右すると言っても過言ではなく、小林脚本は、この辺りを活かす文芸に秀でているように思います。</p>

<p>　面白いのは、敵も味方もメタウィルスありきであるという点で、このテイストは仮面ライダー的です。前回、「ゴーバスターズ」がメタルヒーローをも内包していると述べましたが、東映ヒーローの方法論の集大成としても成立しているように思えます。逆に、「仮面ライダーフォーゼ」が、仮面ライダーである事の記号以外を放棄した物語作りを提案しているのとは、対照的と言えるのではないでしょうか。</p>

<p>　それら高度な情報を散りばめつつ、ヒロムの戦う動機付けが、まだ物心付いているかどうかも分からないほど幼かったヨーコに向けた「約束」だったという、メンタル重視な方向性だった事にホッとさせられたり。しかも、ヒロムの待遇に不満を爆発させる寸前にあったヨーコが、その「約束」を覚えていて、ヒロムの「約束」を礎とする決意を聞き、少し頬を緩ませるといったシーンが用意され、「使命」、「指令」、「サイバー」という硬い世界観の中で、個々人のメンタル面がさり気なく重視されている辺りに、スーパー戦隊シリーズならではの安心感を覚えたりしました。</p>

<p>　また、三人のウイークポイントが、大変コミカルに描かれていたのも良いアクセントだったと思います。「こんな事態なのに」という、コミカルサスペンスの常套句がよく活かされていて、清々しい感すらあります。ただ、ウイークポイント発露の原因が、ワクチンにある事が説明されてはいましたが、この部分の映像的な説得力は、やや弱かったように思います。あと、ヨーコのエネルギー切れの描写もやや分かり難かったのではないかと。ヒロムのフリーズやリュウジの発熱が割と分かりやすい特徴なので、ヨーコの描写は今後に期待したいと思います。</p>

<p>　そのヨーコですが、常に強気ながら、やはり少女の面を多く残しているという点で、秀逸でした。機微の分かり難いシチュエーションにありながら、しっかりとその辺りを丁寧な演出で彩っているのは、さすがですね。リュウジも、その年齢の高さをイジられるというシーンを用意する等して、年長者としての存在感をアピールし、ヒロムとヨーコから一歩引いた、「戦隊における理想的なサブリーダー」像を確立していたのは特筆モノでした。この辺りは、見事にスーパー戦隊的であるし、作品のSFとしての完成度と親しみ易さの両立に大きく寄与していたのではないでしょうか。</p>

<p>　一方、ヒロムは礼儀正しく、内に熱いものを秘めた男といった趣で、これも実にスーパー戦隊的でレッド的。しかしながら、ヨーコに対してデリカシーの欠如した言葉を投げかけたり、愛想がなかったりと、新しい要素も盛り込まれていて、キャラクターの完成度の高さには舌を巻きます。ヨーコとの確執もライトな描写に終始していて、この辺りは平成仮面ライダーとの深度の違いが如実です。このライトな感覚こそが、スーパー戦隊シリーズの良さだと、私は思います。</p>

<p>　次回は、ヒロムとヨーコのコンビがどうなるか、楽しみなエピソード。特撮面も引き続き注目していこうと思います。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>Mission 1「特命戦隊、集結せよ！」 - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-02-28T11:56:38Z</published>
    <updated>2012-03-02T01:29:35Z</updated>

    <summary>　まずは、今シーズンもよろしくお願い致します。ブログ執筆(という程のものでもあり...</summary>
    <author>
        <name>SirMiles</name>
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    <category term="スーパー戦隊シリーズ" label="スーパー戦隊シリーズ" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-bus/">
        <![CDATA[<p>　まずは、今シーズンもよろしくお願い致します。ブログ執筆(という程のものでもありませんが)に割ける時間は、毎年確実に減っているのですが、何とか頑張って続けますので、ゆるりと応援の程、よろしくお願い致します。<br />
　さて、超お祭り企画とも言うべき、スーパー戦隊の集大成たる「ゴーカイジャー」の後を受けるとあって、そのプレッシャーは半端ないのでは...と年季の入ったファンに心配された「ゴーバスターズ」でしたが、見事、絶大なインパクトの幕開けを飾ってくれました。</p>

<p>　これまでのスーパー戦隊の雰囲気をガラリと変えた数々の要素...と書き始めると、実に月並みなので、私なりの解釈を披露すると、ズバリ、「原点回帰」、「メタルヒーロー」、「大ヒットアクション映画」の三点に尽きます。つまり、新しい事はやっていない。むしろ、鉄板である各要素の組み合わせ方が新しい。それが、「ゴーバスターズ」初回のインパクトの要因です。</p>

<p>　では、その辺りについて、続きの方で解説を。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　まず、「原点回帰」。</p>

<p>　スーパー戦隊の原点とは何か。それはズバリ、「ゴレンジャー」と「バトルフィーバー」でしょう。「デンジマン」辺りを含めても良いですが、「デンジマン」は、乱暴に言えば、玩具界のゴッド・村上克司氏が、「バトルフィーバー」のフォーマットで80年代の「ゴレンジャー」をやるというコンセプトを試みた作品なので、厳密な意味での「原点」からは除外します。</p>

