#10 天の光 その2

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 さてさて、後半は各陣営がそれぞれ絡んでくる為、ほぼ時系列にて追跡。

 まず簡単に流れを整理しておくと...。


 トレミー内で、ガンダムの調整中にアロウズの新型が来襲。そのパイロットはイノベイターのブリング・スタビティ。

 ブリングがあっさり退却した為、辛くも難を逃れたトレミーは、ラグランジュ3に秘匿されているソレスタルビーイングの基地に入港。オーライザーとダブルオーガンダムの調整に入る。

 一方、グッドマンとリントは、メメントモリ発射まで秒読み段階。

 さらにその頃、カタロンの支部長はスイールの王室と会談中。

 そして、オーライザーを装備したダブルオーガンダムのトランザムが凄まじい粒子の奔流を放つ中、メメントモリが放たれる──。


 では、詳しく参りましょう。

 刹那達はトレミー内でガンダムを調整中。

 その時、アロウズの新型が接近!


「来るわ!危険な、何かが...」

アレルヤとマリー

 何と、アロウズの新型は78km/sいう猛スピードで接近しています。

アロウズの新型

 脚部にブースターユニットを装着して超加速を実現していたようです。

 パイロットはイノベイターのブリング・スタビティ。

ブリング

 「ブリング・スタビティ」という名前は、Bring Stabilityから来ていると思われ、安定をもたらす者といった意味合いがあるかと。

 置鮎さんの声で、中性的なイノベイターの中でもかなり男っぽい感じがします。


 調整中のガンダム各機は即時出撃が困難でしたが、ダブルオーガンダムは何とか出撃が可能ということで先行出撃。

 アロウズの新型は、擬似太陽炉搭載型でGNフィールドを展開可能であり、トレミーのクルーを驚愕させます。

 圧倒的なパワーを誇る各種武装群の中でも、ダブルオーガンダムのソードを切り落としたビーム兵器が凄い。

 刹那のダブルオーガンダムは新型の性能に圧倒されてしまいます。

 何とか出撃してきたケルディムガンダムの援護により、一応ブリングは撤退していきますが...。


スメラギ「牽制と警告よ」

ラッセ「オーライザーが、ますます必要になって来たな」


 結局ブリングは、圧倒的な力と余裕を見せる為だけに出てきたというわけ。


 ティエリアは新型のパイロットがイノベイターであると察知します。

ティエリア

 しかし、イノベイターの存在を皆に伝えることが出来ないでいます。


「迷っているのか...?僕は...」



 さて、難を逃れたトレミーは、ラグランジュ3 資源衛星群にカムフラージュされたソレスタルビーイング基地に入港します。


 ミレイナとリンダ、久々の再会シーンはちょっと息抜き的な雰囲気。


ミレイナ「ママ!ただいまですぅ」

リンダ「ミレイナ、元気にしてた?」

ミレイナ「もちろんですぅ!」

ミレイナとリンダ

アレルヤ「今、ママって言わなかった?」

刹那「ああ、言った」

沙慈「ということは...」

イアン「そうか、会うのが初めての奴もいたな。ワシの嫁だ」

リンダ「リンダ・ヴァスティです」

沙慈「若い...」

アレルヤ「犯罪ですよ...」

犯罪ですよ...


