おことわり

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 いつも当ブログをご覧頂き、誠に有難うございます。


 私個人の仕事の事情で、平日は日中に一切ネットを見る事が出来ない状態となり、今後しばらく更新が著しく滞ることが予想されます。

 従って、通常更新されるであろう曜日にご訪問頂いても、その週に放映された回についての記事がアップされていないといったことが、多々見られることと思われます。


 つきましては、このあたりの事情を何卒ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

 今後とも当ブログをよろしくお願い申し上げます。

第22話「ディエンド指名手配」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 ディエンド、即ち海東大樹の世界。

 「泥棒」と士に揶揄される海東と、指名手配という組み合わせは違和感がなく、面白いシチュエーションだと思います。しかも、ディエンドの世界は劇場版「仮面ライダー剣 MISSING ACE」のパラレルワールドでもあるという仕掛け。前回のネガ編が、紅音也を擁してダークライダー達の跋扈する特殊な世界としていたのに対し、元になる世界観がはっきりしているのが特徴です。


 ここで一つお断りを。

 「MISSING ACE」、私は未見であり、雑誌やWeb等で見聞きした情報しかありません。基本的な流れは把握していますが、圧倒的に説得力が欠けていることを、最初にお詫び申し上げます。


 さて、さすがに元々存在する世界観をベースにした上、オリジナルのキャストを揃えただけあって、安定感という点では、ネガの世界とは比較にならないほど。厳密に言えば、ダークローチの集団とフォーティーンは直接的な繋がりがないのですが(劇場版はアルビローチ)、同じ「剣」由来ということで、統一感を感じさせます。また、この世界特有の新怪人として、ボスローチが登場。他のライダー世界とのパターンの統一感も感じさせます。

 なお、私のように「MISSING ACE」を本当にMISSINGしたとしても、単純に面白いと感じられるストーリーで、海東の謎めいた出自が明かされるかも知れないとあって、視聴者の興味も大いにひきつけています。妙に片田舎が強調される割には、フォーティーンの拠点は都会的なビルディングだったりと、ビジュアルのインパクトも充分。言い方は悪いですが、井上脚本特有の「本筋に関わらないギャグの応酬」も殆どユウスケに集約されてしまっている為、全体的な流れも滞りなく進行します。テンポも良いです。


 ここで、今回登場するゲスト陣について言及しておきます。


 海東純一=仮面ライダーグレイブは、「MISSING ACE」では志村純一となっており、キャストはオリジナルと同一の黒田勇樹さんです。私なんかは、KinKi Kidsの出演で話題となった「人間・失格」でのインパクトある演技が、非常に強く印象に残っています。「MISSING ACE」への登場を知った時も驚きましたが、今回の登場にも驚きました。


 禍木慎=仮面ライダーランスは、杉浦太雄さん。特撮ファン的には「ウルトラマンコスモス」の主演である杉浦太陽さんの弟として広く認知されていますね。この方も「MISSING ACE」への登場時にかなり話題になった記憶があります。


 三輪春香=仮面ライダーラルクは、「MISSING ACE」では三輪夏美となっており、キャストは他のメンバー同様、オリジナルと同一の三津谷葉子さんです。かつてはグラビアアイドルとしてもかなりの知名度がありましたから、加藤夏希さんと並ぶ女性ライダーとして、鮮烈な登場だったと記憶しています。


 何故、禍木慎だけオリジナルと同一の名前なのかは不明ですが、この時点で考えられることとしては、元々3人とも、ネガの世界における紅音也と同様に、「パラレルな同一人物」として存在している可能性があり、純一は海東の兄でなければならない為に姓を変更され、春香は「夏美」だと夏海と語音が被ってしまう為に変更されたのではないでしょうか。3人とも少しずつ性格設定等異なっているようですが、限りなくオリジナルに近い人物だと言えるでしょう。


 では、見所をまとめてみましたので、続きをどうぞ。

第21話「歩く完全ライダー図鑑」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 ダークライダー編の後編。前回断片的に示された要素が、一気に一つへまとまっていきます。