<p>　「ゴーバスターズ」の基本設定として、特殊技能を持ったメンバーがチームを組み、一つのミッションをこなすという展開があります。また、「大ヒットアクション映画」の要素と重複しますが、アクションの組み立て方は「ミッション・インポッシブル」シリーズの影響を色濃く受けていると見る事ができます。</p>

<p>　そもそも、「ミッション・インポッシブル」とは「スパイ大作戦」の原題「MISSION:IMPOSSIBE」であり、件の「ゴレンジャー」は「仮面ライダーアマゾン」の後番組として企画された、「五人ライダーでスパイ大作戦をやる」というプロットの発展バージョンとして成立したものです。ここから感じ取れるリンク、これが即ち「原点回帰」への一つのサインです。</p>

<p>　スーパー戦隊は、非常に長く続いている為、「ゴレンジャー」で成立させた「特殊技能者の集合チーム」という構造が、いつしか「(性格的な面で)個性的なメンバーの集合体」という感覚に変化し、個々人の技能的な個性に差が生じにくくなりました。実際には、その傾向は既に「ジャッカー」の後半から始まっており、同コンセプトの継続がいかに困難であるかの証左でもあるわけです。</p>

<p>　今回、「ゴーバスターズ」は(企画の趣旨を読む限り)「特殊技能者の集合チーム」という面が強調されており、その意味で、正しく「ゴレンジャー的」です。更に、特命戦隊のバックボーンに巨大な組織の存在が見える事も、「ゴレンジャー」の「イーグル」を彷彿させます。バスタービークルの発進シーン等で、整備士やナビゲーターが映る辺りも、「イーグル」の名も無き隊員達の発展描写と言え、もっと言えば、ウルトラシリーズに見られる、防衛チームのリアリティ溢れる描写をも導入したと言っても過言ではないでしょう(特撮自体、近年のウルトラより遥かにスケール感が出てました...)。</p>

<p>　そしてもう一つ、今回実に印象的なシーンがありました。それは、巨大戦と等身大戦の同時進行。これは、正に「バトルフィーバー」の手法そのものであり、「デンジマン」で等身大の怪物が巨大化するというパターンが確立されてからは(実際は、「バトルフィーバー」の前に放映された「スパイダーマン」が嚆矢)、半ば失われた手法です。合成やカット割り、特撮と本編のシンクロに多くの手間を割く必要がある為、敬遠されたのかも知れませんが、「バトルフィーバー」の巨大戦が、今なお輝きを失わないのは、バトルフィーバーロボのデザインの秀逸さもさることながら、等身大戦と巨大戦がシームレスに展開していたからではないでしょうか。単独でロボを操縦するバトルジャパンが、コクピットからコマンドバットを外に投げ、等身大戦を繰り広げる他のメンバーの投げたコマンドバットと合体し、必殺のペンタフォースが完成するという、現在では考えられない(理屈抜きな)シーンも頻繁に登場していました。</p>

<p>　これぞ温故知新といった具合に、「ゴーバスターズ」でも等身大戦と巨大戦がシームレスに展開しています。現在の技術をフル活用した画面作りは、「バトルフィーバー」で心躍らせた世代にも、直接アピールするだけの高い完成度と興奮度を有していたと思います。</p>

<p>　今回の凄い処は、そこに「巨大戦を特殊な事象として扱う」という手法を持ち込んだ事です。それは、敵側の巨大ロボが、空間を超えて転送されてくるという事態を、「現象」に近いテイストで描き、そこにタイムリミットのサスペンスを導入するというもの。これにより、スーパー戦隊シリーズがジレンマ的に抱えている「消化試合」のテイストを、極限まで抑制する事が出来ていました。ほぼ全面的にオープンセットで撮影されていたのも、本編とのシンクロ具合を高めていましたね。素晴らしいです。</p>

<p>　続いて、「メタルヒーロー」。</p>

<p>　ニック達バディロイドは、一見して「メタルヒーローシリーズ」の要素を継承している事が分かります。他にも、本編をつぶさに見てみると、異空間を根城とする敵に「宇宙刑事シリーズ」のエッセンスがあったり、バディロイドのように意志を持った等身大ロボットという要素が、「レスキューポリスシリーズ」に近いインプレッションを与えていたり、メカの精細な描写に「ビーファイター」が感じられたり。ゴーバスターズ自体は、「ブルースワット」で試行されたリアリティのある戦闘部隊という雰囲気でまとめられています。この「ブルースワット」、前衛的過ぎる作風が災いし、失敗作という評価が定着してしまいましたが、ある意味、とうとう時代が「ブルースワット」に追いついたと言っても過言ではないでしょう。</p>

<p>　今回を視聴して、最も色濃くメタルヒーローの特徴を受け継いでいると感じるのは、変身シーンでしょう。一見して新鮮なのは、バンク処理でない事。スーパー戦隊シリーズの変身シーンは、一部を除くと、基本的にバンク撮影されたものが使用されるのが常でした。バンク処理の良い処は、凝っていて派手で分かりやすい変身シーンを演出出来る事。逆に、悪い処は、使い方にもよりますが、シーンがぶつ切りになって間延びしてしまう事、キャストの髪型や表情等に差異が出た場合、リカバーが困難である事等が挙げられます。</p>

