快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #33「僕らは少年快盗団」

 少年探偵団ならぬ少年快盗団!

 箸休めとして楽しめるエピソードでした。

 回想要員として幼少期を演じる子役をフィーチュアする手法は、ある時期から増加しているように思いますが、やはり子役のレベルが非常に高くなったということなのでしょう。昨シーズンにはほとんどレギュラー戦士化した小太郎がいましたし、これから益々活躍の場が増えてくるかも知れませんね。



エンビィ・チルダ

 燕尾・Childをネーミングソースとする今回の怪人は、ルパンコレクションの能力よりも自身の能力の方が強いインパクトを放っています。それは、対象の人物を子供化するというもので、快盗が三人ともこの罠にかかってしまいました。

 それ以外は、それほど大した戦力もないあたり、正に仕掛けのために存在する怪人となるわけですが、面白かったので良いでしょう(笑)。

芸達者な子役たち

 魁利、透真、初美花の三人が子供化し、大半のシーンを演じることになりました。ここで登場するのが、これまでの回想シーンに登場歴のある魁利と初美花の子役二人、そして、今回初御披露目の透真になります。

 透真役は、トッキュウ4号・ヒカリの幼少期を演じた経歴を持つ山﨑光くんが担当。大人っぽい雰囲気になっていて驚きましたが、もう14歳なんですね!

 この三人、頭脳は大人の快盗のままなので、その振る舞いに落ち着きがあり、そのギャップに可笑しさを覚えます。また、その容姿を活かしたあざとい言動も大いに笑えるところで、つかさと咲也はまんまと騙されてしまうわけです。

 最近は化かし合いも抑え気味になっていましたので、変則的でありながら久々の展開には嬉しさを感じることができましたね。

 ヒルトップ管理官のデスクからVSチェンジャーを奪還しビルから脱出するくだりは、正に盗みのプロフェッショナルを丁寧に見せる描写で、これまた最近のエピソードでは目にしなくなった醍醐味が横溢。口八丁手八丁、子供らしい動きでアクションまでこなす芸達者振りは、素晴らしいの一言でした。

 ところで、芸達者な子役と言えば、私は断然「仮面ライダー」の石倉五郎を演じた三浦康晴さんを推します。戦隊では「バトルフィーバー」のマサル役で登場した佐藤たくみさんも印象深いところですね。「ゴーグルファイブ」のコンボイに至っては、芸達者揃いと来ていました。

 その後、「ジュウレンジャー」の終盤に登場したバンドーラの息子・カイ役に、子役時代の高橋一生さんが就いて、その見事な悪役振りを発揮し後の片鱗を見せていたのは有名なところですし、「ダイレンジャー」のキバレンジャー・コウは初の子役ヒーローとして鮮烈な印象を残しました。

 かつては事件に巻き込まれる視聴者代表という感覚が強かった子役は、今やヒーローに比肩しうる存在になったと言えるでしょう。

つかさの弱点!?

 今回、VSチェンジャーを奪還されたのは、ほぼつかさの所為ではないでしょうか(笑)。

 魁利の容姿を武器としたあざとい言動を前に、完全にメロメロになってしまうつかさは微笑ましすぎましたね。これまではぬいぐるみ相手でしたが、今回の行動を見るに付け、どうやら母性をくすぐられやすいタイプらしいことが分かりました。何故かデスクに折り紙が常備されていたりと、ちょっとしたキャラ崩壊の片鱗が垣間見られました。どんどんやって欲しい(笑)。

 結局、ヒルトップ管理官や咲也共々、始末書を書かざるを得ない結果に。咲也も大概で、テーブルにVSチェンジャーを置きっぱなしでしたし、ヒルトップ管理官も鍵付きの袖机に保管しただけ。普通、押収品はそんなところに置かないだろ! というツッコミを受けざるを得ないほど、各人油断していたように思います。

物思う圭一郎

 唯一、前回のシリアスムードを引き摺っている圭一郎。一方ノエルは普段のノエルに戻っていて、VSチェンジャーの押収時に初美花へ返す意図を思いっきり圭一郎に看破されていたり、歓迎ムードのジュレに食事に行こうなどというヤバい発言までする始末。どこか、ユルくなりつつある国際警察のムードを、唯一引き締めにかかるのが圭一郎ということなのでしょうか。

 今回は、警察内で圭一郎のみが一部を知る「快盗の目的」が、改めて警察という組織では全く把握されていないことを確認する一幕もありました。やはり、「共闘への道」は、その鍵を圭一郎が握っていると言っても過言ではなさそうです。

ルパン以上の変装術

 今回のコグレさんは、魁利に化けて少年快盗団が奪還したVSチェンジャーをかっさらって行ったり(ワイヤーワークが不慣れで墜落寸前だったのが可笑しい)、魁利の口から出任せだった「つかさ似の母親」となって出現したり、その名アシストは見事の一言。変装自体がギャグになっているところも含め、温水さんの素晴らしい「締め」が光っていました。さすがですね。

ルパンコレクション

 今回のルパンコレクションは、ターボレンジャー絡みということはマーキングで分かるのですが、その形状が少々分かり難かったですね。

 十中八九、ターボブレスの一部をオブジェ化したものだと思います。あの印象的なファンの形状は、ターボブレス以外のガジェットにはなかったような気がします。

次回

 ちょっと時間がないので、今回の感想は軽めとさせて頂きました。

 次回も快盗らしさを前面に押した作風っぽいですね。快盗強化月間?? ということで、非常に楽しみです。

 



