獣源郷

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 獣拳の神が住むと言われる、伝説の地にして約束の地。その威容は大木に似、清らかな激気が満ちている。

 獣拳を極めんとする者の聖地であり、そうした者達の修行の場でもある。拳聖たちによって特殊な結界「七重七聖の関」が張られており、臨獣殿の者が足を踏み入れることは容易ではない。

 獣源郷の起源は、激臨の大乱に遡る。マク達が獣拳の創始者ブルーサ・イーを暗殺し、拳魔を名乗って臨獣殿を創設。その勢力の拡大を阻止すべく拳聖たちが立ち上がり始まった戦いが激臨の大乱である。その大乱終了後、ブルーサ・イーの魂は獣源郷に宿った。そこには、ブルーサ・イーの魂の宿った巨石が安置されており、操獣刀を手にした七拳聖たちの手で、獣拳神サイダインの巨大な石像とされた。

 ジャンが住んでいた森にほど近い場所にあり、ケンは数年前から獣源郷に山篭りしていた。究極の力を得たい理央も当地に足を踏み入れる。だが、獣源郷は拳魔たちの手によって炎上、灰燼となってしまう。

七重七聖の関

 7人の拳聖達が、獣源郷を守るために張った特殊な結界。拳聖渾身の結界である為、臨気を纏う臨獣殿の者は関を越えることが即ち死を意味する。ただし、操獣刀を用いれば、関を解除することが出来る。

解説

 ネーミングの元は「桃源郷」で、中国に伝わる伝説のユートピアである。

 神が住むと言われるこの地のイメージは、桃源郷とはかなり異なり、むしろ厳しい修行の場という印象が強い。英雄伝説で言うところの「試練の山」といったところか。

 拳聖たちが関を設けなければ、激獣拳であろうと臨獣拳であろうと聖地であることに変わりがないという部分に、きな臭い世界情勢の投影を見ることができると言えば、それは言い過ぎだろうか。