エイジアで多忙なカール・パーマーに代わり、ハードロック界のスーパードラマー、コージー・パウエルを迎えたエマーソンとレイクは、新たなグループ「エマーソン、レイク&パウエル」を結成。新生ELPとして華々しくデビュー...したかに見えたが、パーマーは「ELP」の表記を承諾しなかった。ここに、ELPであって「ELP」でない、不思議なグループが誕生した。
デビューアルバムにして唯一のスタジオ盤となった本作は、「トリロジー」、「恐怖の頭脳改革」そして「ラヴ・ビーチ」の融合とも言える、ELPのエッセンスとキャッチーな佳曲が同居するパワー溢れる快作となった。
まずオープニングの「ザ・スコアー」から既に圧倒される。エマーソンの華麗に華麗すぎるキーボード・ワークが冴え、インストゥルメンタルかと思わせつつ、レイクのパワフルなヴォーカルでさらに派手な展開。要所要所にヘヴィ・ドラマーとしてのパウエルのアイデンティティが散りばめられ、新生ELPを強烈に印象づける。
「ラーニング・トゥ・フライ」、「ザ・ミラクル」まで組曲っぽい構成でキャッチーな楽曲を聴かせる。キャッチーでありつつやはりパウエルのキャラクターが反映されヘヴィである。「タッチ・アンド・ゴー」はそれらキャッチーな楽曲群の中でも群を抜くカッコ良さで迫る。
一方で「火星-戦争をもたらすもの」のようにホルストの「惑星」のカヴァーも見られ、クラシカルな題材を好むエマーソンの趣味が伺えて微笑ましい。しかし、カヴァーはあくまでヘヴィでソリッド。
総論すれば、このアルバムはひたすらカッコ良いアルバムである。「ラヴ・ビーチ」あたりのアルバムに偏見をお持ちの方は、是非これを聴いて当時のELPを再評価してみては?