 この世界はダークキバを初めとするライダー達によって管理された、「人間が生きるべきでない世界」とされています。このことに関しては、オルタナティブの扱いがやや中途半端だったことで、「ライダー達」というのがリュウガやオーガ、ダークカブトを含んでのことなのかが、イマイチ不明瞭になってしまっています。また、最終的に音也はディケイドによって倒されることなく、1人立ち去って行くことから、士が関わったにしろ、この世界の構造が変わることもなかったわけで、すっきり感もやや薄くなっています。


 なお、しきりとこの世界が「士が生きるべき世界」だと強調されますが、これはいわゆる罠なのか、それとも、本当に士にはダークライダー的な資質があり、ディケイド自身ダークライダーという称号が相応しいライダーなのか、という問い掛けがなされます。ブラックをベースにまとめられたコンプリートフォームは、ある意味ダーク系のライダーっぽいとも言えますが、この時点でははっきりとしたことは分かりません。


 そのコンプリートフォームですが、誰もが驚くデザインであることに異論はないでしょう。頭部と胸部にカードをずらり並べるという方法論は、インパクトがありすぎて本当の所「カッコ悪い」と思います。サブタイトルに「完全ライダー図鑑」とありますが、非常に的を射ていて、一流の皮肉なのかと勘ぐってしまいますが、実際動くところを見ると結構カッコ良く、特有の「恐ろしさ」があります。変身やライダーをシンクロさせるアクション等にも深い工夫が見られ、見た目のインパクトに負けない印象を与えることに成功しています。


 コンプリートフォームの鍵となる「ケータッチ」に関しては、完全に説明不足になっており、何故この世界にあったのか、何故音也が士に手渡そうとしていたのか、何故千夏が奪って逃げたのか、殆ど説明されていません。ただし、「TGクラブの幻」たる千夏と絡めて描かれた「お宝」としての存在感は充分で、単純なパワーアップ劇に留まらない、「ちょっと何か引っ掛かる」感じの雰囲気は、井上脚本ならではの魅力だと思います。


 では、今回も見所を整理してみました。

第20話「ネガ世界の闇ライダー」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 いやはや、風邪で体調を崩してしまい、記事のアップが遅れに遅れてしまいました。


 さて、世間の評価的にどうなんでしょう?...と、思わず気になってしまったお話でしたが。


 これまでの、「9つの世界を巡る旅」が、あまりにもお祭り騒ぎ的な熱量で迫って来ていた為か、何となく祭りの後といった寂しさのあるエピソードです。勿論、その雰囲気をわざと強調して、「ディケイド」の異様な盛り上がりを一旦冷却するような意図も垣間見られますが、それにしても、良くも悪くも平成ライダーらしさが横溢しています。


 断っておきますが、私は別に井上敏樹さんが嫌い(いわゆる「アンチ井上」)なわけではないので、念の為。


 私の主観として、あまり好きでない要素の例を挙げてみると...。


  • 「TGクラブ」という、全然リアルとは思えない高校生の姿。
  • 「TGクラブ」のメンバーの描き分けが希薄なので、一回見ただけでは誰が何と言う名前なのか分かり難い。
  • 海東が「TGクラブ」のお宝に反応するという、短絡的な様子。
  • 士が偶然莫大な遺産を手に入れてしまうという、妙な展開(後編で「仕組まれていたこと」という結論が出るならば、これはこれでアリですが)。
  • ユウスケの扱いが、伝統的な「不遇なサブキャラ」レベルになっている。


 特に「TGクラブ」に見られる「ごっこ遊び」的な要素は、私の最も苦手とするところです。しかも、夏海というキャラクターの、どことなく飄々とした感じがスポイルされてしまったのも残念。高校生時代が判明することで、キャラクターが深まったとの考えも可能ですが、むしろミステリアスな雰囲気が損なわれたダメージの方が大きい気もします。ただ、士が「ガキ」という感想を漏らしたところには、バランス感覚を感じることが出来ます。

 一方で、平成ライダーの良い部分を踏襲した箇所も見受けられます。


  • どことなく全体的にボンヤリとした雰囲気になっており、本当に夏海の世界なのかという疑問符にしている。
  • 過去と現在のシーンの往来が印象的かつスムーズ。
  • 各キャラクターが「虚像としての活きの良さ」を体現している。
  • 突如、夏海を2人登場させることで、ミステリアスな興味を引いている。


