SirMilesのマニアックな日々

トランスフォーマー・マスターピース MP-11 スタースクリーム その2

 MP-11のビークルモードは、MP-3が目指した、リアルな「F-15E ストライクイーグル」のスタイリングを破棄。劇中に登場した、スタースクリームが変形する「F-15 イーグル」を目指しています。

 MP-3の元々の設計が優秀だった事もあり、「リアルな戦闘機」を形成するパーツを廃しても、なおスタイリングはリアルな雰囲気を失っていません。旧トイの正当なブラッシュアップ形を呈する雰囲気は、やはり格別。マスターピースの名に相応しいと思います。

 なお、MP-3における不満点は、各所にロック機構を追加する事でほぼ解消されており、カッチリとしたビークルモードを堪能する事が出来ます。

  1. MP スタースクリーム その1
  2. MP スタースクリーム その2

 トランスフォームのプロセスは、基本的にMP-3と同一です。尾翼の変形プロセスがパーツ配置と共に変更になったのと、曲面を構成するパーツの廃止による手順のカットが主な差異となります。

 ナルビームの差し替えなしでの移動や、かかとの収納等、手順が増えている部分もあり、トータルで見ると手順は増加しているかも知れません。しかし、元々変形の難易度があまり高くないモデルなので、サクサクと変形させる事が出来ると思います。

 では、トランスフォーム!

 背部を展開し、固定されていた機首を解放します。ちなみにこの部分、MP-3では曖昧な角度が付いていましたが、MP-11では垂直になってスッキリしましたね。

 背部を上部に展開し、機首を前面に回します。

 コクピット内部を回転させ、機首を接続。このスタイルは、アニメに変形過程として登場するので、見覚えのある方も多いのでは。

 機首を完全に上部へ伸ばします。MP-3とは異なり、頭部を回り込ませる際、耳の部分を押しながらくぐらせる必要があり、ここはやや難易度が高いように思います。

 胸部を上方向に90度回転させて、腕部収納スペースを形成。当モデルにおける素晴らしい工夫の一つです。

 脇腹パーツを畳んで、更に腕部収納スペースを確保します。ただ縮まるのではなく、上方向に畳まれるのがミソ。下部に生じたスペースに、拳が収まるようになっています。

 腕部を収納に適した形に変形させます。二の腕から下を90度回転させ、拳を折り曲げます。

 腕部を内側に畳むと、このようになります。この「省スペースに詰まっている」感覚・精度が魅力です。

 そのまま倒すと、既に航空機らしいシルエットに。ここから各部を伸縮させていきます。

 まずは主翼を180度後方へ展開。MP-11では、ロボットモードにおいて背部と主翼を接続するジョイントが新設されていて、ロボットモードの安定度に貢献しています。ビークルモードへの変形の際、ジョイントを畳む事で、航空機上面をフラットにしています。

 主翼をロック。左右の脚部を合わせます。

 爪先を変形させていきます。

 爪先の根元を180度回転させます。

 爪先を180度前方に回転させると、膝部分と一体化します。

 尾翼部分の基部を後方に移動させ、水平尾翼を展開します。

 続いて、かかと部分の変形です。

 ノズルカバーを開きます。

 内部にかかとを収納し、ノズルの内部機構とします。

 ノズルカバーを閉じます。

 脚部を一気に縮めて本体にロックします。その際、腰部アーマー状のパーツと面一となるように調整すると、ビークルモードの完成度がグンと上がります。

 そのまま裏返した状態。

 主翼のフラップを展開します。

 ナルビームを腕部から移動させます。

 主翼のジョイントに接続し、ナルビームの移動が完了。

 これでビークルモードは完成ですが、ランディングギアを展開しておきます。

 後部のランディングギアも展開。

 ビークルモード完成。

 私はミリタリー系モデルについての知識は皆無ですけど、F-15実機のスケールモデルとして、充実の完成度を誇っていると思います。MP-3の当初の設計が、元々優秀だった事を如実に示していますね。カラーリングは、正にアニメのスタースクリームであり、機体の実在感とアニメのキャラクター性がしっかり両立していると思います。

 コクピットに関しては、MP-3ではDr.アーカビルのフィギュアを搭乗させるようになっていましたが、今回はホログラムのパイロットという設定のフィギュアが付属。実写映画版からのフィードバックともいうべき、粋な措置ですね。

 MP-3同様、レーダードームを再現。

 上面のエアブレーキ展開も、MP-3から継承したギミックです。シリンダーが再現されていたりと、なかなか細かいです。

 エアインテークの上下可動もMP-3と同様ですが、MP-3では可動と共に外装もスライドしてしまっていたのに対し、今回は余分な外装が廃された為、より自然に見えます。

 主翼のフラップの可動も健在。この機構は、そのままウィングの変形ギミックに転用されていますね。

 エンジン部のハッチ開閉も。この部分も変形ギミックとの兼ね合いが絶妙といった処。

 ベクタードノズル可動。MP-3にはかかとがなかった為、このギミックが接地に大きく関与していました。

 MP-3のビークルモードと比較。こうして見ると、MP-3はもうスタースクリームとは言えない…(笑)。

 MP-3 USAエディションのビークルモードと比較。こちらあまり差異が無いように見えますが、成形色はMP-11の方が断然アニメに近いです。

 スタースクリームがこの仕様でリリースされた事により、いわゆるジェットロン三人衆や、新ジェットロンの展開が期待されます。MP-3のリカラー版となるスカイワープとサンダークラッカーが、リアル志向によって「トランスフォーマー」のイメージとは異なる仕様でリリースされていますから、今度こそ「決定版」としてリリースして欲しいという、淡い期待がありますね。

  1. MP スタースクリーム その1
  2. MP スタースクリーム その2

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