第41話「対決!」

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ストーリー

 未加を捕らえたロギアは気を失っていた。夢の中でルシアの最期を再見したロギアは目を覚まし、怪我をした者を見捨てることは出来ないと言う未加を批判する。未加はそんなロギアの態度がルシアを死に至らしめたのだと諭すのだが・・・。

 一方、傷を負った天馬は京南大学病院に入院していたのだが、未加の救出を逸るあまり、洸にたしなめられていた。結果的に天馬が破壊を幇助してしまった水晶板は、実は贋物であり、洸の計らいによって事前に擦りかえられていたのだった。ところが愛が目を離した隙に、天馬は飛び出して行ってしまう。フレイムトライバーで未加を発見する天馬。未加は既にロギアに開放されていたのだ。未加はロギアに言ったように、天馬にも戦いをやめるよう告げるのだが、既に両者の戦いには第三者の入る隙はなかった。

 ロギアはダイロギアンをベルゼウスの手から奪回し、遂にダイロギアンとダイセイザーの戦いが始まる。ステルスシールドを使って奇襲をかけるダイロギアンだが、天馬の機転によって戦況を打開、遂にはタリアス対ロギアの壮絶な直接対決へとなだれ込む。一瞬の激突はロギアに分があった。だが、なおも立ち上がる天馬に脅威を感じたロギアは、「いずれ古代戦争の意味が分かる」との謎の言葉を残して宇宙へ去っていった・・・。

解説

 第3シリーズの最終エピソードは、やはりロギアが締めることに。ストーリーは極力シンプルに、ただしロギアの微妙な心情を秀逸に描き出し、その上で天馬との確執には誰も入り込めないという結論を求めた点は、高く評価されてしかるべきだろう。このあたりのストイックな(引っ込みがつかないともいう?)展開は昨今の特撮ドラマでは貴重だとも言える。

 回想という意外な再登場(??)を果たすルシアや、未加を敢えて見逃すロギアなど魅力的なシーンも沢山用意されており、直人と涼子が行動を共にしているのも重要なポイント。特に、復讐鬼そのものだった再登場時とは印象を異にするロギアは、インパクター編で見られたような冷静な行動もとっており、彼のキャラクターは完成を見たと言えよう。

 タリアス対ロギアのパターンとしては、やはり激しいバトルが盛り込まれているというもの。アクションは主に両者の対決に集約されている。スローモーションを多用しつつも、スピード感を失わない演出は見事だ。また、ダイロギアンのステルスシールドのイメージも奮っており、重量級のロボット・スーツによるスピード感の喪失を特殊効果で完全にカバー。これも巨大戦における名シーンとなった。