第17話「危機!人類抹殺計画」

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ストーリー

 和久井博士と星山がインパクターによって拉致された。ところが星山は実はインパクター・ロギアであり、和久井博士に「国防省がガントローラーによって起動する超星神ガントラスを軍事利用しようと企んでいる」と吹き込み、協力要請に成功する。救出を声高に叫ぶ天馬、冷静に動向を判断しようとする誠。2人はそのポリシーからまたも対立する。その傍らで、愛はメールでドクターベアーと名乗る人物と会う約束をしていた。ドクターベアーは父親のいない愛を幼少の頃から援助している人物であった。

 天馬が和久井博士の手掛かりを追う一方、愛はドクターベアーと面会していた。ところが、ドクターベアーは和久井博士であり、国防省から逃れる身になった(と信じてしまった)ために、その前に愛に会っておきたかったのだ。ロギアは「すぐに戻る」という置手紙を見て激怒、和久井博士の元へ訪れる。愛に正体を見破られたインパクターの2人は、和久井博士を奪取、装着した愛をも捕らえてしまう。

 和久井博士を拉致する車を追跡し、その行方をつきとめた天馬は、星山=ロギアと対峙するも、囚われの身となってしまう。和久井博士は、愛を人質にとった星山に脅され、ガントローラーの修復を続ける。何と、ドクターベアー=和久井博士は、愛の実の父親だったのだ! その時、自力で脱出した愛は和久井博士と天馬を救出、装着した天馬と愛はインパクターと戦闘に。ところが、既にガントローラーは修復を完了していた・・・!

解説

 星山が公式(?)にロギアの正体を現わし、和久井博士と愛が血縁であった事実が判明するなど、色々な展開が成される盛りだくさんの内容。クライマックスには第5の超星神ガントラスの起動も用意された。

 本編では、愛の生い立ちが主に描かれ、愛と和久井博士を中心にドラマが展開されていく。そこに星山とロギアの二面性が絡み、狼狽する和久井博士とグランセイザーとして確実に成長している愛を描写する。今回の派手な見せ場はガントラス登場ぐらいしかないが、こういったドラマ中心のエピソードを配するあたり、インパクター編のバランスの良さを垣間見ることができる。天馬たちはサブキャラに徹しており、書くキャラがサブにまわったときの描写の充実振りがまた奮っている。例えば天馬と誠のポリシーの対立、辰平の愛への接し方、未加のお姉さん振り、愛の未加への言及に全く鈍感な天馬など。キャラクターは確実に「一人で転がりはじめている」と言えるだろう。

 一方のガントラス出現のくだりでは、ガンシーサー登場時に見られた基地状の装置が登場し、ガントラスが他の超星神と同様のテクノロジーの産物であることが視覚的に分かるようになっていて面白い。ガントローラーの使用法も意外性たっぷりで、乗り込んでコクピットに取り付けるのかと思いきや、遠隔操縦! 登場シーンの反則的な重量感もあり、今後が楽しみである。