第9話「ブレイドブレード」

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 ブレイド編の後編は、前編にも増してコミカルな要素が強く、単純に楽しめます。

 とにかく「明るいブレイド」。

 鎌田が不気味な存在感を存分に示すことなく、ほぼ瞬殺されてしまったり、結構省略されたシーンが多かったりという点は残念ですが、ブレイドの「リ・イマジネーション」はかなりの水準で達成されているのではないでしょうか。

 今回は、ユウスケの重要性が特にクローズアップされています。といっても、重苦しい形で提示されるのではなく、あくまでライトなギャグテイストで提示されます。その為、ユウスケの重要性はやや伝わりにくいかも知れません。しかし、ユウスケなくしてブレイド世界の救済あらずといった構図なのは、一見しただけでちゃんと分かるようになっていると思います。


 なお、オリジナルを踏襲したサービスもちゃんと盛り込まれています。

 カリスがジョーカーになったり、鎌田が天王路を思わせる設定だったり。


 一方で、海東の顔見世があったり、轟鬼がいきなり出てきたりといった、新味のある要素の採用も忘れていません。


 そんなわけで、尺としては相当足りなかったようですが、どうにか丸く収めていった手腕は評価できるのではないでしょうか。


 では、見所を中心に見ていきましょう。

 冒頭は前回からの続き。

乱戦

 カリスを加えた大乱闘。バトルの末、カリスはギャレンのバックルを奪ってしまいます。その後の流れからして、直後に恐らくレンゲルのバックルをも奪おうとしたのでしょう。

 しかし、そこに突如「仮面ライダー轟鬼」が出現!

仮面ライダー轟鬼

 轟鬼は音撃斬・雷電激震でライダー達を一気に分断して消えてしまいます。

 オリジナルの轟鬼のこの技は、本来魔化魍に直接突き刺すものでしたが、この轟鬼は地面に突き刺して地雷のように使用しました。この使い方もアリですね。


 そして、轟鬼が消えたと同時に、背後には謎の青年が。

海東大樹

 後に士の前に現れる海東大樹です。


 既に雑誌なんかでは盛大にネタバレしており、それを見れば、何故轟鬼が現れたのか、そして海東大樹が直後に現れたのは何故かといった疑問に対し、推測を立てられるのですが、このブログの趣旨ではないので、あくまで謎としておきます。


 結局、この轟鬼の乱入によって、カリスはレンゲルのバックルを奪えぬまま、パラドキサアンデッド共々退散したようです。


 BOARDに戻り、士はK(キング)でありながらアンデッドを倒すという、その功績を認められて特別ボーナスを受け取ります。しかし、その額はたった3千円。


「赤字経営の社員食堂を黒字に変えたら、さらにボーナス追加だ」


と四条社長。この発言が、この後の士の行動を決定付けるのですが、それによって、図らずもカズマが立ち直っていくという構図が、ユーモアたっぷりに描かれていくのです。

 一方、サクヤは3に降格し、代わりにムツキがAチームの隊長を務めることに。そして、カズマはとうとうクビを言い渡されます。

 士は、この時点ではカズマを徹底的にバカにしており、スペードの0を社員証に書き込む始末。

スペードの0

 ところがユウスケは、


「ゼロからやり直せってことだよ」


と勝手に解釈し、それを聞いたカズマは、


「ゼロからやり直す...ゼロ...。そこまで、俺のことを...」


と士に感謝し始めるのです。

 ユウスケは、深い考えがあるからこそ士が仕事にこだわっていると思いこんでおり、カズマの事を考えるが故に、カズマに対して冷やかな態度をとっていると考えているのです。


「あぁ、そうだな。部下の為を思えば、時に冷たく突き放すことも必要だ。うん」


と、ユウスケの説に乗っかる士。

 龍騎の世界でも片鱗が少しだけ見えていましたが、このブレイド編では、士の気ままな行動をユウスケが良い方向に勘違いし、2人が影響し合ってその世界を救済に導いていくという方向性が、より強く打ち出されています。

