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和田アキ子 (Wada Akiko)

 「天上天下唯我独尊!唯一無二の和製R&Bシンガー」


 日本人なら誰もが知っている、「芸能界のゴッドねぇちゃん」。タレントとしての側面を強く感じさせつつも、紅白歌合戦に必ず出場したり、精力的なツアーを行うなど、歌手としての知名度も高い稀有なエンタティナー。

 そのダイナミックな歌唱力は聴く者を魅了し、ヒトが気持ち良く感じる音域をダイレクトに突いてくるキーを備えている。ともすれば、その歌唱力が嫌味になる危険性を孕んでいるのにもかかわらず、決してそうならないのは、意外と素朴でオーソドックスな歌唱法にあると言える。紅白でノーマイクの歌唱を披露したのがその好例だ。

 実は、その「オーソドックスかつダイナミック」という点に和田アキ子の魅力を求めることが出来るのだが、それは、ここでご紹介するCDのレヴューにて述べたいと思う。

 これからも、是非ともカッコいい「和製R&B」を聴かせて頂きたいものだ!

イエス (Yes) ヒストリー

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 「モザイクの海上を飛ぶ、精密機械に彩られた音楽ジェット機」


 同じプログレでも、クリムゾンの対極に位置するのが、このイエスである。

 「対極」と位置づけたのは、クリムゾンが内省的エネルギーの爆発を、外へ発散させているのに対し、イエスが常に開放的なエネルギーを、複雑なアレンジに乗せて聴き手に送り出しているからだ。

 さらにイエスはプログレッシヴ・ロックというジャンルに自らを置きつつも、高い完成度を誇るポップスを産出し、80年代のナンバーワン・ディスコ・ヒット・ナンバーをも送り出すそのポジティヴ・パワーに魅力がある。「イエス」という「肯定」が音楽性にも端的に現れ、グループ内部にゴタゴタが起きようとも、成立したアルバムが常に前向きな光を発している稀有な存在なのだ。

 クリムゾン同様、メンバーチェンジが多いのも確かだが、何となく離散したメンバーが帰ってきたり、最新ラインナップが「黄金期」メンバーの現在形(つまり全員還暦前後)であることなど、微笑ましい一面もあって、とにかく物凄く魅力的なグループなのだ。

ロキシー・ミュージック (Roxy Music) ヒストリー

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 「グラムからアダルト・オリエンティドへ向かう美への陶酔者」


 ロキシー・ミュージックは特異なグループであり、アルバムごとにゆるやかに作風を変え、結局ファーストとラストを聞き比べると全く違う音楽になっていた、という特殊な音楽性の持ち主。

 ただし、それはごく表面的な見方で、作品順に聴いていけば、中心人物であるブライアン・フェリーの志向に基づく、計算された作風が連続していることが自ずと判明する。

 たとえばファーストとセカンドではアヴァンギャルド志向を、中期の作品ではよりキャッチーなロックへと傾倒し、後期ではダンス・ミュージックを意識した路線へと変化。その根底に流れているのは、フェリーの美的感覚あるいは恋愛感といったもので、それは彼のソロ作品にも一貫している。

 ロキシーは、時期によって聞き手の好みが分かれる音楽だ。どのアルバムも密度が高く、それぞれの作品が属するジャンルにおいて高水準を誇るのは間違いないのだが、それらのジャンルに苦手なものがあれば、当然聴き辛いアルバムも中には存在するのではないかと思う。さて、あなたのお好みは・・・?

 「エゴイスティック・トリオ、またの名をプログレッシヴ・エンタティナー」


 ザ・ナイスのキース・エマーソン、キング・クリムゾンのグレッグ・レイク、アトミック・ルースターのカール・パーマー。プログレッシヴ・ロック・バンドのメンバーが、更なるプログレッシヴ・ロックを求めて集合し、ELP(Emerson, Lake & Palmer)が結成された。

 元々有名で優れたミュージシャンが結成したグループ。それらは当時「スーパー・グループ」と呼び慣わされていたが、このELPも例に漏れず、スーパー・グループとして鮮烈なデビューを遂げる。

 圧倒的なテクニックと奇抜なステージ・パフォーマンス、様々なクラシカル・アプローチの手法を持つキーボーディストが、キース・エマーソン。

 グレッグ・レイクは、シアトリカルな音場を歌声だけで作り出すことが出来るヴォーカリスト兼ベーシストで、そのベース・プレイは走りがちな他の二人を抑え、リズム・キープに欠かせない存在だ。

 ドラマーのカール・パーマーは、ジャズやクラシックに裏打ちされた驚異的な手数とテクニックで、音階の無いパーカッションをメロディアスに演出する天才であり、ELPがギターレス編成となった要因を作ったと言われる逸材。

 ある意味、70年代のプログレッシヴ・ロックの波を最も象徴したグループと言え、打ち上げ花火のようにとんでもない爆発と閃光を発し、急速にその姿を隠して行ったのだが、その強烈な音楽性は未だに新たなリスナーを獲得している。

T・レックス (T.Rex) ヒストリー

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 「グラム・ロックの狂宴を主催した偉大なるポップ・アイコン」


 「グラム・ロック(またはグリッター・ロック)」の代表格として永遠に色褪せない伝説、マーク・ボラン=T・レックス。

 T・レックスの前身はティラノサウルス・レックスというグループで、マーク・ボランとパーカッショニストのデュオであった。ティラノサウルス時代のシンプルかつサイケデリックでミステリアスなアコースティック・ロックは、現在聴くとより強烈に響くこと間違いなし。さながら呪文のようなボランのヴォーカルや、ひたすら同じようなリズムを叩き続けるスティーヴ・ペリグリン・トゥックまたはミッキー・フィンのパーカッション。実にトランス誘発感に溢れた音楽である。

 ところが、「T・レックス」と名を変える前後から、ボランは手持ち武器をエレキ・ギターに変え、よりキャッチーでギラギラとした、シンプルなハード・ロックを奏でるようになる。音の印象は変化したが、繰り返されるシンプルなリズムや不可思議な高揚感は、まさにティラノサウルス時代のものを受け継いだものだと言える。

 T・レックスの音楽は、一度虜になったら最後、ドラッグになるのだ!

キング・クリムゾン (King Crimson) ヒストリー

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 「鬼才ロバート・フリップ率いるリアル・プログレッシヴ・ロック・グループ」


 洋楽ロックファンが、プログレッシヴ・ロック(いわゆるプログレ)と聞いて、まず思い浮かべるのが、ピンク・フロイド、イエス、ELP(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)、そしてこのキング・クリムゾンであろう。

 いわゆるプログレ四天王と言われるこれらのグループの中で、真にプログレとしてのオリジナリティを備えていると思われるのが、このキング・クリムゾンだ。

 その根拠らしきものとしては、ピンク・フロイドがどちらかと言えばサイケデリックなシーンから登場したのに対し、クリムゾンはのっけからヘヴィなサウンドと、荘厳かつ叙情性のあるサウンドの緩急で「ロック」のダイナミズムを拡大していたこと。イエスがミクスチャー感覚にあふれた、既存のロックの発展版としての音楽性を発揮していたのに対し、クリムゾンが同様のミクスチャー感覚を発揮しながらも、方向性がよりダークかつイリュージョナルであったこと。エマーソン・レイク・アンド・パーマーは、よりエンタティメントを重視していたこと(何より、クリムゾンの後続である)。

 異論はあるだろうが、21世紀になっても他のジャンルに迎合しない特異な位置にあることは確かで、ともすると聴き難ささえも醸し出す音楽性は、孤高の存在とも言えるのではないだろうか。