#13 メメントモリ攻略戦 その2

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 では、スメラギ・マニューバ全開の後半をどうぞ。

 トレミーの全砲門を開き、迎撃艦隊の砲撃を逸らすことはできていますが、トレミーは徐々にメメントモリの射線軸上に押し出されていきます。

 そして、とうとうメメントモリ射線上に!

トレミーの危機

 しかし、スメラギはギリギリまで粘り、


「まだよ!」


と皆の焦りを制します。


 遂にメメントモリ掃射!


 マリーはディスプレイを凝視していましたが、ここで、


「今です!」

マリー

とタイミングを指示。


 スメラギの、


「アレルヤ!」

スメラギ

という合図とほぼ同時に、トレミーがメメントモリの光の中へ...!

トレミー

 微笑む王留美。

王留美

 トレミーが堕ちることを密かに望んでいたのか、はたまたネーナの裏切りすら見越して「まだソレスタルビーイングは終わらない...」とでも心中で呟いていたのか。


 一方、イノベイターであるヒリングは勝利を確信して高笑い。


 しかし、トレミーはアリオスガンダムのトランザムで逃れていました。

トレミー

 マリーが計っていたのは、敵の目を欺くタイミングと、アリオスガンダムのトランザムの持続時間を、なるべくメメントモリ接近まで持たせるタイミングだったのでしょう。

 超兵の誇る超知覚と反応速度により、最適のタイミングを導き出すことに成功しました。

 マリーという存在は超兵ソーマ・ピーリスの否定の上に成立しているものだけに、彼女の冷静な眼差しには、超兵の呪縛から逃れられない覚悟のようなものが感じられます。


 メメントモリのエネルギー充填時間を利用して、トレミーはトランザムで急速接近していきます。

 メメントモリへの急接近中、セラヴィーとケルディムが攻撃態勢に。

セラヴィーガンダムとケルディムガンダム

 アリオスガンダムのトランザムはトレミーの推進力に全てを回している為、GNシールドを展開できません。

 その代わりに登場するのが、ケルディムガンダムのGNシールドビット!

GNシールドビット

 プラモにて先んじて紹介された武装ですが、劇中には今回が初登場。

 「ビット」という響きが懐かしいですねぇ。小さいシールドを複雑なパターンで遠隔操作するというアイディアはなかなか素晴らしいと感じます。


 戦況が悪くなってきたのを察したのか、ヒリングが半ば焦りつつ背後からトレミーを狙う!


「ザコが!えらそうに!」

ガデッサ

 それを刹那が阻止!


「お前の相手は、この俺だ!」

刹那

 トレミーの、防衛線強行突破における最大の障害であるイノベイターは、刹那が的確に制止しています。

 格闘戦用ガンダムならではの遊撃兵士的な活躍が秀逸です。


「作戦を完遂させる!どんな手を使ってでも!私の戦術で!皆を!」

スメラギ

 この決意は、裏を返せば「利用できるものは何でも利用してソレスタルビーイングの成すべきことをやってのける」という意味にとれます。

 それは具体的には、マリーの利用であり、GNシールドビットの限界を知りつつ殆ど精神的な踏ん張りを強要することであり...。

 ただ、各人それぞれがスメラギの戦術を信頼していることも、逆にここから読み取れます。


 そして、アリオスガンダムのトランザムが限界時間に到達。

 さらに、ケルディムガンダムのGNシールドビットが限界。


 ここで、ギリギリのタイミングでティエリアが、


「ハイパーバースト完全開放!」

ティエリア

 続いてGNミサイルの一斉発射。


 しかし、メメントモリの共振部を破壊するまでには至らず。

 リントは余裕の笑みを浮かべます。

リント

 ここで何の防衛策も講じなかったのが、この男の運の尽き。メメントモリの至高性に酔っていた節が伺えます。

 共振部は目視できるレベルまで露出しているのですから、これは相当な落ち度でしょう。


 勿論、スメラギはさらに次の一手を打っていました。


 セラヴィーガンダムの肩越しに、ケルディムガンダムがGNビームライフルを構え、ロックオンが電磁場光共振部を狙う!


スメラギ「ロックオン!」

フェルト「ライル!」

アレルヤ「ロックオン!」

ティエリア「ロックオン・ストラトス!」


「その名の通り、狙い撃つぜぇ!」

ロックオン

 うぉ~スゲェ!と思わず唸るカッコ良さ。

 フェルトだけ「ライル」と呼んでいるところがポイントですね。彼女の心情は色々想像してみると面白いかもしれません。

 「名」がキーワードになっており、実に素晴らしい演出です。


 共振部は見事ロックオンの射撃によって撃ち抜かれ、メメントモリと共にリント散る...!

リント

 「いやぁぁぁ~!」


という妙な断末魔が印象的でした。退場は意外に早かった気もしますが。

 気付けば、ファースト・シーズンからの続役は生き残っていきますが、セカンド・シーズンからの新キャラは冷遇されているような。

 アンドレイ君には頑張って欲しいところです。


 作戦終了につき、トレミーは後退。


 指令を受けて後退するダブルオーライザーをガデッサが追うも、赤いビームの援護が。

 その隙にガデッサの腕を斬り落とし、後退するダブルオーライザー。

ダブルオーライザーとガデッサ

 これで戦場に出てきたイノベイターは、全てダブルーライザーの前に乗機を破壊されてしまったことになります。


 なお、「赤いビーム」はネーナの援護でした。

ネーナ

 結果的にソレスタルビーイングの勝利へ貢献したことになった彼女ですが、(今現在の印象だけで言うと)完全に私情でのみ動いており、沙慈に対するティエリア評である「無自覚の悪意」でなく、ネーナの場合は「自覚ある悪意」であることに戦慄を覚えます。

 この無邪気な感覚で戦場を左右していく様子は、ネーナならではの恐ろしさだと言えるでしょう。

 また、ファースト・シーズンでは遠因的に「赤いGN粒子」がソレスタルビーイングを壊滅に追い込んだことを考えると、皮肉でもあります。



 所変わって、カタロン基地。

 メメントモリの破片が流れ星として降り注ぐ空。


 「綺麗」と感激する子供達に、クラウスは、


「いや、少しも綺麗なんかじゃないのさ。あれは戦いの光だ。君たちの時代に、残してはいけないものだ」

クラウス

と優しく語りかけます。


 マリナはその言葉を聞き、次の時代に残すべきものが何かを考えはじめますが...。



 一方、セルゲイの元にパング・ハーキュリー大佐がやってきます。


「久しぶりだな、ロシアの荒熊」

ハーキュリー

 人革連にける盟友ということか、それとも違う陣営でありつつも戦友であった人物なのか。

 新キャラ登場で、セルゲイの動きも加速していくのでしょうか。


 来年への「引き」はこのハーキュリー大佐で決まり。

 ハーキュリーとはまた大層にお強そうなお名前ですね。屋良有作さんという超ビッグネームを迎えたところからも、何か大きな鍵を握っている感じがします。


 では、来年もガンダム00を応援していきましょう!