 犯罪ってあんた...。


 ところで、ソレスタルビーイングに新メンバーが登場。

 その名はアニュー・リターナー。


 思わず赤面シーンをチョイスしてしまいました。

アニュー

 王留美の紹介によりスカウトされたとのことで、宇宙物理学、モビルスーツ工学、再生治療の権威で操船技術や料理に長け、おまけに美人。

 何となくイノベイターっぽい匂いがしてきますが、果たしてどうなのでしょうか。

 アニュー・リターナーという名前も Anew Returner 即ち「新たなる回帰」という、何とも意味深なもの。

 王留美の紹介というところも実に怪しげ。

 ただ、王留美の真意はイノベイターを欺くことにあるらしいので、イノベイターという線は少々薄い気もしますねぇ。


 で、オーライザー。

 オーライザーにはツインドライヴの制御機能が搭載されており、なおかつトランザムの増幅機能も有しています。


 さらに、アリオスガンダム用の支援機・GN(ガン)アーチャーもお目見え。

GNアーチャー

 この調子でケルディムガンダムやセラヴィーガンダムにも支援機が登場するのでしょうか。


 ソレスタルビーイングの面々が調整に勤しんでいる間、沙慈は「償うために何かしないと」と一人焦りを感じています。

 そこにマリーが登場。後ろ髪を掻き上げる仕草が何気に素敵。


沙慈「あの...聞いていいですか?」

マリー「何をです?」

沙慈「あなたは、これからも彼らと一緒にいるつもりですか?」

マリー「ええ。アレルヤがここに居る限りは」


 沙慈はずっと一緒に居たいと思える人(=ルイス)と再会したとき、二度と離れないつもりなのですが、何故か妙な不安を感じています。

沙慈とマリー

 そのルイスは現在こんな状態。

ルイス

 その苦しみは、何となく沙慈に伝わっているのでしょうか。



 その頃のアロウズ。


 ブリング・スタビティの駆る新型を見た不死身のコーラサワー。


パトリック「大佐ぁ、俺にも下さいよ、新型ぁ」

カティ「うるさいっ!」

パトリック「大佐ぁ...」

パトリック


 カティはクジョウのことが気になるのか、気が立っているのでしょう。

 すっかりコメディ担当のコーラサワー氏。



 その頃のイノベイター。


 メメントモリの使用により、中東計画は加速し、人類の意思が統一されていくことになる、とリボンズは自慢げです。

 メメントモリの建造には王留美も協力。イノベイターを欺くことを旨としつつイノベイターに協力する留美は、ホントに何だかわからない人になりつつあります。

 一応、世界の変革を加速する為に動いていると考えれば、充分納得できる行動ではありますが。

リボンズと王留美

「期待していますわ。イノベイターの作りだす未来に」


 そんな感じで、ただイノベイターに協力するだけではないのが王留美流。

 ネーナに何かの偵察をさせています。

 瞳の色が変わっていたので、ヴェーダとリンクしていたものと考えられます。

ネーナ

 そこにサーシェスが登場。


「あんたが兄兄ズを!」

「あぁそうか、どこかで見たことがあると思ったら、あの時の嬢ちゃんか。めっきり女らしくなっちまって」


 半ば馬鹿にしたようなサーシェスの言葉に怒ったネーナが銃を向けますが、さすがはサーシェス。すぐに態勢を有利な状態に持って行きます。

サーシェスとネーナ

 この後、サーシェスは何故かネーナを見逃します。

 後の会話からリボンズに頼まれて探していたようですが...。


「言いつけどおり探し回ってみたが、それらしいのはいなかったぜ、大将」

「そうかい、ならいいんだ。手間をかけたね」

「俺のクライアントは大将だ。好きに使ってくれていい」


 好きに使ってくれと言いつつ、リボンズを出し抜く魂胆も覗かせるサーシェスはさすがといったところ。


「お詫びのつもりと言うのも何だけど、君も見ていくといい」

「何だい?」

「きっと楽しめると思うよ」


 もしかしたらリボンズはサーシェスが虚偽報告をしているのを薄々分かっていて余裕で構えているのかもしれません。

 リボンズの言う「楽しめる」ものとは、勿論メメントモリのことです。



 その頃のカタロンとスイール王国。


 カタロンはスイール国王に接触し、会談の場を持ちます。

 この会談のシーンは一切音声がカットされており、逆に素晴らしい緊張感を醸し出しています。



 ここでメメントモリ掃射!

メメントモリ

 スイール王国王宮を直撃。

 中東を包囲しているセルゲイの部隊にもその衝撃波が迫る!



 そしてそして、その頃のソレスタルビーイング。


 オーライザーを装備したダブルオーガンダムにてトランザム発動テストを開始。

 何と、トランザムによって発生したパワーが理論的限界値を超えてきます。


イアン「これが、イオリアが予言したツインドライヴの...」

刹那「真の力だと言うのか...」

刹那

 刹那には何故かこういう「光の中」のシーンが似合います。

 これは推測ですが、ダブルオーガンダムの持つツインドライヴは、モビルスーツというユニットの規模で運用するには荷が重すぎるのではないでしょうか。

 制御と増幅機能をオーライザーという別ユニットに移譲したことで、真価を発揮することができ、なおかつ、ツインドライヴとそのトランザムが危険な域に達した場合は、オーライザーをパージすればいいというセーフティの面も考慮されているものと思われます。



 やがて、トランザムとメメントモリに呼応するように、各人が同時に異変を感じ始めます。


 マリーがセルゲイの危機を感知。

マリー

 アレルヤが頭を抱えて苦悶。

アレルヤ

 シャワーを浴びるティエリアにも頭痛が。


「何だ?この感触は?」

ティエリア

 シャワーシーン(笑)。


 しかし、シャワーシーンに笑ってはいられません。何と、ガンダム00のお父つぁんであるセルゲイが...!


「この光は...まさか!?」

セルゲイ


 異変を敏感に感じ取ったマリーは、


「大佐!逃げて下さい大佐!大佐ぁっ!」


と届く筈のない叫びをあげます。

 全然雰囲気は違いますが、「逆襲のシャア」でのナナイの「大佐の命が、吸われていきます!」という嘆きに似た虚無感を覚えました。


 そして、まさかのハレルヤ復活!?


「量子が、こっちに向かって加速してきやがる。...ったく、おちおち寝てもいらんねぇぜ」


 ...こんなセリフ、超兵にしか吐けません。

 これぞSFの醍醐味。



 というわけで、遂にカタロンは八方ふさがりの状態となり、中東は連邦の(というよりリボンズの)思惑に巻き込まれていきます。

 それに対抗するダブルオー+オーライザーの活躍やいかに!?