SirMilesのマニアックな日々

スーパー戦隊最強バトル!! BATTLE3「暴かれた大秘密」

 いいですね〜このサブタイトル。「大秘密」ですよ! 昭和の香り(笑)。絶対狙ってますよね。

 他にも、劇中に登場する新タームは、明らかにネーミングをノスタルジー寄りにしている感があって、まあ色々と特定世代向けなコンテンツだな…と苦笑するわけでございます。

 冗談はさておき、やはり起承転結の「転」を担いましたね。一方でカグラの大活躍もフィーチュアされて、完全に「カグラ回」と言っても過言ではありませんでした。

ガイソーグ

 「外装具」あるいは「鎧装具」という当て字が良いでしょうか。鎧こそが本体という設定は大体読めていましたが、次々とヒーローを乗り換えていくという展開がいいですね。

 この設定、「キョウリュウジャー」に登場したドゴルドを想起させます。やはり「リュウソウジャー」を視野に、恐竜系戦隊のリスペクトは意図してやっているように思えますね。

 今回は、天晴からスティンガーに乗り換え、最終的にマーベラスが自らガイソーグの仮面を身につけるという展開でしたが、以前はゴーカイイエロー=ルカが着ていたという事実も語られ、そのルカも囚われ状態でちょっとだけ登場。マーベラスの目的がルカ(=お宝というのが熱い!)の救出だと判明し、その居所を探るべく、鎧の記憶を辿るという淀みない展開は見事なものがありました。

リタ豹変

 「転」だけあって、リタも本性を現し始めます。キュートな出で立ち(と狙ったカメラアングル)で視聴者を魅了しておきつつ、悪女の本性を現すというのは、坂本監督お得意の展開で、「宇宙刑事 NEXT GENERATION」でも霞姉こと山谷花純さんのルックスと演技力を駆使して魅せていました。

究極大サタン

 ここで出てくるのがこのターム。

 大サタンと言えば「ジュウレンジャー」のラスボス的存在で、大サタンとバンドーラの「仲介」として息子のカイが蘇って登場。高橋一生さんがカイ役でその才能の片鱗を見せているのは有名な話ですね。

 そして「ジュウレンジャー」のラストは「バイオマン」のラストの裏返しになっていて……とまあ、その辺りは置いといて、本題に戻りましょう。

 本ミニシリーズが、ネメシスやリタといったタームに加え、大サタンを持ってきたということは、明らかに「ジュウレンジャー」あるいは初期「パワーレンジャー」が意識されているわけで、リアルタイムでかつての展開に興奮した私にとっては夢のような話です。本当に曽我町子さんがいらっしゃらないのは残念…。

 「究極」を冠する(これまたノスタルジックな)ネーミングも、究極大獣神への対抗意識とも捉えられ、初代恐竜系戦隊へのリスペクトがグイグイと前面に出て来ましたね。あと一回というのが寂しいですねぇ…。

カグラ VS ボス!!

 ボスももはや「ご本人」と言って差し支えないので、正に本人 VS 本人のバトルでした。

 先にリュウレンジャーが名乗りを決めた時に、懐かしい「ダイレンジャー」の戦闘突入BGMが流れてエキサイトしましたが、こちらもトッキュウ5号のアクションに合わせて「トッキュウジャー」の主題歌が流れ、またまたエキサイティングな気分に。こういう演出はやはり燃えますね。

 そして、「潜入捜査優先のドギーがわざと負ける」という提案があったとは言え、手加減があってはガイソーグを誘い出せないという状況下。カグラは最初こそその迷いから力を出せずにいましたが、「飲食店を経営する家族のための夢」を語ってドギーを唸らせた瞬間から、カグラ最大の武器であるイマジネーションが爆発!

 この展開、グッと来ましたね。控え目でマスコットキャラ的な少女が(芯は滅法強かったですが)、ここまで成長していたという、大和たちとは一味違う「その後」が描かれ、そのケレン味に比してプロットが少々地味だった「トッキュウジャー」が、実は真に熱いシリーズだったことを証明してみせました。

 決め手が「電光剣唐竹割り」というのも、完全に私向け(笑)。エフェクトも何もかも、バトルフィーバーロボの当該シーンをトレスしていて、ドギーが負けるのも仕方なし!

 今回こそ、「本気で戦ったらどっちが強いか」というテーマを最も表していたのではないでしょうか。勿論、最初から容赦なく相手をぶった斬るつもりだったら、ドギーの方が強かったかも知れませんが、手加減はしないと宣言していたので、土壇場での爆発力においてカグラが勝ったと断言できる秀逸な描写でした。

スティンガー、相変わらず損な役回り

 またまた潜入捜査官でした。理解されにくい単独行動や、それ故に陥りやすい危機的状況、ガイソーグに乗っ取られる…といった、「キュウレンジャー」における損な役回りがそのまま繰り返されており、なかなか楽しませてくれました。

 ドギーと言葉を交わすシーンは、プロフェッショナル同士の会話といった感もあって、格好良かったですね。ショウ・ロンポーを介して知っているというのは、スティンガー役の岸さんのアドリブだったらしいですが、世界観をグッと深める素晴らしい機転だったと思います。

行動が全く分からないリュウソウジャー

 次シリーズへの引きとして機能しているリュウソウジャーの要素。今回はリタのチケットを手にして参戦する様子が描かれました。

 そして、黄川田将也さんが登場。渋江譲二さん、沢井美優さんの「セーラームーン」トリオで、「リュウソウジャー」に出演が決まっており、先駆けての出演となりました。相変わらず実に格好良いですね。

 にしても、彼らが何をしているのか、さーっぱり分かりません。最終話にすべてが明らかになりそうですね。

次回

 このミニシリーズもとうとう終了。意外と言っては失礼ですが、かなりハマり度の高いものだったので、結構な寂しさがありますね。

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