BT-10 バイナルテック・グリムロック

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サイバトロン 副指揮官 グリムロック feat. フォード マスタング GT
CYBERTRON LIEUTENANT COMMANDER GRIMLOCK feat. FORD MUSTANG GT
DINOBOT COMMANDER GRIMLOCK (US ORIGINAL)

 バイナルテック第十弾は、グリムロックというファンとしては驚愕のラインナップとなった。というのも、旧グリムロックはダイノボット部隊という恐竜に変形するトランスフォーマーであり、まさか車モチーフのキャラクターとして復活するとは思っても見なかったからである。

 製品としては、シリーズのさらなる進化を感じさせるスタイリングをカーモード、ロボットモード共に備えており、完成度は高い。ただし変形の煩雑さはバイナルテック・シリーズでもトップクラスで、インプレッサ・タイプのようなパーツの位置の曖昧さこそないものの、腕部の難解パズル、腰パネル回転部の硬さ、頭部の引き出し難さには少々辟易。ロボットモードの格好良さが際立つだけに惜しい。

 カーモードの「フォード マスタング GT」は2005年モデルという最新ヴァージョン。同時発売を目論んでグリムロックのデザインはコンセプトカーを元に行われたという驚きのエピソードも残っている。とは言え、ちゃんと市販車ヴァージョンで製品化されているのが素晴らしい。マスタング2005モデルの特徴であるクラシカルな風貌とストロング・スタイルが的確に再現されている。

 ロボットモードは、カーロボでありながらグリムロックであると分かる秀逸なスタイリングを誇る。そのアイデンティティは頭部と脚部にあり、頭部は旧アニメ版のデザインをブラッシュアップしたグリムロックそのもの、脚部も旧グリムロックの末広がり状に近似したシルエットを持つ。バイナルテック初の剣「エネルゴ・ソード」も旧トイを彷彿させる嬉しいアイテムだ。

 グリムロックが登場したことで、元がカーロボットである必要もなくなった。それにあわせてブックレットに記載されたストーリーも益々広がりを見せている。

グリムロック 01

 ダイノボット指揮官・グリムロック、バイナルテック・プロジェクトにより遂にカーモードを得て復活。

グリムロック 02

 マイスターと同様、クリアパーツで造形された頭部のバイザー。旧グリムロックのアニメ設定に準じた頭部造形。

グリムロック 03

 バイナルテック初の剣タイプ武器・エネルゴソードと、銃タイプの武器・スタナー・レーザーを装備する。エネルゴソードはリアスカートに装着可能。

グリムロック 04

 形状から想像される以上の可動範囲を持つ。脚部の安定感も高水準。

グリムロック 05

 トランスフォーム!

グリムロック 06

 胸部ボンネットが開き、頭部が収納される。両脚部が車体後部を形成し始める。

グリムロック 07

 前に倒れこむようにして車体後部がほぼ完成。腰部スカートが180度回転し、車体底部になる。ここにはエネルゴ・ソードを装着する。

グリムロック 08

 腕部が複雑に収納される。肩ウィングはドアへと変形。

グリムロック 09

 カーモード完成。

グリムロック 10

 マスタング GT 2005モデルの形状をうまく捉え、カッチリとした造形に好感が持てるカーモード。

グリムロック 11

 ボンネット、両ドア、トランクが開閉。恒例のステアリング左右連動可動も健在。各ランプ部の造形が高い完成度を支える。

グリムロック 12

 銃(スタナー・レーザー)が変形し、エンジン部を形成。

グリムロック 13

 スポーティなステアリング・ホイール、センターコンソールの造形がイマジネーションを喚起する。内装の造形にも手抜かりはなし。

グリムロック 14

 リアパース。マイスターで試みられた「分割されないエンブレム」を踏襲。スポーティなマフラーが映える好造形。