 これはとてもユーモラスな語り口で描かれているのですが、実はとても巧い措置。

 シリーズの主役は士ですが、ユウスケも主人公の1人です。今回のように、士とユウスケが揃ってこそ事が運んで行くという構図により、ユウスケも必要不可欠なキャラクターとして生きてくるというわけです。


 さて、士はカメラの修理代として、特別ボーナスの3千円を栄次郎に手渡します。無論、栄次郎は足らないと文句を言うのですが、士は栄次郎を巧く丸め込もうとします。

 ところが、そこに夏海が登場。3千円では到底足りないと釘を刺すのでした。

士、夏海、栄次郎

「こんなところでサボってないで、社員食堂で働いてください。そうすればきっと、この世界でするべきことが見えてくる筈です」

「じゃあナツミカンにも働いて貰おう。俺の更なる、野望の為に」

「野望?」


 このくだりから、士が光写真館に宿賃を含めて一切支払をしていないであろうことが分かります。

 確かに、まともな写真も殆ど撮れないのですから、光写真館にとってはお荷物以外の何者でもありません。


 さて、士の野望が具体化したあたりから、「明るいブレイド」の魅力全開になっていきます。


 圧倒的に悪く言えば「平成ライダー的にステロタイプでチープなギャグ」なのですが、カズマがネガからポジへと転化していくプロセスを描くには、このくらいチープな方が時間をかけずに済むように思えます。

 そうか、やっぱり「カリカチュアライズ」なんだ、このブレイドの世界は。

 カズマの、「チーフ」を「チーズ」と言い間違える所なんて、私としてはむしろ腹立たしいくらいに馬鹿馬鹿しくて笑えないギャグなのですが、オリジナルの「オンドゥル語」をカリカチュアライズしてると考えれば、まぁ笑えますよね(ホントか?)。


 士の野望の真意については後回しにするとして、まずチーフらしく厨房にて皆をまとめていく様子が、素晴らしく頼もしい。

 自ら「人気のイケメンマネージャー」と称する士の自信も、実際の手腕に裏打ちされたものだと認めざるを得ない展開が凄いです。

士

 士は、階級分けランチを廃止し、安くて旨いランチである「社員皆がA(エース)ランチ」に統一する方針を打ち出します。


 ただ、ここでちょっとイヤなことを言っておきたいのです。

 それは、誰も「社員皆がAランチ」に対して疑問を抱かないのは、社員食堂で働く職員の殆どが、「それ以下ランチ」を食べてきた人間だからだろうということ。

 絵札(JAKQ ← 分かります?)待遇の人間ならば、そこまで這い上がってきたプライドがあるから、そう簡単には賛成しないでしょう。

 BOARDにおけるヒエラルキーが絶対的であるのは、後のムツキの態度を見れば明らかです。上級ランクに逆らおうものなら、直ちに降格の憂き目に会います。従って、Kのランクが士のような人間でなかったら、この改革は無かったということになります。