<p>　メタルヒーローにおいては、宇宙刑事シリーズがバンクでない変身＋バンク変身(つまり「もう一度見てみよう」)という「発明」をしており、システマティックな今回の変身シーンと相通ずる部分があります。</p>

<p>　三点目は、「大ヒットアクション映画」。</p>

<p>　言わずもがな、スーパー戦隊シリーズはその時期にヒットした映画に影響される事が多く、古くは「デンジマン」がホラー映画ブームに影響を受け、「ジュウレンジャー」が「ジュラシック・パーク」の制作の報等を受けての企画、「タイムレンジャー」が「マトリックス」、「マジレンジャー」が「ハリー・ポッター」、「ゴーカイジャー」が「パイレーツ・オブ・カリビアン」といった具合。</p>

<p>　今回の「ゴーバスターズ」が影響を受けた大ヒット映画は、ズバリ「ミッション・インポッシブル」と言いたい処ですが、そのものズバリと言う程分かりやすくはない。むしろ、色々な映画の特徴的な要素を研究し、スーパー戦隊シリーズが消化出来る形にしている処が面白いのです。</p>

<p>　例えば、「ヴァグラス」の描写は非常に「マトリックス」的であるし、スパイガジェットの扱いは「ミッション・インポッシブル」的。同じスパイアクションでも、逆に、ビルへの突入アクションやスリリングな格闘は「007」的で、巨大戦における変形シーンの、これまた「バンクでない変形シーン」は、「トランスフォーマー」の自然かつ驚異的な変形シーンをよく研究しているように思えます。異様なまでの情報量の多さは、正に近年の「大ヒットアクション映画」に通じるノリです。</p>

<p>　これら三点の巧い組み合わせによって、「ゴーバスターズ」はスーパー戦隊の新しい形を創出しています。少なくとも、初回のインパクトは、そういう感想を持たせてくれました。</p>

<p>　そして、これらの要素をひとつにまとめあげているのが、「パワーレンジャー」の存在。「モーフィン」というタームは、初期作「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」そのものですし、「メガゾード」というタームも、「パワーレンジャー」における巨大ロボの総称です。</p>

<p>　日本の戦隊を由来とする「パワーレンジャー」は、ハリウッド由来の息吹を取り込んで独自の進化を遂げ、もはや「日本のスーパー戦隊の亜流」ではない、一つのジャンルとなりましたが、「ゴーバスターズ」は「パワーレンジャー」を逆輸入する事で、アメリカナイズされた部分と日本の戦隊の良い部分を融合させてみせたわけですね。更に、もう一つの東映特撮の潮流であるメタルヒーローを、現在の映像技術で戦隊の中に蘇らせる事で、「パワーレンジャー」の構造に違和感を持ち込み、その違和感を以て徹底的にジャパナイズしてみせた...そういう作品だと思います。</p>

<p>　まだ、初回なのでキャラクターの深度はほど浅いのですが、小林靖子さんがメインライターという事ですので、キャラクターの立ち方は折り紙付きでしょう。キャスト陣には初々しさの中にしっかりとした演技プランが感じられ、バディロイドのキャスティングも素晴らしいものでした。これからの展開が非常に楽しみですね。<br />
</p>]]>
    </content>
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    <title>第51話「さよなら宇宙海賊」 - 海賊戦隊ゴーカイジャーを見たか？</title>
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    <published>2012-02-21T09:38:15Z</published>
    <updated>2012-02-27T11:03:15Z</updated>

    <summary>　遂に最終回。最終回には、様々なパターンが存在しますが、この「ゴーカイジャー」の...</summary>
    <author>
        <name>SirMiles</name>
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.sirmiles.com/go-kai/">
        <![CDATA[<p>　遂に最終回。最終回には、様々なパターンが存在しますが、この「ゴーカイジャー」の最終回は、正攻法の極致たる最終回だったと思います。</p>

<p>　尺の殆どは、ゴーカイジャーの逆転劇とザンギャック皇帝・アクドス・ギルの打倒に割かれ、エピローグは少なめ。その時間配分は大正解で、「ここで来たか！」というフリージョーカー(文字通り切り札！)での突入、そして「スーパー戦隊シリーズ集大成」と呼ぶに相応しい、もうどうやって撮影したか想像もつかないラストバトルの凄まじさに、テンションは上がりっぱなしでした。</p>

<p>　あまりに凄まじいので、巧くまとめられませんが、一年を通じて見てきた感想等も交え...。</p>

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</p>]]>
        <![CDATA[<p>　最終回のゴーカイジャーは、二つの面を見せてくれました。一つ、宇宙海賊。一つ、歴史を背負った35番目のスーパー戦隊。</p>

<p>　宇宙海賊の面は、アクドス・ギルとの地上戦を挟んだ前後で出現します。ナビィ含めた宇宙海賊の逆転劇は、フリージョーカーの奪取から、ギガントホースへの特攻、マーベラス＆鎧の皇帝襲撃、ギガントホースによる大艦隊の一掃、ギガントホース破壊に至るまで、実にダーティでハードな戦いっぷり。海賊と認められた鎧も迫力ある言動で皇帝を翻弄しており、ここでの戦いは正に宇宙海賊のものでしょう。</p>