 特に、「虚像としての活きの良さ」は特筆モノ。この「虚像としての活きの良さ」という表現は、ステロタイプなキャラクターに対する私なりの皮肉ですが、この「ネガ世界」においては、虚像っぽさこそが勘所として機能しているので、あえて肯定的な部分に挙げてみました。


 なお、「ディケイド」ならではのサービスもちゃんと盛り込まれており、紅音也がオリジナルキャストで登場し、ダークキバに変身するのが最も重要なポイントとなります。ただし、この音也はオリジナルの音也とは別人のようですが。

 また、「先生」がオルタナティブだったり(オルタナティブ・ゼロならもっと完璧)、龍騎 VS リュウガをやってみたりと、ニヤリとさせられるシーンも多々あり、この辺りはしっかりと「ディケイド」の押さえるべきポイントを押さえていると思います。


 実際、2度以上視聴すると結構面白い話で、夏海の高校時代の描写は十分なファンサービスになっているし、クライマックスのライダー大乱戦も非常に見応えがあります。ただ、響鬼編の後だったのがイタかった...。


 では、やや複雑な思いを織り交ぜながら解説してみましたので(笑)、ご覧下さい。

第19話「終わる旅」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 ある意味、9つの世界の中で最も衝撃的な終結を迎えた響鬼編。

 詳細は、全て本文の方で述べることにしますが、キーワードは「海東」「書き文字」「主人公ライダーの死」「師匠と弟子」「祭り」です。オリジナル・響鬼で果たされなかった要素を敢えて実現したりといった、意欲的なサービス精神にも彩られ、メインライターの會川さん降板というアクシデント(?)の後でありながらも、非常に完成度の高いエピソードになりました。

 アクの強い響鬼の世界観(しかも殆どオリジナルキャスト)に、巧くディケイドのレギュラー陣を絡ませているのも素晴らしく、「ディケイド」の中の一本として成立しつつ、「響鬼」をまた見たくなるようなPR効果的にもピカイチだったと思います。


 では、キャプしたいシーンを泣く泣くオミットしつつ(それでも結構な枚数になりましたが)、見所を整理してみましたので、ご覧下さい。

第18話「サボる響鬼」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 今回より、9つの世界のラストを飾る「響鬼」の世界。

 平成ライダー中、最大の異色作にして問題作とされる「仮面ライダー響鬼」の世界とあって、その強い個性を引用した演出が多用される怪作になっています。


 サブタイトルはオリジナルの法則に則ったもの。これに限らず、他のエピソードでも大なり小なり法則性を取り入れているのは周知の通りですが(「超絶」「第二楽章♬キバの王子」など)。


 今回は色々と笑わせていただきました。オリジナルキャストの大幅導入や、「猛士」が完全に解体されて「音撃道」になる等、その魅力は枚挙に暇がありません。というわけで、今回は前置きをこの辺で切り上げ、早々に本編の紹介へと移りたいと思います。

 オリジナルとの差異や、オマージュの説明といった内容は、本文中に盛り込んで紹介していきますので、ご覧下さい。


 なお、ディケイドの世界では、パラレルなキャラクターをカタカナで表記しますが、元々オリジナル・響鬼でも鬼たちはカタカナで表記されている為、限りなくオリジナルに近いパラレルキャラクターという、独特の雰囲気を持っています。文中では、混乱しないようになるべく気をつけましたが、多少分かり難い点はご容赦ください。

第17話「おばあちゃん味の道」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 カブトの世界後編です。


 前回のラストで、よりにもよってソウを「お兄ちゃん」とマユに呼ばせ、衝撃と共に一部の聡明な視聴者の溜飲を下げさせました。

 今回はその謎解きをメインに据えるのではなく、ソウの正体を明かすと共にその企みを進行させておき、その前景でメインキャラクターを動かすことで、オリジナル・カブトが内包したテーマを(極端に)クローズアップし、描いてみせるという手法をとっています。