 そう、士はBOARDの規範や構造を「破壊」したのです。

 その為に、カズマがどん底まで落とされるのは、必要なことでした。カズマがエースのままだったら、「社員皆がAランチ」には絶対に納得しなかったと思います。


 しかもこれ、士は無自覚で勝手気ままにやってることだから、面白いんですよね。


 話は戻って、夏海がメイド、ユウスケがホストのコスプレをするという、妙にサービス精神旺盛なシチュエーションがあります。

 2人は「客寄せ担当」とされ、士は2人が客寄せになるレベルのルックスであることを認めているようです。

ユウスケと夏海の接客

 ユウスケは「おかえりなさいませ、ジュリエット」とか、もうノリノリ(笑)。夏海もノリノリで写真撮られたりしてるし。

 もっとクローズアップして欲しかった...。


 一方、カズマも活き活きと働き、


「一緒に働く仲間だろ?助け合っていこう」


とアイをフォローしたり。

カズマ、アイ、マイ

 皿洗い等で動作が馴染んできているのもポイント。ゼロからやり直す気概があれば出来る。正に為せば成るの精神。

 風刺とかではなく、職場で苦闘している人へと応援歌だと、私は柔らかく捉えておくことにします。


 そこにムツキが現れ、


「お似合いだな、カズマ」

「ムツキ...」

「こらこら、エースの俺を呼び捨てにするんじゃないよ。バイト君」


とイヤらしさ全開の会話を繰り広げます。

 アイマイミーの3人は、完全にカズマ派になり、ムツキに大ブーイング。

 ムツキはライダーシステムの奪還に行くといい、士やカズマの力が必要ないと、わざわざ言いに来たといいます。


「じゃあさっさと行け。ライダーとしての仕事を全うして来い」


と士。ムツキは、Kである士に対し、


「覚えてろ。帰ったら礼儀というものを教えてやるからな」


と実に姑息なセリフで返します。

 しかも、ムツキはサクヤを呼び捨てにし、サクヤはムツキに対して敬語で接しているという徹底振り。

 ムツキは特に悪いヤツではないんです。BOARDの極端な階級主義が、人間を捻じ曲げているだけ。

 これは、はっきりと成果主義のイヤらしさを風刺しています。先輩、後輩といった関係は崩壊し、成績の良い者がエラいという構造。成果主義自体が悪ではありませんが、少なくとも日本人の体質には合わない体制だと私は思います。このシーンでムツキに嫌な感じを抱くのは、極端に言えば日本に住んでいるから...かも知れません。


 さて、ムツキはサクヤにカリス探索を命じ、自分は周囲を警戒。そこにカリスの奇襲が!

 ムツキはレンゲルに変身し、バトルを開始しますが、カリスはレンゲルからバックルを奪取。しかし、同時にレンゲルの一撃がカリスラウザーに炸裂し、カリスの変身が解かれます。

 その正体は四条ハジメ社長!...って、「ハジメ」という名前がオープニングのテロップに出てきた時点でバレてますが(笑)。あと、声からもバレバレ。

四条ハジメ

「君達にも我が社の繁栄の為に働いてもらおうか」


という四条。サクヤとムツキは、再びカリスに変身した四条の爆撃を受け、卒倒してしまいます。

 ここでオリジナル・カリスの話をしておくと、本来、変身ベルトであるカリスラウザーは、ジョーカーである相川始の変身能力を発動させるツールでした(カリスの外観は、一応、他のライダーシステムと同様、装甲によるものとされている)。つまり、カリスラウザーは誰でも使用できるものではなかったわけです。

 今回のカリスラウザーは、四条が普通の人間であることから、他のライダーシステムと殆ど同じ扱いだということが分かります。ただし、ジョーカーのラウズカードを作り出すという機能もあったようですが。


 一方、ランチタイムが終了した社員食堂。

ユウスケ、士、夏海、カズマ、アイマイミー

 何と、社員食堂の売り上げは10倍に。

 しかしながら、士の野望がボーナスだと分かり、ユウスケと夏海は呆れてしまうのでした。

 そこに、ムツキとサクヤが依願退職したとの報が、社内放送で流れます。当然「依願退職」は名目。


カズマ「そんな馬鹿な。あいつらが自分から会社を辞めるなんて」

士「良かったじゃないか。これでお前が、エースに返り咲けるチャンスが増えたんだぞ」

アイ「そうですよ」

マイ「さっきだってあんなひどいことを言って」

ミー「ほっとけばいいんですよ」

ユウスケ「ほんとにそれでいいのか!?一緒に働いて来た仲間なんだろ?カズマはどうなんだ」

カズマ「ああ。俺はあいつらが居たから、頑張ってこれたんだ。...そうか、チーフはそれを伝える為にわざとそんな言い方を」

士「え?あ、ああ。分かればいいんだ」


 士はカズマを応援する心境に変わってはいましたが、イヤミなムツキやサクヤに関しては一切無関心というか、内心ザマミロと思っていた(否、それすらも思わなかったかも)と考えられます。

 それをうまく(?)軌道修正するのがユウスケ。ユウスケにしても、結局は士のことを勘違いして暴走しているだけなのですが、彼の内面から溢れ出る優しさが、士の「破壊」に「救済」という側面を与えるようです。