<p>　マーベラスが鎧を連れて行くというくだりでは、「スーパー戦隊」の名を口にしていますが、ここではマーベラス自身がスーパー戦隊であるという意味は薄く、むしろ鎧の中にあるスーパー戦隊のスピリットを燃え上がらせる口上としての側面が強いように思います。他のメンバーとの関係性も、海賊としてのゴーカイジャーならではですし。</p>

<p>　一方で、アクドス・ギルとの地上戦での、マーベラスの「地球を守る」宣言は、正にスーパー戦隊のスピリットそのもの。「地球に来たのが間違いだ」といった趣旨の発言は、スーパー戦隊が守り継いできた地球というイメージを喚起させてやまない、名台詞として心に残りますね。</p>

<p>　バトル自体も、海賊戦隊ゴーカイジャーならではの戦い方は薄められており、目まぐるしい豪快チェンジによって、過去の戦隊アクションが再現されるといった趣向になっています。その組み合わせ、セレクションの妙味は、目まぐるしい中にもこだわりが感じられ、その裏に厳然としてある職人芸を感じさせます。</p>

<p>　忘れてならないのは、名乗りが慣例通り、素面のキャスト陣によるものとなっていた事。どのような理由付けでマスクオフにするのか、興味津々でしたが、まさか変身途中に名乗りを入れる事で解決するとは！ 意外な処理で驚いたと同時に、感心しましたね。ポーズ自体はアクロバティックな要素がなくて簡単なものなんですけど、雰囲気を合わせるという面は、スーツアクター陣と綿密なすり合わせがないと、実現しないのではないかと思います。簡単であるが故に、非常に難しい名乗りだと思います。</p>

<p>　アクドス・ギル打倒後は、正義のヒーローという肩書きを返上するかのようなエピローグが印象的。地球に訪れて一番最初に寄った「スナック・サファリ」の新店舗で再度カレーを注文し、シリーズの初めと終わりを綺麗に繋げてくれたのを始め、スーパー戦隊としてのサインを子供達に請われても断り、レンジャーキーを先輩達に返していく...。これは35番目のスーパー戦隊となった彼らが、地球という場所の特殊性を象徴する「スーパー戦隊」からの脱却をする事で、海賊としての次なる旅を始める...といった意味合いにとれます。</p>

<p>　ここから読み取れるのは、スーパー戦隊が地球でしか成立しないという事。かつて、「ウルトラマンガイア」で「地球はウルトラマンの星」という最終宣言が為され、視聴者に驚きを与えたわけですが、「ゴーカイジャー」では、「地球はスーパー戦隊の星」という最終宣言が為されたと考えて、差し支えないと思います。つまり、マーベラス一味(あえてこのような呼び方をします)は、今度何らかの理由で地球に訪れれば、スーパー戦隊であるけれども、ひとたび地球を離れれば、宇宙最強の宇宙海賊として名を馳せる。そういう事です。</p>

<p>　しかし、ここで完全にスーパー戦隊を脱却しているわけではない、スーパー戦隊の担保が存在します。それが鎧です。</p>

<p>　気づけば、マーベラスと共にギガントホースに乗り込んだのも鎧ですし、地上戦でアクドス・ギルに対してゴーカイガレオンバスターを突き刺し、単独でぶっ放そうとしたのも鎧です。この鎧の全面フィーチュア振りは、これまでの流れから行けば、やや唐突にも映る処理です。</p>

<p>　ところが、これら鎧の活躍ぶりが、一つの縦糸として生きてきます。それは、鎧が地球人であり、地球を守ったスーパー戦隊の正統なる後継者として扱われているという縦糸。鎧がスーパー戦隊によって守られた地球人の代表として、次なるスーパー戦隊になる事を運命付けられた男である以上、宇宙からの侵略者に対する「落とし前」は、鎧が率先して付ける必要があった...と言えば言い過ぎでしょうが、それに近い演出意図が感じられるのは確かです。</p>

<p>　鎧は、シリーズ全編を通じて、マーベラス達をスーパー戦隊側に引き寄せる役割を果たしており、逆にエピローグにて、地球人代表として宇宙に旅立った(つまり、海賊に引き寄せられた)わけですが、鎧の加入によって、地球という場の影響を受けない宇宙でも、マーベラス達がスーパー戦隊である事を担保しているように思えるのです。</p>

<p>　ここで、アクドス・ギルに関して言及。アクドス・ギルは、ギガントホース内部では座ったままマーベラスと鎧を翻弄するなど、その実力の高さを見せつけました。しかし、皇帝という地位がスポイルする知略の不足か、大艦隊を瞬時にして失い、地上戦でも数多くのスーパー戦隊の力を身に付けたゴーカイジャーの前に、その実力を発揮する暇もなく、倒されました。</p>

<p>　いわゆるラスボスとしての強さは、どうだったのかといった話もありますけど、当たり前のように繰り返されてきた巨大戦による決着がないという掟破りに加え、皇帝自ら地球という惑星に乗り込んでくる程、宇宙海賊の存在を疎ましく思っていた事を感じさせるその行動を見ると、「強さ」という面自体は丁度いい塩梅であったと思います。というより、大艦隊の画作りは充分ラスボスを前にしての絶望感を煽っていましたし、そのウィークポイントとして皇帝自身が存在すると考えれば、そのウィークポイント自体があれだけの戦いを見せるのですから、それはそれで順当な強さだったのではないでしょうか。</p>

