総裏大臣ヨゴシマクリタイン

 ガイアークで最も高い地位と実力を持つ重鎮。ヨゴシュタインの父親であり、元来は害地目出身であると思われる。女房役に危官房長官チラカソーネを従えている。

 キレイズキーがサウンドワールド、マジックワールド、プリズムワールドの、3大ブレーンワールドを掃除したと豪語していたのは、実はヨゴシマクリタインとチラカソーネによって「散らかされた」のを掃除しただけであった。また、かつてジャイアン族の大半を滅ぼしてもいる。ただし、総裏大臣なる役職の存在に関しては、ケガレシアとキタネイダスの与り知らぬものであった。なお、キレイズキーはヨゴシマクリタインの側近の一人であった。

 キレイズキーのムゲンゴミバコを使って次元を超え、ヒューマンワールドに侵攻。これまでのキタネイダスやケガレシアの手ぬるいやり方に業を煮やし、徹底的な破壊とゴーオンジャー殲滅を狙って攻撃してくる。ケガレシアとキタネイダスのことは、ウガッツと同等にしか評価していない。

 ヨゴシュタインと同じくパワーに優れ、ドッシリと構えて戦況を冷静に見守っており、ゴーオンジャーの必殺技を避けようともしない。また、巨大ロボ相手でも等身大で挑むなど、計り知れない実力と自信を持っている。

 「~ナリナ」を語尾につけて喋り、ヨゴシュタインに似た声をしているが、やや低く重々しい口調である。滅ぼした3つのワールドのゴミの持つ次元パワーを固めた赤く光る鉱石を、ムゲンゴミバコより取り出し、食している。

 最後はヘルガイユ宮殿中のエネルギーを手に入れ、究極のパワーでヒューマンワールドをゴミ化し始めるが、ゴーオンジャーとゴーオンウイングスによって阻止され、その野望は潰えた。断末魔の叫びは「我が負けるなど、決してあってはならぬナリナ...。我は11次元の覇者、ガイアークの総裏大臣。アイムソーリー!」(声:梁田清之)

必殺・正義解散

 全身から黄金に輝く超強力エネルギー波を放って照射する技。浴びた者は光の粒子となってヒューマンワールドから消滅してしまう。ヨゴシマクリタインは「無になる」と表現。ボンパーや連でも消滅後の形跡は探知できなかったが、実は消滅した者は究極の揺らぎに変えられており、ヒューマンワールド内に波動レベルで存在していた。

クグツカイライ政権

 キタネイダスとケガレシアの意思を完全に奪い、意のままに操る能力。操られた者は、自らの命を賭して特攻をかける。

定額給付弾

 左手から強力エネルギー弾を発射する。

デンカノボウトウ

 ヨゴシマクリタインが持つ伝家の宝刀たる巨大な金棒。超重量級の武器で、様々な超能力を発揮する。

必殺・強行採決

 デンカノボウトウを振りかざし、強力な電撃ビームを浴びせる技。ゴーオンジャーやゴーオンウイングス全員の変身を一瞬にして解除する程の威力。

最終独裁宣言・ヨゴシマニフェストブレイク

 デンカノボウトウに全エネルギーを集中し、強力なエネルギービームを連続発射する技。

解説

 ガイアーク三大臣以外の幹部クラスは常に早々の退場を強いられてきたが、遂に真に機体できる大ボス登場となった。

 一見すると、ヨゴシュタインの正統パワーアップ版にも見えるが、その実、ヨゴシュタインのエッセンスを取り入れつつも「父」であることを強調するヒゲの要素や、黒ベースのカラーリングなど、「ヨゴシュタインと繋がりのある別キャラクター」としての造形を狙っているようだ。

 ガイアーク三大臣ファンが待ち望んだ梁田氏の再登板。口調をやや変えつつも、ヨゴシュタインの要素を随所に感じ取れる演技が秀逸。しかしながら、正義側のキャラクターを消滅させてしまうという設定には、ヨゴシュタインが持っていたある種の「ヌルさ」は感じられず、終盤らしいキャラクターとなっている。