 意を決したカズマは、社長の元へ急ぎます。しかし社長室には鍵がかかったまま。ユウスケは、社長が「理事長の研究室」に向かったという情報を聞きつけ、カズマにもたらします。どこで聞いて来たんだよというツッコミはこの際なしで(笑)。

 なお、「理事長の研究室」は、BOARDの最高機密が保管されている場所だと、カズマは言います。Aランクを務めた人間は、それなりに社内事情を把握できる立場なのでしょう。


 そして、まさかのトライチェイサーとブルースペイダーの共演!

カズマとユウスケ

 これは嬉しいですね。平成ライダーが互いの枠を超えてマシンを共演させるなんて、夢のようです。


 一方、士の元へは、海東大樹が現れます。

海東大樹

「この世界にめぼしいものは、もうないかな」

「お前誰だよ」

「ってか君、まだ食べられないの?ナマコ...。士」


 何で士のことを知ってるんだ?という疑問より、士ってナマコが苦手だったんだ!という方がインパクトが強く、今ひとつ場面の有効性が機能していません。

 ただ、この会話を聞く限り、そんなにイヤなヤツではなさそうな気がするのは、私だけでしょうか。


 その頃、四条は理事長と共に、全てのカテゴリーのライダーシステムを揃え、Aに封印されたアンデッドの細胞と、人間の細胞とを組み合わせた、究極の改造実験体・ジョーカーを生み出すべく、作業を続けていました。

理事長室

 理事長は鎌田!

 理事長ということは、BOARDの財政とかを握っている人物なので、結局BOARDはアンデッドに支配された会社だったということになります。

 一応、オリジナルの天王路あたりをモデルにしているものと思われます。

 四条がジョーカーになるのは、この天王路がケルベロスIIになるあたりを踏襲しており、何とも役割シフトがややこしいですが、再構成したことで、かえって分かり易くなったような気がします。


 サクヤとムツキが細胞を吸引されて、この後どうなったかは劇中で明かされませんでしたが、多分命に別状はないのでしょう。

 これが出来上がったジョーカーのカード。

ジョーカーのカード

 その時、理事長の研究室に、ユウスケとカズマが乗り込んで来ます。しかし、ユウスケはパラドキサアンデッドに、カズマは四条に痛めつけられてしまいます。かたくなにユウスケをクウガに変身させないのは、予定調和ではありますが、私はエラいと思います。