<p>　そして、「シャイダー」における「大帝王クビライの死＝フーマ崩壊」の図式に代表される駆け足な印象(止め絵で銀河系各所での銀河連邦警察勝利が描かれる)とは異なり、徐々にザンギャック崩壊が始まりつつあるという言及に留め、マーベラスが「宇宙で二番目のお宝」を、ザンギャック本星に求めるという今後の展開が用意されるなど、すぐには壊滅しない「帝国」のリアリティが描かれた点は特筆出来ます。勿論、今後の展開を可能とする為の、一種の担保でもあるでしょうけど。</p>

<p>　そんなわけで、アクドス・ギル、いいじゃない。そういった結論を私はとります。</p>

<p>　さて、今回の豪快チェンジ、まとめるの大変ですね。とりあえず、順番に列挙してみます。</p>

<p>　<small>(ここより追記。完全に忘れていました。ご指摘に感謝)</small></p>

<p>　最初に、ダイランドー戦。</p>

<p>　まず、ジョーがデカマスター、ハカセがズバーンにチェンジ。剣術つながりという事でしょうか。驚きは、ハカセのズバーンが「いててて！」と言いながら、剣モードにチェンジしてしまった事。「仮面ライダーディケイド」のファイナルフォームライドを思わせる、楽しいシーンでした。</p>

<p>　女性陣は、ルカが姫シンケンレッド、アイムがマジマザーに。それぞれ効果的な戦術を見せ、ダイランドーを翻弄していました。最後に、素面でのゴーカイガレオンバスター発射が見られたのも大収穫でしたね。</p>

<p>　次に、ギガントホースからの脱出手段として、マーベラスがゴセイレッド、鎧がゴーオンウイングスにチェンジ。ゴセイレッドはスカイック族であり、天装術で飛翔が可能。ゴーオンウイングスはロケットダガーにより、飛行が可能という事で、巧く使われています。</p>

<p>　続いて、アクドス・ギル戦。</p>

<p>　<small>(ここまで追記)</small></p>

<p>　まず、鎧がゴセイナイトに。アカレンジャーとダイヤジャックによるヤリビュート＆ダイヤソードの同時攻撃、バトルケニアとバルパンサーのアニマルアタック、デンジピンクのデンジパンチと続きます。</p>

<p>　続いて、ボウケンレッドとテンマレンジャーのロッド攻撃、ダイナブラック＆イエローマスクの分身攻撃、忍者繋がりでシュリケンジャー、ニンジャホワイトも登場。</p>

<p>　次に、ゴーグルピンク＆ファイブイエローのリボン攻撃、レッドレーサー、ゴーオンブルー、ブラックターボの高速アタックが炸裂。</p>

<p>　そして、プテラレンジャーとアバレイエローの翼竜ペア、ギンガレッド＆黒騎士による炎の兄弟共演、ブルースリー、チェンジグリフォンの空中殺法と続きます。</p>

<p>　空中殺法はさらに続き、レッドホーク、ピンクフラッシュ、ガオイエローの「空飛ぶ戦士」で攻撃。続けざまにメガブラックとゴーブルーがブレスレットを使ったパンチ攻撃を加えます。</p>

<p>　イエローライオン、タイムピンクのペアによるバズーカ発射に続き、キングレンジャー＆オーレッドの超力戦隊ペアによる斬撃が決まります。</p>

<p>　最後は、「スーパーレンジャー」と称し、ハイパーシンケンレッド、スーパーゴセイブルー、スーパーゲキイエロー、デカグリーン・スワットモード、レジェンドマジピンク、ゴーカイシルバー・ゴールドモードが揃い踏み。パワーアップ形態の揃い踏みは正に圧巻。</p>

<p>　いやはや、実に壮観でしたね〜。</p>

<p>　そして、エピローグに登場した先輩ゲスト達に言及しないわけにはいきません！ こちらも登場順で。</p>

<p>　まずは、バルイーグル＝飛羽高之。現実空間での登場が実に嬉しい限り。敬礼が当時を彷彿とさせます。次に、テンマレンジャー＝天重星・将児とキリンレンジャー＝天時星・知。このお二人、当時と全然変わってません！ もう、嬉しすぎて興奮しまくりました(笑)。</p>

<p>　ファイブイエロー＝星川レミ。こちらも音楽室という現実空間での登場が嬉しいですね。そして、ゴーグリーン＝巽ショウ。この方も当時と変わりません。仮面ライダーデルタ役も印象的でしたね。マジピンク＝小津芳香も登場。ファミリー劇場でその特異なキャラの魅力を振りまいていた彼女、やっぱり素敵です。</p>

<p>　ゴーオンシルバー＝須塔美羽。お嬢様という設定を生かした、ゴージャスな出で立ちでの登場でしたが、ホント、可愛いし綺麗ですよね〜。そして、前回重要な役回りで登場したマンモスレンジャー＝ゴウシも登場しました。変わり種として、ドギーとシグナルマンが並び立つというカットも。</p>