 カブトのテーマのクローズアップについては、後に詳しく述べますが、簡単に言えば、カブトが妹を守るという、その一言に尽きます。

 オリジナル・カブトは、4クールの長丁場でしたから、色々な要素が絡み合って錯綜し、そのテーマ周辺の出来事に目を奪われたりしましたが、今回はたった2話での構成ですから、よりストイックにそのテーマが描かれることになりました。何しろ、前編では殆どカブトがまともに姿を見せませんし、この後編でも、後半に捕獲されるまで殆ど姿を見せません。ソウジに至っては、ソウとの二役で、しかも土壇場でやっと姿を見せるという展開。

 つまり、主役不在のままでありながら、主役の存在感が際立たせるという、難題に挑んでいるわけです。ソウジ/ソウ役の川岡大次郎さんの演技も非常に的確で、全く異なる二役という難役を魅力的なものに仕上げています。


 この存在感を高めたのは、おばあちゃんが屋台骨を支える「家」の存在。

 オリジナル・カブトにおける「家」の要素は割と希薄でしたから、その存在と効果は鮮烈です。その上、オリジナル・カブトで重視された「料理」を「味」に換言し、「変わらないおでんの味」を「帰る場所」に結びつけるあたりはファインプレーで、これ以上ないカブトの世界を描いたと評価したいところ。

 結果的にマユは人間ではなかったわけですが、この「同じおでんの味」を知っているという要素によって、ちょっと意味は違いますが「一味同心」的な意味付けが為され、天堂屋の3人が「家族」であることを強調することにもなっています。


 電王編は例外中の例外として除外すると、今回は會川さん降板後に(つまりメインライター不在で)、他の脚本家によって書かれる最初のストーリーということになります。キャラクターやテーマの一貫性を危惧する声もありましたが、高い水準で結果を示したのではないでしょうか。確かに、會川脚本のように色々な事象が辻褄を合わせてくる緻密な感覚はなく、マユの出自やソウジとZECTの関係等は一切が省かれています。その点での不満はあるにはありますが、説明義務を果たすよりは雰囲気を重視した方が映えるテーマではあったわけで、この措置は正解でしょう。


 では、見所を押さえてみましたので、お付き合い下さい。

第16話「警告:カブト暴走中」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 いよいよ残る世界はあと2つ。ここでカブトの世界登場です。


 水嶋ヒロというスターを生んだオリジナルの「仮面ライダーカブト」は、前作「響鬼」のアバンギャルドな制作姿勢から一転し、平成仮面ライダーシリーズとしてオーソドックスな作りとなり、登場するライダー達のデザインが特に高評価されたシリーズです。


 「カブト」の特筆すべき点は、何と言ってもクロックアップとワーム。ワームの「脱皮」という要素はライダーにも転用され、「イナズマン」を彷彿させる「キャストオフ」機構が話題となりました。この「キャストオフ」は、CGを利用して各部を細かく動作させるという秀逸な描写を得て、かなりのインパクトを放ちました。ただし、劇中で存分に活かせていたかどうかについては、やや疑問ではありましたが。

 一方の「クロックアップ」もインパクト大。周囲の物体がゆっくりと動く中、素早い動きで戦うライダーとワームという、鮮烈なビジュアルで魅了してくれました。この「気付かない内に近傍で戦っている」という要素は、「龍騎」におけるミラーワールドの翻案とも言え、現実世界でありながら異世界的な雰囲気を漂わせています。


 さて、今回のカブトの世界ですが、上記の「クロックアップ」が主要素として掲げられています。

 カブトはクロックアップしたまま殆ど姿を見せないライダーとされ、海東はクロックアップの機構そのものをお宝として狙い、士はクロックアップに翻弄されるといった具合です。

 そして本編は、オリジナル・カブトの要素を「兄妹」の物語として捉えることにより、それを主軸として再構築されています。ただし、この前編では、「妹」に相当するキャラクターであるマユと、カブトが「兄妹」の関係にあるとは断言しておらず、むしろ土壇場で「兄妹」の関係が別個にあることを提示して謎を深めています。こういったやや複雑な展開は、オリジナルの魅力を移入したものと考えられます。

 なお、このマユというキャラクターは、オリジナル・カブトにおける2人の妹(この辺りは複雑なので割愛します)のハイブリッドになっていますが、ひよりというよりは、むしろ樹花に近い天真爛漫なキャラクターになっています。


