第27話「怒れ!炎の必殺剣」

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ストーリー

 ビズル星人は、次元転送装置を使って全人類を異次元に幽閉、殲滅しようとしている。それを阻止すべく、天馬や豪、涼子たちは動き始めた。豪が指摘するアジトの場所に向かう天馬と未加だったが、そこはすでにビズル星人によって放棄されていた。

 一方、剣は麻美と一緒に行動するようになっていた。それは剣の優しさ故なのだが、蘭はそんな剣と麻美の関係が面白くない。蘭はやがて麻美に対して疑念を抱くようになる。実は豪も事件当時の麻美の行動に疑問を持っていた。豪は麻美について調査することにした。豪は突き止めてしまった。吉岡麻美なる女子高生は、半年前に病気で亡くなっていたと・・・。

 麻美を疑う皆に憤りを感じた剣は麻美を連れ出し、「信じる」と告げる。しかし、麻美はやはりビズル星人のスパイだった。グランセイザーに接近し、その行動を報告する使命を帯びていたのだ。ところが、剣によって心を動かされた麻美は次元転送装置の在り処を告げ、他のビズル星人に処刑されてしまう。怒りに燃える剣は、ビズル星人を迎え撃つ! そして、次元転送装置を撃破すべく、タリアス=天馬が走る!

解説

 前回は天馬と未加のエピソードだったが、剣をキーパーソンである麻美と絡ませ、今回の剣主役回とも言うべきエピソードに繋げている構成がまず見事。これまで剣がメインとなるエピソードは殆どなかったのだが、突如、かつての洸を彷彿とさせる重い十字架を背負うことになってしまう。しかしながら、剣は異星人のスパイである麻美の心を動かしたばかりか、感謝とも受け取れる言葉を残して逝ったのだから、洸のケースとは異なり、イニシエーションに近い経験と言えそうだ。

 ところで、麻美に疑念を抱くきっかけが、蘭のヤキモチである点がこのエピソードの凄いところ。もし蘭と剣のただならぬ仲の描写が以前になかったら、この展開には無理が生じたに違いない。これぞ、キャラクターの立ち位置が見事に生かされた好例である。

 今回は剣と麻美の交流がメインとなる、ちょっとしっとり気味のエピソードかと思いきや、飛燕斬の決まり具合も眩しく勇ましいリオンの戦いっぷりや、形勢不利なヴィジュエル、華麗な棒術を披露するタリアスとビズル星人、大勢で出現するビズル星人とミトラス、ビジュエルの乱闘など、アクションの見せ場も豊富。特に建物に潜入したあとのタリアスの激しいアクションに注目。しかもライブモードのガルーダが空中戦を披露するなど、かなり豪華。