<p>　最後を締めくくるのは、やはりこの人。アカレンジャー＝海城剛！ あの誠直也ボイスが響き渡り、アカレンジャーへの転換も見せてくれる大サービスには、感涙必至でした。もう、何も言う事はありません。</p>

<p>　というわけで、「ゴーカイジャー」を一年間見てきたわけですが、同様の初志に立脚する「ウルトラマンメビウス」や「仮面ライダーディケイド」といった作品群を、あらゆる面で上回る完成度だったと思います。よく、ここまで巨大な存在となったスーパー戦隊を、クロスオーバー作品として一つの作品にまとめあげたものだと感心します。</p>

<p>　当初は、「過去のスーパー戦隊に変身して戦う戦隊」という面が尋常でなくクローズアップされ、「過去の遺産に頼る」戦隊というイメージが先行していたように思います。</p>

<p>　ところが、先輩ゲストの登場が判明してからは、俄然、スーパー戦隊シリーズ視聴者のあらゆる世代との一体感が醸し出されるようになり、逆に先輩ゲストの登場のないエピソードの完成度がグングン上がっていくという、正に「成長するシリーズ」となりました。ザンギャック自体の扱いの軽さは、如何ともし難い面が否めませんでしたが、こうして最終回まで通して見ると、それなりに巧いバランスで成立していたのが素晴らしい処です。</p>

<p>　長年の戦隊ファンからすれば、OBの「その後」が見られる貴重なシリーズとして映り、そして、毎年更新されるタイトルの妙味・新味に対する欲求も満たしてくれる素晴らしいシリーズだったと思います。キャラクターの立ち具合が特に素晴らしく、これだけ先輩ゲストの登場が鮮烈である中、「空気」と揶揄されるキャラクターが皆無な戦隊を成立させるのは、並大抵の努力ではなかった筈です。</p>

<p>　ごく個人的には、某所で書いたエイプリルフールのネタが、話の内容は違えど(当たり前)、ほぼ実現してしまった(「ゴーカイ VS ギャバン」)という、奇跡のような煌きを目の当たりにしたシリーズでもありました。こんな事は、もう二度と起こらないのではないでしょうか。すみません、実は都合がつかなくて、当の映画は鑑賞できていないんですが...。</p>

<p>　スーパー戦隊シリーズ自体は、この「ゴーカイジャー」で肥大化した世界観に一区切りつけて、次作の「ゴーバスターズ」でリセットを図るようです。</p>

<p>　実はこういったリセットの試みは結構失敗していて、「スカイライダー」や「仮面ライダーBLACK」は結局昭和ライダーのサーガに飲み込まれましたし、「ウルトラマン80」は過去作との関係性を曖昧にする事で脱却を図りましたが、結果的に、過去作との関連性が希薄である故に踏み込めなかった部分を残して、シリーズ断絶となってしまいました。「ウルトラマンメビウス」の後のリセット作は未だに生まれていない事も、集大成の後の難しさを物語っています。</p>

<p>　これだけの完成度を誇る「ゴーカイジャー」を作り上げた後ですから、「ゴーバスターズ」に対する心配は微塵もない筈ですが、何となく心配してしまうのは、年長ファンの性なのかも知れませんね(笑)。</p>

<p>　というわけで、一年間ありがとうございました。</p>

<p>　そして、次回から「<a href="http://www.sirmiles.com/go-bus/">特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</a>」の方に舞台を移しますので、よろしくお願い致します！<br />
</p>]]>
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    <title>よろしくお願い致します - 特命戦隊ゴーバスターズを見たか？</title>
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    <published>2012-02-21T03:54:06Z</published>
    <updated>2012-02-28T01:26:33Z</updated>

    <summary>　「特命戦隊ゴーバスターズ」のブログを展開致します。 　個人的な都合で、記事の内...</summary>
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        <name>SirMiles</name>
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        <category term="雑記" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
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        <![CDATA[<p>　「特命戦隊ゴーバスターズ」のブログを展開致します。</p>

<p>　個人的な都合で、記事の内容に著しい濃淡が生じる場合がございますが、その点、何卒ご了承ください。</p>

<p>　今シーズンも、何卒よろしくお願い致します。</p>]]>
        
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    <title>第50話「決戦の日」 - 海賊戦隊ゴーカイジャーを見たか？</title>
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    <published>2012-02-13T13:08:51Z</published>
    <updated>2012-02-16T02:11:43Z</updated>

    <summary>　最終回前話として、先輩ゲスト編として、そしてスーパー戦隊の王道として。全てにお...</summary>
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        <![CDATA[<p>　最終回前話として、先輩ゲスト編として、そしてスーパー戦隊の王道として。全てにおいて成立している素晴らしいエピソード。「バスコ後」の不安を完全に払拭してくれました。</p>

<p>　大艦隊相手の、巨大戦における「大いなる力」オンパレードに続き、ダイランドーとの等身大戦への持ち込み方等、流れも自然で無理がなく、最初から最後まで一気に見せてくれました。</p>

