#22 未来のために その2

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 ここからは、アロウズ大艦隊を突破すべく奮闘するソレスタルビーイングと、それに協力するカタロンとクーデター派を交えての一大バトルです。

 とにかくずっとハイテンションな戦闘シーンが展開され、しかもそれが高い作画レベルを維持しているという、今回最大の見所。

 そして、カティ・マネキンの再登場も嬉しいところ。


 では、ミッション・スタート。

 バトル前に、ちょっとした息抜きシーンがあります。


 まず、カタロン陣営。


 マリナと子供達はカタロンと共に宇宙に上がりました。刹那を思うマリナ。

マリナ

 クラウス達カタロンの上層部は、ロックオン=ライルよりアロウズの動向と、ソレスタルビーイングの作戦内容の報告を受けていました。

カタロン

 同時に、クーデター派からも連絡が入っており、そこには詳細な戦術プランが添えられていました。


 クーデター派、詳細な戦術プラン、そして大佐と呼ばれる眼鏡の女性...。

 そう、クーデター派のトップはカティ・マネキンです。

 親セルゲイ派だった彼女は、アロウズに在籍しつつもセルゲイとは連絡を取り合っていたものと思われます。

 ブレイク・ピラーの際にすぐ姿を消したのも、セルゲイやハーキュリーの遺志を継承する為の行動でしょう。


 戦術をカタロンに提供するというところが、カティらしくてまた燃えさせてくれます。



 一方、リボンズは、


「ついに審判が下される。純粋種として変革した刹那・F・セイエイか、僕達か。そのどちらかが人類の行く末を決める。それでいい」


と呟き、ほぼ自分の勝利(あるいは、刹那の変革も見越しての、計画の完遂)を確信している様子。

 その背後には、無数のデヴァイン・ノヴァ(あるいはブリング・スタビティ)が!

リボンズ

 これは衝撃的なビジュアルです。

 デヴァインやブリングは、特に見せ場もないまま早々に退場させられてしまいましたが、要するにイノベイターの中では最下級クラスだったということでしょうか。

 とうとう特撮モノでいう「戦闘員」扱いです(笑)。

 彼らは、今回のラストシーンでは既にこの部屋から居なくなっており、次回以降の作戦の準備の為、配置に就いたものと推測されます。



 ここで再びトレミー。


 出撃前の刹那をフェルトが待っていました。

フェルト

「リンダさんがラボで育てたんだって。あなたに、あげたくて」

「ありがとう、フェルト」

「マリナさんに怒られるかな」

「彼女とは、そんな関係じゃない。ガンダムに行く」

「あっ...死なないでね、刹那」

「了解」


 どういう心情の動きがあったのか、フェルトは刹那がやや気になっている様子。

 マリーを非難したのを最後に、フェルトの存在はどんどん薄くなっていったのですが、ここでちょっと回復です。

 しかし、唐突と言えば唐突。そんなそぶり、全く見せていなかったじゃないか。もしかして気付かなかっただけでしょうか?


 そして、ガンダムマイスター達は出撃していきます。


 ティエリアが、


「何としてもヴェーダを取り戻す。導いてくれ、ロックオン」


と祈りつつ出撃。


「準備はいいか、ソーマ・ピーリス」


と呼びかけるアレルヤに、


「マリーでいい」


と応える彼女。

マリー

「えっ?」

「そう呼びたければ、それでいい。しかし、私は」

「分かってるよ」

「...!」


 マリーとソーマの人格は、かなりの確率で融合し始めているように思われます。

 アンドレイへの復讐を誓った頃から、冷淡な超兵であることを身上としてきたマリーですが、アレルヤの優しさが、かなり彼女の心に響いているようです。


 ロックオンは、


「アニュー、俺はやるぜ...」


と一言。前回では「カタロンでもソレスタルビーイングでもない」と言ってましたが、今回はやや感情を抑制し、カタロンのメンバーとしての使命を果たすことが、アニューの死に報いると考えている様子が伺われます。


 最後は刹那と沙慈。


「本当にいいんだな、沙慈」

「心配しないでくれ。僕だって、未来を見つけたいんだ」

「了解」


 短い会話ですが、既に2人の間には、このような短い会話でも通ずるだけの信頼関係があることを、見て取れるのではないでしょうか。



 いよいよ、激戦開始!


 グッドマンは、


「特務艦、うまくやれよ」


と罠を示す発言。

 興醒めとも思いましたが、見直してみると、このセリフがあるのとないのでは、後の展開の理解度がかなり変わりますね。

 このセリフは恐らく親切心で入れてあります。


 アレルヤとマリーは良いコンビネーション。

 出撃の際の絶妙なやり取りは、ここに繋がっています。

 これまでは、マリーが勝手に離脱してバンバン撃ちまくってましたが、アレルヤと互いがサポートしあっている様子がきちんと描かれ、ハイスピードながらも2人の在り方を感じさせるエモーショナルな場面になっています。


 ロックオンの駆るケルディムガンダムは、新装備で順調にモビルスーツ隊を撃ち落とします。

ケルディムガンダム

 「ガンダム00」では、プラモ発売後に新装備が追加されたりして、結構困ったものなんですが、今回もそのパターンですねぇ。


 その間、トレミーに特攻してくる敵艦が!


 スメラギは直ちに刹那に指示。

 指示を受けた刹那は、新装備のライザーソードで、特攻してくる敵艦を真っ二つに!

トランザムライザー

 しかし、メメントモリを切断したビームサーベルとは、どう違うのか?


 で、グッドマンの言う特務艦とはコレのことで、刹那がぶった切ったことによってトラップが発動されます。

 破壊された艦から、粒子撹乱の為のアンチフィールドが、広範囲に展開されるのです。

 艦の中は無人だったものと思われますが、後で味方の人命を軽視するグッドマンの発言があったので、本当に「特務」を帯びた兵が操舵していたのかも?