 もう一つ、インパクトをもたらすトピックがあります。

 それは、オリジナル・カブトでとうとう登場することのなかった「おばあちゃん」が登場することです。

 オリジナル・カブトの主人公・天道総司に「おばあちゃんが言っていた」という口癖があり、それは人生訓として天道の生き方に大きく影響しているのですが、そのおばあちゃん本人が、本編に出てくることはありませんでした。そのおばあちゃんを出してしまうという、ある意味「反則技」に出たわけです。

 その「技」を使うからには、それ相応のキャスティングが必要...ということで、佐々木すみ江さんのご登場。御歳80歳でこの迫力!さすがは姑女優として名を轟かせる方だけのことはあります。私はこのキャスティングに至極納得させられてしまい、オリジナル・カブトのおばあちゃんと完全に重なってしまいました。このおばあちゃんなら、あの天道も素直に言うことを聞きそうですからね。

 これは素晴らしいキャスティングです。


 他のキャラクターとしては、ザビーに変身する「弟切ソウ」とガタックに変身する「アラタ」が登場。残念ながら、「ツルギ」や「シュン」、「ダイスケ」といった面々は出ませんが、とりあえず不足している感はありません。

 弟切ソウは、矢車想がモチーフ。ネーミングは「弟切草」かよとツッコまざるを得ませんが(笑)。黒い眼帯が強烈なインパクトです。

 アラタは、勿論、加賀美新がモチーフ。オリジナルの加賀美を彷彿させる熱血漢な風貌と言動がいい感じです。


 ZECTの組織もほぼオリジナル通りで、マスクドライダーシステムという名称もちゃんと登場しますが、資格者でないとダメだといった、深いところまでは描かれません。岬や田所といったキャラクターに関連する人物も登場しません。このあたりは、スッキリまとまっていて良いと思います。


 では、やや取り留めのない感じにはなりましたが、まとめてみましたのでどうぞ。

第15話「超モモタロス、参上!」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 正真正銘、オリジナル・電王の世界だったようです。

 数ある世界の中でも、電王だけは特別扱いということだったのか、結局は「リョウタロウ」ではなく、オリジナルの良太郎(ただし、佐藤健さんではなく、溝口琢矢君)が登場し、この世界がオリジナルの電王と完全に地続きであることが示されたわけです。


 イマジンの契約が一切描写されない、特異点ではない(別の世界から来た為、ある意味、特異点に成り得るが)士やユウスケ、夏海が電王に変身できるなど、オリジナルとの差異は見受けられるものの、オリジナル・電王自体が何でもありな世界へとその世界観を拡大した印象がある為、些細な差異はさほど気にならなくなってしまい、パワーで押してくる作風の魅力が、遺憾なく発揮されたエピソードに仕上がっています。


 逆に、これが「ディケイド」なのかという声も、当然のように上がるものと考えられます。

 確かに、この「電王編」は、「仮面ライダーディケイド」の中の一つの世界だと言えますが、それよりも、「仮面ライダー電王」の世界に、救世主のごとくディケイドが現れたと紹介したほうが、よりしっくりと来るでしょう。


 この「特別扱い」は、劇場版「超・電王」とのタイアップを前提とする故、当然の措置でしょう。しかしながら、他の「世界」から浮いてしまうのも自明であり、非常に危険な賭けだったと推測出来ます。

 ただ、熱烈なファンでも熱心なアンチでもない私の、独断と偏見で言わせて頂くならば、「電王」も「ディケイド」も「何でもありな世界」なのだから、互いがオリジナルのままリンクしても、別段おかしくないのではないかということです。究極的な発言をすれば、面白ければ良いとも言ってしまえるし、もっと理屈で解釈するならば、電王の世界には色々な時間軸が平然と存在するという前提があるので、元々オリジナル世界のパラレルワールドである、他の「ライダーの世界」と何ら変わる事はないのです。要するに、「電王の世界」は元々パラレルワールドが沢山存在していてもおかしくはない世界なので、たまたまオリジナルに酷似した世界に、光写真館が繋がったとしても、全く問題はないと私は考えます。