<p>　都合により、あまり長い文章は書けませんが、個人的に気付いた点を中心にツラツラと続きに書いて参ります。</p>

<p><iframe src="http://www.sirmiles.com/ads/ad_amazon.cgi?keyword=%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC" frameborder="0" allowtransparency="true" width="640" height="240"></iframe><br />
</p>]]>
        <![CDATA[<p>　まず、大艦隊の襲撃の突拍子も無いスケールの大きさに比べ、等身大戦はダイランドーとゴーミン及びスゴーミン、ドゴーミンといった、割と少数編成であり、「何故大艦隊でそのまま地球を滅亡させない？」といった疑問も。</p>

<p>　しかしこの展開、実は結構リアリティがあるのではと私は思います。</p>

<p>　アクドス・ギルが夜明けまで殺戮を保留したのは、よくある「悪の組織の余裕」というヤツで、これこそ王道中の王道なんですが(笑)、夜明けと共に少数編成のダイランドーを遣わしたのは、ゴーカイジャーなき、ひいてはスーパー戦隊なき世界の制圧に、大艦隊の総攻撃などという膨大なコストをかけるまでもない...という打算が働いたからにほかなりません。むしろ、地球に存在する軍事組織等が動いた場合、いつでも大艦隊をけしかける用意があるという意味で、ゴーカイジャー相手の大空中戦は、良いデモンストレーションとなったのではないでしょうか。</p>

<p>　また、地球の建造物等の「資源」を根絶やしにするような真似は、掠奪という観点からすると大いに無駄であるとも言えるでしょう。いずれにせよ、単にスケール感の問題だけ取り上げて、今回の筋運びに予定調和という瑕を見出す事はナンセンスでしょう。</p>

<p>　さて、冒頭から繰り広げられた大空中戦は、TV版では初となるゴレンゴーカイオーの登場というスペシャル感溢れる展開に始まり、豪獣神にメガウインガーが合体した「ウイング豪獣神」も登場するサービス振り。他の大いなる力由来の「強化パーツ群」も全て登場し、更にはダイナマンのスーパーダイナマイトの巨大戦バージョンや、ジェットマン由来のジェットフェニックスも登場し、とにかく凄い事になっています。</p>

<p>　尺自体は結構短いのですが、この尺でここまで出し尽くすカット割りの妙味が素晴らしく、この充実振りが、却って大艦隊に敗れた際の無力感を際立たせています。最終戦としての迫力と、最終戦直前のドン底とも言える試練が、同時に実現されているわけですね。</p>

<p>　この戦いでガレオンも豪獣ドリルも沈み、ゴーカイジャーは散り散りになってしまうわけですが、ここからが今回の白眉とも言えるくだりとなります。</p>

<p>　それは、かつて面々が出会ったゲストとの再会、そしてスーパー戦隊関係者との邂逅。</p>

<p>　まず、鎧はスーパー戦隊関係者どころではない、「先輩ゲスト」そのものズバリである、マンモスレンジャー・ゴウシと出会います。この土壇場で、正に奇跡の登場(劇場版含め、34戦隊で「ジュウレンジャー」のみが未出演でした)。そしてこの土壇場で、「先輩ゲスト編」としてのダメ押しとも言える「スーパー戦隊の覚悟」を鎧に説くという、燃える展開には感涙必至です。</p>

<p>　それにしても、ゴウシ役の右門青寿さん、当時と変わらない男っぷりですね。当然、渋みをグンと増しているのですが、重い瓦礫を持ち上げる姿は、当時のゴウシのパワフルさそのものでしたし、「知恵の戦士」としての知性派の面にも磨きがかかっていて、最終回直前のゲストとして申し分ないセレクトだったと思います。「ジュウレンジャー」自体の思い出語りをし始めると、ソガマチ女王の思い出語りになってしまい、際限がなくなってしまうので、今回はちょっと控えます(笑)。</p>

<p>　いや、やっぱり「ジュウレンジャー」関連のみ、ちょっとだけ語っておきましょう。以前、曽我町子さんのお店にお邪魔した際の話になりますが、ちょっとした有名譚である「ジュウレンジャー」でのバンドーラ降板騒動は、ご本人の口からお聞きしたので本当です。</p>

<p>　降板決意の決め手となった「コスムガワノシトイ(反対から読むと「いとしの我が息子」)」という「下らない呪文の強要」ですが、これがシリーズ開始半年くらいの出来事だったそうで、この段のシリーズ構成で、既にバンドーラの息子・カイの存在が予定されていた事に驚きました。</p>

<p>　ただし、この降板騒動、スタッフ間ではそれほど有名ではないようで、もしかすると、曽我さんのリップサービスが含まれていたのかも知れません。それよりも、「パワーレンジャー」における契約やマネジメントの問題、そして、吹き替え現場での他のキャストとの思い入れの違いから来る温度差(そりゃ、ご自身が思い入れたっぷりに演じたキャラクターに声をアテるんですから・笑)が、かなり曽我さんを苦悩させたらしく、曽我さんにとって、バンドーラ＝リタ・レパルサというキャラクターは、愛憎半ば、否、愛も憎も極まるキャラクターだったようです。それ故に、このような降板騒動をエモーショナルな口伝として、ファンに聞かせて下さったのかも知れません。</p>