投稿者: SirMiles

【マー 🏃 SirMiles / Masafumi Fujimura / https://sirmiles.com / maruzoku】 Run、音楽、プラモ。趣味は広く浅く。生業はIT系。

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10件のコメント

  1. エンビィ・チルダ
    「フフフフ…子供になればロクに疑われる事もできず、必要な時につかさにだっこ出来ますからねぇ(ウソ)」
    という事で、魁利(子供体)、羨ましすぎるぞっ(ああっ、心の声が)
    それにしても、最近の子役はホント上手いですね・・・
    それと、お母さん役として出てきたつかさ役の奥山さんの美しい事、生きてて良かった(おいっ)
    あと、ヒルトップ管理官を含め、警察の管理体制が(う~ん)もしかして、潜入捜査官としてノエルが来たのは、査察の為だったりして(汗)
    それではまた

    1. 正に羨ましさ全開でしたね(笑)。

      そして仰るとおり、マダム奥山の麗しきこと…。これから女優としての幅をグッと拡げて欲しいですね。

      国際警察の腋の甘さは笑えるレベルでしたが、さて4クール目からどう活きてくるでしょう?

  2. 初めての共闘の25話から感じてたことですが、

    「快盗」から「ルパンレッド」と呼び方が変わってますね。

    最初はつかさからではありますが、圭一郎の心が確実に変化してるように思ってます。

    またノエルの方も核心に触れた話をしていて、

    双方が確実に近づいているのを感じます。

    今回の話は箸やすめでありながら、フラグをたくさん立てたように思います。

    この辺でまた正体バレについての話がほしいなと個人的には思います。

    次回はまた快盗の強化イベントなんですね。パトレンジャーの強化はいつになるのか、、、

    1. 確かに「快盗」一辺倒の呼び方ではなくなってますね。圭一郎の心情変化がストーリーの鍵であることは、もはや疑いようもないので、これから更に踏み込んでいくものと思われます。

      いわゆる「閑話」って、結構後への伏線を提示したりするので、油断なりませんよね。

      「パトレンジャーの強化」ですが、私の印象ではパトレンジャー側に華を持たせる回の方が多かった気がするので、これからしばらくのルパン強化で丁度良い案配になるかと。

  3. それにしても、似てないきょうだい&母子だな、おい!
    冷静にならなくとも、おかしなところしかなくて、笑わせていただきました。
    チェンジャーの扱いの雑さもですが、あれだけのことをやらかしたら、いくら子供でもタダじゃ済みませんよね、いやマジで。
    今さら気付いたんですが、ダイヤルファイターって、鍵ならなんでも開けられるんですね。実に快盗らしいアイテムですが、これは渡す人間を、相当吟味しなければいけませんね。

    1. あれを家族と呼ぶにはかなり無理がありますね(笑)。
      実に楽しかったです。

      「つかさ似の母親」に厳重注意というシーンもなかったので、警察としてどうなのかという話でもありますが、まあその辺りも含めてユルすぎるところを笑う回でしたねぇ。

  4. いやぁ~、とても可愛い子供たちでしたね。

    国際警察も「子供だから」という油断がアリアリでしたし、結果無事にVSチェンジャーを取り戻せたというハッピーエンドでした。

    透真役の子供はトッキュージャーのヒカリでしたか。たしかトッキュージャーの子役で一番背が小さかったと覚えていますが、やはり子供の成長は侮れませんね。

    過去に子役の成長でおおっ!と思ったのは、ゴーカイジャーの初期でシンケンジャーのレンジャーキーをマーベラスから盗んで変身した子役さんが最終回前に再びマーベラスの前に現れたときに背がすごく伸びて大きくなっていて、あの子が?と驚いたのを覚えています。

    次回も怪盗編ですね。怪盗がアクションを起こすときに流れるBGMですが、あれを聴くと第1話から変わらずずっと気分がワクワクするんですよね。笑

    1. 子役の可愛らしさは本当に良かったですね。これなら国際警察が油断しても仕方ないという(笑)。

      ゴーカイジャーの話はあまり覚えていないのですが、同じゴーカイつながりでVSギャバンに出ていた濱田龍臣くんがでっかくなって「ウルトラマンジード」に出ていたりね特撮界隈でその成長振りを見られるのは嬉しいものです。

  5. 1週遅れのコメントです。
    子供魁利を見たときのつかさの反応がこれまで「かわいいもの好き」としての反応というよりいわゆる「ショタ好き」の反応に見えて仕方がありません(奥山さんの演技というより製作側の意図と邪推)。
    戦闘シーンではパトレンジャーの誰かが子供にされて圭一郎が「あの3人まさか?」と勘繰るというシーンがあるかと思っていたのですが、ギャグ回でそこまではやりませんでした。

    1. 私も「ショタ好き」が頭をよぎりました! 奥山さんは、SNS等を見る限り普通に可愛いもの好きみたいなので、制作側の意図でしょう(笑)。

      3人の正体への気付きについては、私も欲しかったところです。それでコグレ魁利が現れたときに「勘違いか」と呟くとか。

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