「至近距離で展開されなかっただけましよ」


とスメラギ。

 強がりではなく、対応が早かったことで次の戦術に移行する時間を、少しでも稼げたことを言っています。


 ところが、待ち構えていたアロウズ主力部隊が多数展開し、ガンダムをじわじわと圧倒していきます。

 トレミーも被弾し始めます。が、スメラギは有効な手段を講じることなく、じっと耐える姿勢を見せています。

 いよいよトレミーのブリッジを狙うアヘッドが出現。

 しかし、そのアヘッドは銃撃を受けて大破。

トレミーのブリッジ

 カタロンが到着したのです。

 スメラギは、多分ライルがカタロンへ連絡したことを知っていたのだと思われます。


「よく来てくれた!いいタイミングだ!」


とロックオン。作劇的にもいいタイミングです。

 目前の危機を脱したスメラギはカタロンの行動を分析し、


「カタロンの武装、アンチフィールドを予測していた?だとすると...トレミーを敵艦隊へ!」


と決断を下します。

 ここで、アンチフィールドを予測して戦術を立てた人物が、カティであると気付いたのでしょう。

 カティの次なる手も読んだ上で、トレミーをどう動かせばよいか判断したことが分かります。


 万年ザコキャラ扱いを受けてきたカタロンが、妙に強いのはご愛嬌。

 ただ、これは裏を返せば、カタロンに優秀な戦術士官がいなかったということの証明でもあります。


 やがてグッドマンの艦にアロウズの輸送艦が迫り、粒子ビームを発射します。

 「我が方の輸送艦」という呼称に、混乱振りが伺えるのですが、ちょっと分かりにくいシーンです。

 輸送艦の艦長はカティであり、彼女はクーデター派としてグッドマンらに勧告します。

カティ

「アロウズ艦隊に勧告する。我々は決起する。悪政を行う連邦の傀儡となったアロウズはもはや、軍隊ではない!世界の行く末は、市民の総意によってのみ決められるものだ。我々は貴様らの蛮行を断罪し、市民にその是非を問う!」


 シビリアン・コントロールの思想がはっきりとセリフで語られたのは、「ガンダム00」劇中では初めてだと思います。

 ブレイク・ピラーの際、自然に市民を守るべく結束した瞬間から、カティはこの思想で迷わないと決したのでしょう。


「あの女狐め!叩け!奴等は反政府勢力だ!」


とグッドマンの悪役化は急激に進んでいきますよ。


「不死身のコーラサワー!只今参上!」

パトリック

 パトリック・コーラサワーも期待を裏切ることなく、登場してくれました。


 更にグッドマンの悪役化は徹底され、カティの輸送艦が僚艦の影に隠れている為、砲撃できないのを見た彼は、


「動けん味方など不要だ!敵共々撃ち落としてしまえ!」

「味方の兵が居ます!」

「いいから撃てと!」


と人命軽視発言。

 既にグッドマンの主義は、アロウズという強大な権力を振り回すことにシフトしており、その為には、アロウズを構成する人員でさえも犠牲になって当然だと考えているようです。


 結局、トレミーはアンチフィールドを突破し、さらにはアロウズ艦隊突破にかかります。

 グッドマンの艦に刹那が接近!


「ダブルオーライザー!目標を駆逐する!」

ダブルオーライザー

「な、何とかせんかぁぁぁぁ!」

グッドマン

 グッドマンの最期は、リント少佐並に哀れなものでした。


 戦争の光を見つめるマリナ。

 子供達は無邪気に喜ぶのですが、マリナの心中はかなり複雑な筈。

 なお、クラウス達の率いるカタロンの宇宙艦隊とは離れた、別の艦に居るようです(当たり前か)。



 エンディング後は、再びイノベイター。


 アロウズの防衛線が突破されたことを、傍観者のように呟くリボンズ。

 それはお望みどおりだろうと言うリジェネ。

 逆にリボンズは、リジェネが仕掛けたことだろうと返します。

 動揺するリジェネにリボンズは、


「言っただろ?僕は君たちの上位種にあたる。創造主とも言える。だからさ、野心に捕らわれた君の考えは、脳量子波を通して僕に筒抜けなんだ」

「...!」

「残念だったね。リジェネ・レジェッタ」

「リボンズ・アルマーク!」

リジェネ

 脳量子波で干渉され、動揺して怒りの頂点に達したリジェネは、銃を抜き、リボンズの頭を撃ち抜いてしまいます!

リボンズ

 今回最大の衝撃シーン。


「僕だ。僕なんだ。人類を導くのは、この僕...リジェネ・レジェッタだ!」


 何と、「ガンダム00」最大の敵と思われたリボンズは、あっさり殺されてしまいました。

 ファースト・ガンダムが∀ガンダムに否定された瞬間...というのは中の人に関する冗談ですけど、これにはビックリです。


 しかし。


 デヴァイン型のクローンが沢山出てきたので、このリボンズはオリジナルではないのかも、とも思えるんですよね。

 野心が筒抜けだったということは、いつかリボンズを亡き者にしようと企んでいたことも読めてたわけで。

 リボンズは手段を講じて、影武者を用意していたのではないかと予想できます。


 ここでいきなり、「リジェネがラスボスです」って、何だか拍子抜けというか、セカンド・シーズンのキャラにいいところ持って行かれてしまうのか、みたいな。

 というわけで、私は「リボンズは生きている」に一票。

 次回、倒れたリボンズが何もなかったかのように起き上がるとか、怖いシーンがあったりして(笑)。