 一方で、「リ・イマジネーション」という観点では、やや「ディケイド」の本線からは外れています。

 何しろ、オリジナルの電王そのものの世界ですから、「リ・イマジネーション」の余地は狭いわけです。しかし、私は「FINAL FORM RIDE」がモモタロスになった時点で、ある程度の「リ・イマジネーション」が達成されたと思っています。

 電王の世界には「FINAL FORM RIDE」など存在しないし、電王の手が引っ込んだり、腰から下が回転したり、頭が体内で入れ替わるなど、有り得ません。電王の世界でこの荒唐無稽な「変形」をやってしまえることが、「リ・イマジネーション」なのだと、私は考えます。クウガを完全にギャグ化してしまったのには、少々開いた口が塞がらない感じは覚えましたが...。


 というわけで、やや複雑な心境も混じる電王編ですが、全編に笑いの要素が溢れており、改めて「電王」のパワーを感じさせるエピソードでした。

 電王に食われまいと奮闘するディケイドも、なかなかの魅力。その魅力を伝えるのは大変な作業ですが、頑張ってみましたのでご覧ください。

第14話「超・電王ビギニング」

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 オリジナル・電王のメインライターである、小林靖子さんの手による「電王編」。小林さんは現在「シンケンジャー」も手掛けられていますから、今週は(来週も)1時間ぶっ通しで小林靖子タイムだったわけです。

 オリジナルの脚本家が、どのように「リ・イマジネーション」による再構築を行ってくれるのか、その興味は尽きませんでしたが、いざ本編が始まってみると...。


 こっ、これは~!


 「ディケイド」における「電王の世界」じゃなくて、オリジナル・電王の世界にディケイドが迷い込んだ世界では!?


 ビックリです。絶句しました。

 良太郎のパラレルキャラクターである「リョウタロウ」なんてのも一切出てこないし、電王に変身(?)するのは、オリジナルキャストのモモタロス達だし。

 劇場版「超・電王&ディケイド」とのリンケージも前提にあるものと思われますが、平成ライダーシリーズ中、最も特殊で娯楽色の強い「電王」だけに、もうオリジナルのまま通してしまえといった雰囲気で作られたような感じです。

 なので、他の世界に比べて、オリジナルが前提となっている部分がかなり多いのも特徴です。


 ただ、オリジナルと完全に同一なのかどうかは、ややボカされている感じも。


 例えば、「特異点」。オリジナル・電王では、この特異点である人間(野上良太郎)しか電王に変身できない設定。しかし、士も夏海もユウスケも変身してしまいます。しかしながら、オリジナルでも例外が散見されましたから、このあたりは実は曖昧でいいのかも知れません。

 また、デネブといった他の主要キャラも出ません(少なくとも今回は)。


 困ったことに、オリジナルとは違う世界だと証明する事項が殆どなく、オリジナルと同一だと推測できる要素の方がはるかに多い。というわけで、私としても「多分オリジナルの世界」といった曖昧な立場のまま、見ていくことにします。

 まぁ、脚本に小林さんを起用したという事実こそが、オリジナルの電王と同一の世界だと主張しているような気もしますが...。


 実は、私自身が同時期に放映されていた「ゲキレンジャー」のサイトをやっていた関係もあって、「電王」に関してはかなり疎かになっており、最近のシリーズであるにも関わらず、今一つ記憶が薄いことを白状しておかなければなりません。一応基本的なことは押さえているつもりなんですけどね。


 そんな私でも、全編笑いっぱなしの快作!

 タイムパラドックス周辺の「訳の分からなさ」加減もオリジナル通りだとすれば、後編ではオリジナル通り全てが氷解していくでしょう。というわけで、とにかく「訳の分からなさ」も含めて笑い飛ばすが吉!「ディケイド」で「電王復活祭」をやってしまったという感覚で見れば、これほど楽しいエピソードもないでしょう。

 勿論、電王ファンでも、良太郎が出ないことを除けば充分楽しめることと思います。


 今回は、あまりにもフォトジェニックなシーンが多すぎた為、キャプの枚数もいつもの1.5倍ほどに。

 そんな電王編の見所を、特に夏海を中心に(笑)お送りいたします。

 なお、キャプが多いのと、本編があまりに謎めいているので、今回は解説らしい解説が出来ていません。その辺り、ご了承のほど。