第7話「閉ざされた世界」

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 「ウルトラマンギンガ」、第二シーズン(?)開始です。

 前話とのブランクがかなり空いた事もあり、ほぼキャラクター紹介をメインとした総集編で構成されており、これといって特筆すべき事項はありません。

 というわけで、これにて今回は終了...としたい処ですが、とりあえず新トピックも散見されるので、その辺りを。

 まず、ついに校長先生も怪事件に遭遇。初回以降、殆ど出番がないにも関わらず、ホツマ共々強烈な印象を残す辺り、さすがはベテラン女優の木野花さん。ほぼ新人キャストで構成される「ギンガ」の中にあって、圧倒的な存在感で画面を引き締めます。いわば、若手俳優で構成される防衛チームをまとめる隊長役を、「ギンガ」風にシフトさせた感覚ですね。こうなると、残り少ない予定話数の中でホツマの方もどう扱われるか、俄然楽しみになるというものです。

 ここでは、ナックル星人の気持ち悪さとコント風の演出が、妙な魅力を放っており、「ギンガ」が「ウルトラゾーン」の「芸風」を継承している事がよく分かります。

 私は劇場版については未見なのですが、総集編の中で劇場版のシーンが多数フィーチュアされているように見受けられました。画面の質感自体は、テレビ放映版と大差ないように見えますが、どことなくタイラントの出で立ちが豪華で、今回の総集編に花を添えていました。

 また、季節の移ろいを感じさせるビジュアルの変化にも注目したい処。

 目を引くのは、「夏休み」から「二学期」になった事が、美鈴達の制服姿で明確に描かれた事でしょう。これで、「学園ドラマ」のニュアンスがより強まりました。友也も共に行動しており、この辺りの経緯はやはり劇場版にあるようです。一人だけ私服のままの(=日本の学校には通っていない)ヒカルは「目立ち加減」も特筆モノで、新撮の変身バンクが用意されるといった配慮もぬかりありません。

 クライマックスは、ダークガルベロスとのバトル。このダークガルベロスの登場は非常に唐突でしたが、バックボーンのない怪獣でも、ギンガ=ヒカルとの会話で徐々にキャラクター性を発揮していく辺り、「ギンガ」のパターンで立ち回る上での慣れを感じ取る事が出来ます。ボクシングスタイルのアクションも、新味がありましたね。スパークドールズを観客にしたショー風の演出は、やり過ぎ感が爆発していますが、この辺りも「ウルトラゾーン」の発展系として「ギンガ」が存在すると考えれば、納得がいく...いきます?(笑)

 サブタイトルに即した展開は、本編の最後に少しだけ用意されていて、ブルトンを彷彿させる古典的な異次元体験が楽しい画面となっています。ややテンポの悪さは気になりましたが、「ギンガ」としてはこのくらいが丁度良いように思います。

 土壇場の引きとして、美鈴の父親等々が登場。これまで、ヒカル達仲間内における確執と和解をライトな感覚で描いて来ましたが、ここに来て、降星小学校という閉鎖空間の中で、外部(大人)の干渉を受けつつストーリーが回転する事になりそうです。新シーズンを迎えるにあたって、ドラマの構造を変えてくるとは思いませんでしたので、少々驚きつつ、割と閉塞感の強かった「ギンガ」にブレイクスルーが訪れる事を期待しています。

 私事で恐縮ですが、仕事の関係で物理的に「ギンガ」の視聴が遅れる環境に身を置いておりますので、ブログ記事のペースが遅くなります。ご覧になって下さっている方々には大変申し訳ございませんが、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。