漢堂ジャン

 ゲキレッドに変身する、大陸の奥地、未踏の森林で虎に育てられたという野生児。その内に秘めた凄まじい激気の素質を見出され、真咲美希によってゲキレンジャーにスカウトされる。

 野生児ゆえの鋭敏な感覚で、あらゆる事象を察知するが、言語力に乏しいため「ニキニキ」「ワキワキ」「ゾワゾワ」などの「ジャン語」で表現する。

 常識をはるかに超える丈夫な身体を有した、元気拳士。

 臨獣クレーン拳のルーツに鼓動を抜かれ、「ちびジャン(演:深澤嵐)」にされてしまったときも、激気を燃やしてゲキレッドに変身できてしまった。

 ジャンの父親は、ゴウ、美希、理央の兄弟子であった、激獣タイガー拳使いのダンだ。

 幼い頃(演:深澤嵐)、ジャンは父親であるダンや母親と共に、獣源郷に近い村で幸せに暮らしていた。しかし、ダンは理央(とロン)によって亡き者とされてしまい、その上、村はロンが引き起こした土砂災害によって全滅してしまう。一人生き残ったジャンは母・ナミの手によって脱出。近くの森に辿り着き、森の中で動物達と共に自力で生き抜くこととなった。

 ダンの血を引くことで、ダンの力だけでなく、ダンと理央の因縁をも継承することとなる。ダンに激獣拳の才能を期待されていたジャンは、理央を倒すという願いを託されていたのだ。それはジャンにとってあまりにも重い宿命であったが、シャーフーの力添えもあってそれを乗り越え、また更なる強さを手に入れたのだ。

 戦いの後、マスターとなったジャンは、世界中の子供達に獣拳を伝えるべく旅に出る。想い出の地・香港に来たジャンは、理央の気を持つ少年と出会うのだった。(演:鈴木裕樹)

解説

 「仮面ライダーアマゾン」のアマゾンこと山本大介を継承する、野生児。

 ただし言語能力も含めて、その要領良さは、アマゾンとはかなり異なる。むしろ、野生児というフィクショナルな設定を得た、ピュアな(換言すれば精神年齢の低い)キャラクターとしてとらえるべきである。

 前作「轟轟戦隊ボウケンジャー」の「古きよき時代」的レッド像とは大きく異なり、近年のレッド像(発展途上キャラ)を踏襲している。

 演ずる鈴木裕樹氏は、D-BOYSのメンバー。理央役の荒木宏文氏も同メンバーで、敵役同士というポジションが面白い。