忍びの10「ヒーハー! 金色のスターニンジャー」

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 スターニンジャー=キンジ・タキガワ、本格登場編。

 正式な6人目登場としてはかなり早期の登場であり、異例と言っても良いのではないでしょうか。

 とにかく、このキンジ・タキガワなる人物、エキセントリックに演出されていて正に鮮烈のデビューとなりました。前回、その戦力の一端を見せているのもあって、今回はギミック紹介を重視しているのもポイント。なかなか巧い登場編の構成だと思います。

好天討たれる!?

 前回のラストは、スターニンジャーに好天が襲われるという衝撃のシーンで締め括られましたが、私の予想を裏切って好天にはちゃんとダメージ描写があって驚きました。好天の事ですから、何もかもフェイクだろうと思っていたのですが。

 ただし、床に伏せていた事自体がフェイクっぽい描写もあったので、どこまでが真でどこまでが偽なのかはサッパリです(笑)。この辺りは好天の真骨頂といった処ですね。

 ところで、何故キンジが好天を襲ったのか、その理由が早々に判明する事となり、それは、実に好天らしいものでした。何とキンジはかつてアメリカで好天と出会いファンになっていて、キンジが弟子入りを懇願した処、好天は「自分を倒せたら弟子入りさせてやる」等と言ったらしいのです。その回想シーンがまたコミカルで、好天が身振り手振りで怪しげな英語を喋っているであろうシーンで爆笑モノでした。

 キンジもキンジで、その言葉を真に受けてわざわざ日本にやってきたわけですから、何とも無茶苦茶なキャラクターばかりですわ...(笑)。

キンジ・タキガワ

 忍者のような和風の題材を扱う際に、異分子として洋風のキャラクターを導入するのは常套手段。そもそも忍者の戦隊としては嚆矢である「カクレンジャー」からして、ケイン・コスギさんを「アメリカン忍者」であるニンジャブラックとして迎えるという手法を採用しているわけで、今回のキンジのキャラクターは、出自としては目新しい存在ではないのです。

 しかも、既にメンバーの中に、イギリス育ちで魔法を学んだキャラクター・八雲が居るので、益々洋風テイストが異分子となる素地は無いに等しい。ならばどうするか...という思案が前面に出たキャラクター、それがキンジです。

 果たしてキンジは、英語を喋りつつも何故か古い江戸っ子口調という、一見して支離滅裂なキャラクターに設定されました。天晴達を好天の孫と知りながら、実力を見せつける為には容赦しない辺りも、天晴達とは異なる倫理観の持ち主である事を示しています。

 スターニンジャーの色も含めて、とにかく派手で騒がしい印象でしたが、その飛ばしっぷりが巧く作用して、元々何でもありな「ニンニンジャー」の中にあっても埋没しない強烈さを放っており、その「異分子」たる個性は見事に成立したと言えるでしょう。

スターニンジャー

 スターニンジャーへの変身はハンバーガー、武器はエレキギターといった具合に、極端にアメリカナイズされたもので彩られ、出で立ちはウエスタン風味。ハンバーガー型ガジェットは「仮面ライダーフォーゼ」で登場、エレキギター型のものは「仮面ライダー響鬼」をはじめとして、様々な作品に登場しています。しかしながら、変身アイテムがハンバーガーというのは前代未聞で、かなりのインパクトがありますね。

 ウエスタン風味と言えば「ゴレンジャー」の新命明が嚆矢で、以後宮内洋さんのお気に入りになったのか、早川健、客演版・風見志郎、宇宙刑事アランのスタイルはそれを踏襲していました。初期戦隊では「バトルフィーバー」の神誠もそうですね。

 スターニンジャーの場合、変身後にもそのスタイルが反映されており、その点に新味があります。

 他の特徴も思いつくまま挙げてみると、「アメリカから来たリアル忍者」なる口上、そして「妖怪ハンター」との名乗りの二点が特に目立つものとなっています。

 「アメリカから来たリアル忍者」というのは、日本人が考える忍者ではなく、恐らくはアメリカで人気を博すNINJAをイメージソースとしているのでしょう。今回はその一端を垣間見せているようですが、これから先どのようなギミックが待っているか見ものですね。

 「妖怪ハンター」と聞くと、諸星大二郎先生を思い出しますが、キンジの場合はもっとゲーム的。狩る妖怪にレア度を設定していたり、狩る際に写真を撮ったりと、「Monster Hunter」の価値観をそのまま投入したかのような振る舞いです。この感覚は、ある種殺伐とした設定の上で動いているキンジにコミカルな味付けをするに充分な要素であり、それ故に劇中人物も視聴者も「憎めないヤツ」と捉える事が出来るわけです。

天晴とキンジ

 この二人、風花からは「よく似ている」と評されますが、確かに自分の価値観で突っ走る姿は似ています。

 好天は何と、天晴らに「キンジを倒せばラストニンジャだ」と言い、一方キンジには「天晴達を倒せばラストニンジャだ」と言い、互いに戦うよう仕向けるのでした。これは「切磋琢磨せよ」という意味なのだと解釈出来そうですが、何とも戯れ好きな好天らしい発言でしょう。真意は読めません。同時に厄介払いをしたかったのではないかとも邪推してしまいますね(笑)。本当に好天はいいキャラです。

雑感

 6人目と互いに戦うようになるという、殺伐とした設定には驚きましたが、予告を見る限り結構仲良くやっているようで、一体どういう展開を用意しているのか、興味は尽きません。さてさて、どうなりますか...?