理央(幻獣拳)

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 臨獣ライオン拳の理央が、幻獣拳の調整者であるロンと血盟の儀式を交わしたことにより、幻獣グリフォン拳の力を得、幻獣王となった。その名乗り口上は「強き事、猛き事、世界において無双の者」。

 幻獣拳の王となった理央は、臨気凱装に代わる幻気凱装により、金色に輝く壮麗なグリフォンの姿とパワーを手に入れることとなった。

 かつてマスター・シャーフーの元で激獣拳を学んでいた理央は、兄弟子であり比類なき強さを誇る「白虎の男」ダンを超えるべく、臨獣拳に手を染めた。獣獣全身変の禁を犯してまで止めようとしたゴウを倒し、ダンに勝負を挑んで勝利した理央だったが、実はダンは何者かによって闇討ちされ深手を負っており、それが本当の勝利ではないことを知る。それ以来、理央の心中には常にダンという壁が立ちはだかり、ダンの血を引くジャンとの決着こそが、自らを真の頂点たらしめると確信する。

 そのジャンに敗北したとき、宿命への執着から開放された理央は真の幻獣王「破壊神」と化す。それはこの世に破滅をもたらすという、ロンの目的を果たすだけの存在である。

 少年時代(演:江原省吾)、彼を「何千年に一度の逸材」と見出したロンにより、家族を惨殺されるという過去を持ち、その悪夢を度々ロンによって見せられてきた。その後、ダンの死を経験させ、数々の仕掛けを経て理央は戦う人形となっていった。だが、理央の人としての心は未だ消えていなかった。それは、メレへの愛だった。

 自身の道を見つけた理央は、幻気を捨て、臨獣ライオン拳の理央に戻った。(演:荒木宏文)

幻獣グリフォン拳

 幻獣グリフォンに学び、グリフォンの力を身に付ける幻獣拳。

幻気凱装
 幻気で身を包み、幻獣グリフォン拳の獣人態を模した鎧を纏うゲンギ。臨気凱装による「黒獅子」の意匠を残しつつ、グリフォンの要素(特に鷲などの鳥類)を各部にあしらう。そのパワーは幻獣王に相応しい強大さだ。
破天攻
 相手を空中に投げ上げ、幻気を全身に漲らせて渾身の連続パンチを叩き込むゲンギ。
解説

 3クール後半で幻獣拳の基盤が揺ぎ無いものとなる中、唯一血盟を拒み続けた理央。スウグの正体であるダンとゲキレッドであるジャンの血縁を知り、ついに4クール当初で幻獣王としての名乗りを上げた。

 ここに至るまでのロンの策略は大いに気にかかるところだが、幻獣王・理央の「幻気凱装」した姿は王たるに相応しい威容。壮麗な装飾が印象的な幻獣拳においても、一際壮麗であり、特に獅子の威容に鷲の意匠が加わることによる美的感覚の昇華が素晴らしい。

 グリフォンはギリシャ神話に登場する怪物で、鷲とライオンの下半身とが合体したもの。ライオンの要素を残すところにこだわりが感じられる。