SirMilesのマニアックな日々

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #35「良い人、悪い人、普通の人」

 ギャグ編の体裁をとりつつ、コグレさんと魁利たちの微妙な関係にスポットを当て、ちょっとハートウォーミングな後味を残す秀逸な一編。

 分裂・性格の先鋭化といったギミックこそオーソドックスですが、それらが面白可笑しく、しかも丁寧に描写されているため、見所満載となりました。

 サブタイトルは、懐かしの「欽ドン」の名物コーナーのパロディですね。イモ欽トリオとか、よせなべトリオとか、中原理恵さんの芸達者振りとか、色々思い出があります(笑)。

ドリューン・サンブ

 土竜(もぐら)だからドリューンなんですね(笑)。

 引きこもりギャングラーという設定があるものの、意外とアクティヴに活動していて、せわしない印象も。デザインはメタリックなバイオレットカラーで、ヒロイックです。平成ライダーの怪人っぽさも感じます。

 自前の能力はモグラらしく地中での活動が得意というもの。ルパンコレクションの能力はターゲットとなる人物をそれぞれ「良い人・悪い人・普通の人」の3人に分裂させるというものでした。この能力によってもたらされる混乱が第一の主眼でしたが、早急に元に戻さないと分裂の副作用でその人物が死んでしまうという、結構恐ろしい設定も加えられており、タイムリミット譚としても楽しめる作劇になっていました。

 巨大戦に移るやいなや、地下に潜ってしまうという楽しい仕掛けも。その直後、市街地で発生する無数の土柱に、パトレンジャーが翻弄されるというシーンは迫力満点でしたね。

ルパンマグナム

 分割線やCMで、すでにネタバレしちゃってますが(笑)、ルパンマグナムにはロボットモードが存在し、今回何の前触れもなく活躍することになりました。

 地下での巨大ドリューン追跡シーンは、CGとミニチュア、そしてスーツを駆使して描かれ、そのスピーディに展開されるカット群に息をのみました。密閉された地下巨大通路という珍しい舞台でしたが、素晴らしい手腕によって見事に映像化されていましたね。

 ただ、勢いで押し切ったので疑問をはさむ余地がなかったものの、やっぱり「前触れ」は欲しかったですね。

警察らしく

 今回は、パトレンジャーはギャングラー殲滅よりも事態収拾、つまり作劇的には「援護」に回っています。これが、実に「らしい」んですよね。メインはコグレさん、つまり快盗側なんですが、警察側の丁寧な描写が光り、パトレンジャーの存在感もかなり大きかったように思います。

 特に凄いのは、咲也の見事な運転でドリューンの猛威を回避するシーン。カメラの揺れに加え、座席で左右に揺さぶられまくる圭一郎とつかさの様子も相俟ってド迫力!

 また、分裂させられた人々を地道に探し出し、くっつけて元に戻すという作業をずっとやっていた描写があり、こちらも警察らしさを盛り上げていました。ザ・たっちのお二人が登場し、そのリアリティを更に高めていたのが楽しいですね。いわゆる有名ゲストだったので、ドラマに絡んでくるのかと思いきや、ほぼエキストラに近いという(笑)。まあ、コグレさんの話だったので、このくらいの登場でちょうど良かったのでしょう。

コグレさんと快盗

 今回は、コグレさんの正体こそ不明なままですが、その人となりについては少し明らかになりました。

 コグレさんが魁利たちにもたらすコレクションやギャングラーの情報は、実は得意の変装術で独自に調査していたことが判明。その財力で、専門の調査チームでも持っているのかと思わせておいて、まさかの自前(笑)。

 しかし、自身に戦闘力はほぼないに等しいので、実際にコレクションを回収する実働部隊として、魁利たちルパンレンジャーは不可欠なのでした。そして、魁利たちをいかに危険な目に遭わせているかは知りつつも、あえて見ないようにしていたというわけです。

 今回、コグレさんは魁利、透真、初美花の戦いを遂に目の当たりにし、逆に魁利たちは身の危険を省みずに調査に邁進するコグレさんを目撃し、互いがそれぞれの使命感を確認することになりました。ノエルもですが、つかみどころのない、一歩間違えれば腹黒いと評価されかねないキャラクターだったコグレさんが、いわゆる「いい人」に近付いた瞬間でした。

 その「いい人」ぶりについては、分裂した「良いコグレさん」によって補強されているのが巧いところ。「悪いコグレさん」にしても、単に「昭和な不良」でしかなく、実質的にコグレさんの善良性が担保されたと断言しても差し支えないレベルでした。

 それにしても、三人に分裂した様子を、素晴らしい演技力で表現する温水さんは、やはり後見人キャラとして申し分ない俳優さんですね。拍手です。

ドロンチェンジャー

 今回のルパンコレクションは、「分身(わけみ)の術」ということで、カクレンジャーのドロンチェンジャーでした。エンブレムのところが三人の人間のシルエットになっており、劇中設定との親和性が増していて面白いです。

次回

 今度はパトレンジャーのターン。咲也メインの回はどれも完成度が高いので、次回も楽しみですね。射撃の腕が炸裂するか!?

 

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