 カズマは屋外で四条と対峙。


「社長、何でこんなことを...」

「君ら下々の者に経営者の苦しみは分かるまい」

「経営者の、苦しみ?」

「アンデッドの脅威がなくなれば、我が社の存在意義はなくなる。国からの予算を得る為には、更なるアンデッドの脅威が必要なのだよ」

「じゃあ、その為に社長は!」

「恐怖と安心のバランスは私が決める。最強のライダー・カリスの力と、最強のアンデッド・ジョーカーの力を使ってな」

四条

 ちゃんとBOARDの存在意義と、その終焉の訪れについて語ってます。会社が儲けの為に、敵を自ら創出するというパターンは、よく使われるネタですね。

 それにしても、「恐怖と安心のバランスは私が決める」というセリフ、メチャクチャカッコいいです。


 まず、カリスに変身し、そしてジョーカーへと変貌する四条。

ジョーカー

 オリジナルは、ジョーカーがヒューマンアンデッド(相川始)に擬態しており、そのヒューマンアンデッドがカリスに変身しましたが、今回はその順番をシャッフルしてます。


 ジョーカーに襲われるカズマの元に、士の変身した龍騎が参上。


「俺の動きについて来れるか?」


と言いつつ、ミラーワールド突入能力を使ってパラドキサアンデッドを翻弄します。

 オリジナル・龍騎ではこんな戦いを見せたことがありませんので、とても新鮮。確かに巧い見せ方です。


 パラドキサアンデッドを軽くあしらいはするものの、カズマを助けようとしてジョーカーの光線の前に倒れる士。

 しかし、立ち上がった士は、


「笑わせるぜ。金と名誉に目が眩んだ、成金野郎が」


とジョーカーを揶揄します。


「ならば貴様らは何だ?ライダーは所詮BOARDの社員。己のランクを上げ、給料をもらうために働いているに過ぎん」

「違うな。少なくともこの男が働くのは、金の為でも、ランクを上げる為でも、まして、社員同士の生存競争で、仲間を蹴落とす為でもねぇ!」

「では何だ」

「進化だ。失敗しても成功しても、共に働く仲間を励まし、助け合い、一緒に進化していく。その為に働いているんだ」


 とっても熱いセリフなのですが、笑えてしまいます。

 それは、ユウスケの言葉に、結局士も丸め込まれてしまっているからです。士の意識を変えていくユウスケの存在は、改めて偉大だと気付かされます。

 士の言っている事は、実は最近の会社経営において重視されつつある、職場環境あるいはモチベーション改善の考え方だったりします。


「何者だ?貴様」

「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」


 お約束、出ましたねぇ。

 やっぱりお約束の登場は嬉しいものです。


 士とカズマのダブル変身を経て...。

士とカズマ

「ちょっとくすぐったいぞ」


が登場。

ちょっとくすぐったいぞ

 「FINAL FORMRIDE」でブレイドはブレイドブレードに変身します。

ブレイドブレード

 あまりにでか過ぎて、振り回すアクションはCGでの描写に。

 にしても、ブレイドブレードって、これまた思い切った名前をつけたものです。英語にすると「Blade blade」ですからね。「イ」も「ー」もないわけです。


 このブレイドブレードでぶった切るのかと思いきや、「FINAL ATTACKRIDE」は、ブレイドブレードから巨大な光線刃を出すというものでした。

 ジョーカーもパラドキサアンデッドもほぼ瞬殺されてしまい、これまでの世界のように圧倒的に強い感じではなく、ちょっと残念。

 ディケイドの手にかかれば、アンデッドも死んでしまうようなので、余計に弱い印象になり、更には鎌田再登場の可能性も殆ど消えました。ちょっと残念。


 さて、士が旅をしている以上、別れの時は当然のように訪れます。


「もう行ってしまうのか?」

「ああ。俺達の、この世界での使命は終わった。」

「あんた、一体何者なんだ?」

「俺はやがて、全ての世界を破壊する...らしい」

「違うな。あんたがこの世界を救ったんだ」

「どうかな...ナツミカンとそんな約束、しちまった気はするけどな」

「また、会えるか?」

「いつか...旅を続けてればな」

別れ

 実に爽やかです。


「ほぅ、士君も少しは腕を上げたようだね」

「どこが?」

カズマの写真

 さぁ、今回の写真、解釈が難しいぞ(笑)。

 これまで、士の写真には、その世界において死んだ者の像が、二重写しになっているという法則がありました。

 今回、カズマは死んでいないし、しかもカズマだけが2人分映っています。


 私なりに解釈してみますと、二重写しになっているカズマは、士の言う「進化」する前のカズマで、二重写しになっていないカズマは、「進化」したカズマ。

 つまり、カズマは一旦「スペードの0」となった事でそのつまらないプライドごと死に、社員が一丸となって笑顔で働ける為に尽力できる人物に生まれ変わった。そういうことではないでしょうか。


 四条と鎌田がいなくなり、これからBOARDがどうなるのか。

 それは士の呟きの中に示されました。


「世界は知らんが、あの社員食堂は救われたかもな」

「何でですか?」

「カズマが、俺の魂を受け継いでくれる」


 そうです。BOARDはアンデッドを全部封印しても、きっと会社としての生命力はこれまで以上に発揮されるに違いない...ってオイ。散々振り回した士が、そんな「魂」なんて言える立場かよ(笑)。

 ...というわけで、やっぱりユウスケは偉大なのでした。


 次は555の世界です。

次は555の世界

 555はブレイドよりはちゃんと見ましたからね。どう崩してくれるか期待してます。