<p>　さてさて、ゴウシ以外にも、意外なゲスト陣が花を添えてくれました。</p>

<p>　一人は、「ゴセイジャー」のレギュラーだった、天知博士。「ゴセイジャー」のテーマの一つであった、「諦めない強い心」を説くセリフにグッときます。「ゴセイジャー」自体は、シリーズ構成やキャラクター描写の面で、やや不徹底さが目立つ作品ではありましたが、そのシリーズ全体に感じられる包容力が印象的でした。天知博士自体、不徹底の発露とも言うべきキャラクターでしたが、最後の最後でゴセイジャー達の師であるマスターヘッドと一体化する事により、包容力の象徴となり、キャラクターを完成させました。「ゴセイジャー」の視聴者ならば、天知博士が懸命に人々を救出する姿に、護星天使の使命感と近しいものを感じ取れたのではないでしょうか。</p>

<p>　そして、驚くべきゲストとして、「マジレンジャー」の山崎さんこと、山崎由佳が登場。マジレッドのぬいぐるみを手渡すシーンには、感涙必至です。演ずる平田薫さん、凄く大人っぽくなって綺麗でしたねぇ。感慨深いものがあります。「勇気と云う名の魔法」というセリフが素晴らしすぎました。</p>

<p>　ゴウシ、天知博士、山崎さんという、スーパー戦隊縁のゲストを見渡すと、全て「ファンタジー戦隊」である事が分かります。極端に言えば、ファンタジー戦隊の美点は、メンタル面を強調しても厭味にならない事でしょう。何しろ、メンタリティがそのままスピリチュアルなパワーへと転化される構造になっている場合が多いからです。スーパー戦隊の精神性を説くには、うってつけのセレクトだったのではないでしょうか。</p>

<p>　そして、「ジュウレンジャー」こそがファンタジー戦隊のパイオニアであり、「マジレンジャー」こそがファンタジー戦隊の極北「魔法の戦隊」であり、「ゴセイジャー」こそがファンタジー戦隊の究極形「メンバーが天使」である事に気付きます。これは、「ゴーカイジャー」がファンタジー戦隊の色濃い影響下にあるという事の、一つの根拠になると言っても過言ではないでしょう。</p>

<p>　一方で、「ゴーカイジャー」へのゲストの再登場。</p>

<p>　まずは、ゴーゴーファイブ編に登場した親子。身を呈して母親と妹を守る少女・ミクが印象的。ゴーピンク・巽マツリとの出会いにより、恐怖を乗り越えて命を守るゴーゴーファイブのスピリットが、確実に幼い少女に継承されていたというくだりになっています。これは巧い。</p>

<p>　そして、もう一人は、レンジャーキーで変身した最初の一般人である少年。彼はマーベラスに「この星の価値」を示唆した重要な人物でしたが、ここに来て、マーベラスがその価値を認めてみせるという、驚きの展開を見せます。スーパー戦隊になれない少年と、スーパー戦隊の力を手に入れた男。この二人のやり取りは、「ゴーカイジャー」のテーマを浮き彫りにしました。マーベラスが見出した「この星の価値」、それはスーパー戦隊の存在が、地球人に勇気と力を与えているという事実。ザンギャックの蹂躙にも絶望する事のない、宇宙でたった一つの貴重な惑星。「宇宙最大のお宝」を凌駕する価値が、この地球にはある...そう、マーベラスが感じた事は想像に難くありません。</p>

<p>　故に、スーパー戦隊の権化たる鎧と、反対の答えを導き出したマーベラス達五人の対比が、実に鮮やかでした。スーパー戦隊の覚悟を、平和の為に役立てようとする鎧は、正にこれまでのスーパー戦隊の精神そのものでしょう(＝失われる事で生み出されるValue。しかもこの考え方はバスコと同じ！)。一方で、マーベラス達宇宙海賊は、スーパー戦隊の存在そのもの、そしてスーパー戦隊に支えられた地球に価値があると考えます(＝存続する事自体のValue)。この価値観の相違によって生み出されるドラマにより、「地球を守る義理のない宇宙海賊」という、「ゴーカイジャー」の矛盾(勿論、この矛盾は意図的なものですが)を鮮やかに止揚してしまった。それが、今回の凄さです。</p>

<p>　このくだりで、鎧は、宇宙最大のお宝を破壊(！)し、マーベラスに海賊の一員と認められます。一方で、宇宙海賊は、35番目のスーパー戦隊として、地球人に認められます。ここでも、止揚が見られるわけです。</p>

<p>　名実ともにスーパー戦隊となったゴーカイジャーのラストバトルでは、今回の先輩ゲストであるゴウシにあやかって、ジュウレンジャーとなりました。鎧がドラゴンレンジャーにチェンジ。ドラゴンアーマーをマーベラスのチェンジしたティラノレンジャーに渡す事で、アームドティラノレンジャーが登場するという、「ジュウレンジャー」の体験者ならば鳥肌モノのシチュエーションでした。これは素晴らしい。「ジュウレンジャー」の主題歌インストとまではいきませんでしたが、それでも、アームドティラノレンジャーの登場だけで満足でしたね。</p>

<p>　というわけで、気づけば、結構長い文章になってしまいました。いよいよ次回は最終回ですね！<br />
</p>]]>
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