Episode 04 亜空間 -メタフィールド-

 ビーストはなおも人間を襲撃。ビーストは進化するために一つになろうとしている、と吉良沢は告げる。吉良沢によって新たな作戦が提案され、実行に移されることとなった。凪は幼い頃の悪夢のような記憶をたどり、謎の男もまた、人間に化けたビーストだと見做していた…。

 ビーストが集結しているというトンネルをチェスターβとγで包囲し、一気に殲滅する作戦は、果たして失敗した。ビーストは予想以上に強力な戦闘能力を有するに至っていたのだ。飛行して逃げ去ろうとするビーストを必死にγで追う凪だったが、光弾に撃墜されてしまう。

 水際でαを駆り食い止めようとする孤門だが、残弾が尽き危機が迫る。そこへまたも現れた銀色の巨人!

 吉良沢が「メタフィールド」と名付けた亜空間を発生させた巨人は、ビースト共々その中へと消える。図らずも亜空間の中に巻き込まれた孤門は、巨人の凄まじい戦闘力を目撃する。

 一部始終を目撃した警官たちは、TLTの首藤沙耶によって、記憶を抹消されるのだった。

解説

 ペドレオン編の最終エピソード。4話連続で設定編を饒舌に語ったとも言及でき、これからの物語を見ていく上で必要な基本的情報は網羅された。

 まずはネクサスの物語を展開する上で重要な人物である凪に注目。幼少の頃の悪夢のような記憶が再現されるのだが、そこにあらわれたビーストはどうやら人間の姿に化けていたようで、このトラウマが姫矢を決して信用しない凪の態度を形成しているように思われる。一体記憶の中のビーストは何者か?

 続いて吉良沢に注目。ホログラムで作戦室に現れるというSFマインド溢れたシーンが面白い。モニター越しではないことにより、その存在感をアピールしている。「こんな少年が上官で驚いた?」という発言は、自身の表れともとれる。

 そしてやはり今回の目玉はウルトラマンの活躍であろう。メタフィールドの展開とその内部が美しい合成によって表現され、光と空間を操る神秘性の高いウルトラマン像が実現された。今シリーズのウルトラマンは闇の中の光の奔流であるように思われる。格闘戦は主にウルトラマン側の危機として派手に展開され、ペドレオンの着ぐるみ設計に驚かされる。最後は勿論必殺光線が炸裂! 孤門の「すげぇ」なる発言は視聴者の感想でもあるのだ。