害水王子ニゴール・ゾ・アレルンブラ

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 アレルンブラ家害水王子。蛮機族の名門アレルンブラ家の御曹司であり、美しいものや清らかなものを好むという、蛮機族における「変態」である。

 ケガレシアを「姫」と呼び、美しく清らかだと評しているが、勿論それはケガレシアにとって褒め言葉ではなく侮辱の言葉である。それ故、以前ケガレシアにプロポーズを断られている。実はアレルンブラ家がマシンワールドから姿を消したのは、そのショックの所為だという。口調は名門出身らしく丁寧であるが、気まぐれな性格は如何ともしがたい。

 ウズマキホーテと同じく、清浄な環境の中仮死状態となっていたが、キタネイダスがケガレシアの汚れたオイルを用いて蘇らせた。

 ケガレシアは二ゴールを嫌ってはいるものの、害水目の実力者同士でその戦力を融合させることが可能であり、ケガレシアとの合身によって巨大化する。雷鳴と共に降り注ぐ大雨により、エンジンオーG9を戦闘不能に陥らせるなど、高い実力を見せる。

 通常の戦闘力も高く、ニゴールレイピアを自在に操る剣の腕前は一流。また、アレルンブラ家専用のウガッツであるビューティウガッツを従えての戦闘陣形は、通常のウガッツ達とは全く異なるレベルの戦闘力を発揮し、ゴーオンジャー、ゴーオンウイングス共々苦戦を強いられた。局所的に暴風雨を巻き起こすこともできる。

 ベアールVの美しさに惚れ、彼女を妻に迎えるべく準備を進めるが、早輝と美羽、そしてジェットラスの共同作戦によって妨害される。その上、ダブルヒロインの猛攻によって敗れ、「愛の力には勝てませ~ん」と叫びつつ吹き飛ばされてしまう。ケガレシアはビックリウムをちらつかせるも、元来彼女はニゴールを嫌っていた為それは使用されることもなく、ニゴールは「姫、それでもあなたは美しい...」と呟きつつ、哀れにも爆発四散して果てた。(声:野島健児)

ニゴールレイピア

 ニゴールが右手を振り下ろすと出現するフェンシングの剣。華麗な剣さばきと素早い動きで、相手に攻撃の隙を与えない。

ミックス・ケガレゴール

 害水目の実力者同士が「害水合身」することで強大なパワーを発揮する能力。ケガレシアとニゴールが液状化して融合(ミックス)、巨大化したニゴールの内部でケガレシアがパワーを供給するという形態をとる。

ビビビビーム

 振りかざしたニゴールレイピアから、紫色の強力なビーム弾を連続発射する技。

サンササンダー

 「雲よ来い! 雷よ唸れ!」の掛け声で雷雲を呼び出し、超強力な落雷を炸裂させる技。

登場

GP-26「恋愛カンケイ」

解説

 遂に登場した害水目の名門・アレルンブラ家の王子...であったが、何とわずか1話限りで退場! 結局ヨゴシュタインが「喪中」の為に蛮機獣製造ブースを占領していた為に、その代わりにされただけであった。このような「幹部級でありながらゲスト怪人扱い」で最もインパクトが強いのは独断と偏見で「鳥人戦隊ジェットマン」の女帝ジューザ。二番手は「宇宙刑事シャイダー」のヒムリーとしたい。東映特撮TVドラマにおいては、他にもこのようなパターンが散見される。

 「幹部級でありながらゲスト怪人扱い」に相応しく、強力な戦闘力を発揮するものの、そこは「ゴーオンジャー」らしくコミカルな味付けがなされている。いわゆる子供番組で「変態」などという呼称が登場するのは少々驚きだが、「美しいものが好き」であることを変態扱いしていることにより、その部分は巧妙に笑いへと転化している(逆の場合を考えてみて頂きたい。笑い話では済まない筈だ...)。

 デザインはウズマキホーテに続く正統派の貴族コスチューム。ゴールドとスカイブルーの色合いがロイヤルな雰囲気で、やはり怪物的な意匠の顔がなければ悪役っぽくない。そのデザインの方向性は、「超力戦隊オーレンジャー」のマシン帝国バラノイアのキャラクターに近い。