(夢幻神獣) 魔デウス

 蓮沼の夢の中で、蓮沼がカイトと化しての作り上げる怪獣にアイデアを与え、完成させた、夢を食う抽象的なオブジェ。「デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)」より名付けられる。

 カイトと入れ替わった蓮沼が変身したマックスに、球形、U字形、液状と変化しつつ襲い掛かる。果てはマックスを内部に取り込んでしまうが、光の奔流を全身から放つマックスによって木っ端微塵に粉砕される。

 …のだが、これは夢うつつの蓮沼が執筆したシナリオの中の出来事なのか、それとも、カイトが蓮沼という脚本家になってしまう夢の反対側、つまり現実に現れた恐るべき怪獣なのか?

 第22話 胡蝶の夢に登場。

チェックポイント!

 壮絶なインパクトを残す実相寺監督作品の中でも、最もアバンギャルドで強烈に枠から飛び出してしまった怪獣。

 抽象的な物体としての怪獣は、ウルトラマン第17話「無限へのパスポート」に登場したブルトンがパイオニアにして頂点。しかしながら、この魔デウスも頂点として良いほど抽象的である。何しろ、何だか分からないのだから。

 「夢幻神獣」の異名は、今回クレジットには登場していない。よって、当ページでは括弧書きとした。